1. ヒロ・コーヒーファーム|やんばる育ちの実を摘んだ、ハンドメイドのコーヒー

ヒロ・コーヒーファーム|やんばる育ちの実を摘んだ、ハンドメイドのコーヒー

【投稿日】2024年10月17日(木)| 沖縄発

ヒロ・コーヒーファーム

沖縄でゆったり旅を満喫するなら、1日はレンタカーを借りて、おいしいコーヒーを目的にドライブするのはいかがでしょうか。

沖縄自動車道の宜野座ICを降りて、さらに1時間ほど。沖縄県北部の「やんばる」と呼ばれる地域のひとつ・東村(ひがしそん)を走行していると、窓の外にカラフルな看板が見えてきます。こちらは、平成5年(1993)に初代オーナー・足立浩志さんが設立した「ヒロ・コーヒーファーム」。現在は2代目を引き継いだ娘の朋子さんが、ひとりでコーヒーの栽培や接客をこなしています。

かわいらしいパステルカラーの建物は、女性の間で写真映えスポットとしても話題です。庭では、看板猫のジジとハク、ニワトリのシロが迎えてくれますよ。

ヒロ・コーヒーファーム

おすすめは、たっぷりと注がれた「ヒロ・オリジナル焙煎 ホット」。さっぱりとした「ミディアム・ロースト」と、コク深い「ストロング・ロースト」の2種のテイストから選べます。父・浩志さんお手製の焙煎機で煎った豆は、少しムラ焼きに仕上がるのが特徴。だからこそ生まれるのが、機械では決して出せない手づくりの味わいです。クレバーコーヒードリッパーで丁寧に抽出することで、さらにまろやかな飲み口を引き出しています。

コーヒーの隣に添えた「コーヒープリンゼ」は、濃いめのストロングコーヒー液をグツグツ煮込んでつくったゼリーと、県産卵を使ったプリンの2層仕立て。その上にコーヒーのみでつくったカラメルをかけて仕上げています。もともと店で定評のあるコーヒープリンとコーヒーゼリーをいっぺんに味わえるデザートは、「どっちも食べたい!って迷うお客さんが多くて。これなら2つとも味わえるでしょう?」という、朋子さんの名案から誕生したひと品です。

ヒロ・コーヒーファーム

「コーヒーボイルド・ソーセージドッグ」を味わえば、コーヒーの魅力を再発見することになるでしょう。厨房をのぞいてみて驚いたのは、なんとフライパンの中にコーヒーに浸ったソーセージの姿です。初めての方は一瞬戸惑ってしまいそうですが、この調理法が感動モノのおいしさの秘密。コーヒーでボイルすることで、スモークソーセージのような味わいになるんですよ。モチモチ食感のパンは、村内にある「Sango」の自家製天然酵母パンを使っています。スイートピクルスやフライドオニオンもまた、コーヒーの風味が香るソーセージと相性ぴったりです。

ヒロ・コーヒーファーム

前向きで陽気な2代目オーナーの足立朋子さん。父の浩志さん(ヒロさん)が沖縄に移住して始めた農園は、生育条件に見合った場所探しから、土地の改良などの農園の整備、焙煎などの加工に必要な道具づくりまで、試行錯誤を重ねてつくりあげました。その宝物のような農園が、実は平成24年(2012)の大きな台風でほぼ壊滅状態に。根こそぎ倒されたコーヒーの樹は、わずかに残った一部だけが、ようやく少しずつ赤や黄色の実を付け始めているところです。

ヒロ・コーヒーファーム

台風で屋根ごと吹き飛ばされた建物も、以前一緒に働いていた初代オーナーの愛弟子・ノリさんと再建。朋子さんは今、ひとりで世話できる範囲の約200坪の農園とカウンターを行き来する日々を送っています。店頭で提供しているコーヒーは、店のルーツであるブラジル豆に、ヒロ・コーヒー豆を少しずつブレンドしたもの。さらに、選定した枝から採れたコーヒーの葉っぱとレモングラスを少々加えてつくったハーブティーも楽しめますよ。

「父はよく東村に『コーヒーロードをつくりたい』と話していました。これから沖縄でコーヒー栽培が盛んになれば、そのうち『どこの農園のコーヒーを飲もうか?』なんて時代がやってくるかも」と、話す朋子さん。今後は、豊作時に期間限定で沖縄県産100%のコーヒーを出すことも視野に入れているとのこと。台風を乗り越えた沖縄県産100%の貴重なヒロ・コーヒーを、いつか味わえる日が待ち遠しいですね。

【店舗名】
ヒロ・コーヒーファーム


【住所】
国頭郡東村高江85-25

【問い合わせ(電話番号)】
0980-43-2126

【営業時間】
13時~18時(事前の問合せがおすすめ)

【定休日】
火曜、水曜、その他作業時

【駐車場】
あり


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【投稿日】2024年10月17日(木)【投稿者】たびらい編集部

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