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世界遺産・斎場御嶽沖縄の“聖地”の正しい楽しみ方

世界遺産・斎場御嶽
沖縄の“聖地”の正しい楽しみ方

更新:2018年3月15日

斎場御嶽は、琉球王朝時代には国家的な祭事が行われてきた沖縄を代表する聖地。その信仰はその後も絶えることなく続いており、現在でも「聖なる空間」として手厚く守られています。

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沖縄の聖地斎場御嶽を巡る

沖縄の聖地
斎場御嶽を巡る

琉球神話の神アマミキヨによって創られた聖域・斎場御嶽は、原始の森に眠っています。

斎場御嶽
御嶽内には6つのイビ(神域)があり、
代わりに置かれている御門口の香炉に向かって祈る人も。
斎場御嶽
足を踏み入れると、鳥のさえずりと木々のざわめき、
自然の声だけが響き渡ります。
斎場御嶽
神秘的な雰囲気に満ちた緑の空間。鳥のさえずり、そよぐ風。森の気配を心と体で感じて。
斎場御嶽
沖縄では、蝶は天からの使者といわれています。
斎場御嶽
三角形のトンネルに向かう少女。巨大な岩が三角形を描く「三庫理(さんぐーい)」は、左側の岩と右側の岩がバランスを取っていることから、“安定の場所”といわれています。
斎場御嶽
三庫理を奥に進むと、左手に神の島・久高島を拝むことができます。

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斎場御嶽

斎場御嶽で
気を付けたいこと

斎場御嶽は沖縄の聖地であるため、今なお沖縄の人々の信仰、生活、自然への敬いが受け継がれています。ここでは、正しく楽しむために必要な注意事項を紹介しています。


1.最低限のマナーを守ろう

斎場御嶽をはじめ、沖縄には離島も含めて聖なる地が数多く存在します。御嶽には神社仏閣のような建物はなく、香炉が置かれた拝所(うがんじゅ)となっています。今も島の人たちの信仰の中心にあり神事が執り行われ、日々の祈りを捧げる場所。立ち入り禁止になっている御嶽も多いです。観光で訪れる際は、常識ある行動をとるように心がけ、御嶽にあるものは、何ひとつ持ち帰ってはいけません。

御嶽は人の家と同じだと考えて。場内に入る前には、姓名、出身地、現住所をできれば声に出して伝えましょう。不思議かもしれませんが、沖縄では先祖に手を合わせる時も自己紹介から始めます。名はあなた自身ですけれど、姓はあなたの祖先です。あなたと一緒に、ご先祖様も聖地に連れていくのです。生まれた土地や住んでいる土地を伝えるのは、あなたに関わりのある場所の神様と、沖縄の神様をつなげるためでもあります。

場を去る時には、感謝を忘れないように。お礼は心から自然に出るもの。手を合わせて、感謝の気持ちを現しましょう。


2.訪れる前に心の準備と身支度を

「斎」の字を国語辞典で調べると、「心身を清めて神に仕えること。また、その人」という意味があります。斎場御嶽は、元来そのような神聖な場所。重要な儀式の度に、神の島(久高島)からわざわざ砂が運び込まれ、敷き詰められるほどの徹底ぶりでした。そのため、日頃のストレスから開放されてリゾート気分を満喫している旅の途中であっても、それ相応の準備が必要です。

まずは、目的を再確認すること。どんな目的で斎場御嶽に行くのか、あらためて考えてみて。沖縄の聖地は、何かを願う場所というよりも、感謝を捧げ、神に包まれるための場所なので、訪れたらまず、人としてこの世に生まれ、今ここに生かされていることに感謝をすることからはじめてみましょう。そして、最近のあなたの身の回りのこと、あなたを支えてくれているすべての人やもの、出来事を、心の中で整理してみましょう。また、感謝の気持ちを正しく伝えるには、心の静寂が何より必要。雑念があると、自分が何者かを見失ってしまいます。

そして、最後は身支度を整えること。斎場御嶽は聖なる場所ですから、汚れた状態で訪れてはいけません。大事な人と会う時と同じように、身を清め、心を整えてからお邪魔したいもの。

場内は滑りやすい箇所もあるので、歩きやすいスニーカーがおすすめです。くれぐれもヒールのついた靴を履いていくことはないように。足元が不安定だと、心を落ち着けることが難しくなり、御嶽で過ごすせっかくの時間が台無しになってしまいます。

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斎場御嶽

覚えておきたい
3つのキーワード

沖縄本島の東側は太陽が昇る場所であることから、琉球誕生伝説にまつわる場所が多くあります。また、斎場御嶽周辺は沖縄民族の祖先といわれるアマミキヨが渡来した場所ともいわれています。斎場御嶽に関連する歴史上の人物や場所を知ることで、斎場御嶽をより深く理解することができます。

聞得大君(きこえおおきみ)

聞得大君画像
聞得大君とは、沖縄で古くから信じられてきた女性の霊力に対する信仰をもとにした「おなり神」の最高位の呼称。琉球王国最高位の権力者である国王と、王国全土を霊的に守護するものとして崇められてきた存在です。国王の姉妹や王女など、主に王族の女性が国王によって任命され、琉球王国全土の祝女(ノロ)の頂点に立ち、さまざまな儀式を司ってきました。1470年から1875年までの約400年にわたって、15代の聞得大君が琉球王府の神事を支えてきたといわれています。

久高島(くだかじま)

久高島の景色
久高島は斎場御嶽の東に位置する小さな島。琉球開闢(かいびゃく)の祖神、アマミキヨが天から降りて最初につくったといわれ、島の土地は神様からお借りしているものと考えられているため、現在でも私有が認められていません。北部や集落の外など、多くの場所が聖域として大切に守られている島でもあります。島をあげての旧正月や八月マティー、琉球開闢や五穀発祥にまつわる祭祀など、数多くの伝統的な年中行事が今でも行われています。

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東御廻り(あがりうまーい)

拝所画像
琉球民族の祖といわれるアマミキヨ族が渡来し、住みついたと伝えられる知念・玉城の聖地を巡拝する神拝の行事が、東御廻りです。もともとは国王の巡礼から始まったといわれ、王国の繁栄と五穀豊穣を祈願する行事であったと考えられています。首里城を中心に、大里・佐敷・知念・玉城のそれぞれの間切(まぎり。琉球王国時代の行政区分のこと)を東四間切、または東方(あがりかた)と呼ぶことから、知念・玉城の拝所巡礼は東廻りと呼ばれてきました。

代々、琉球王国は麦の穂が出る旧暦2月には久高島へ行幸し、稲の穂が出る旧暦4月には知念、玉城の御嶽を巡ったといわれています。久高島は麦の発祥地、同じく知念のウファカルと、玉城の受水走水(うきんじゅはいんじゅ)は米の発祥地として、国王及び聞得大君が参詣したことから、これが「東御廻り」の原型となったのです。
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ガンガラーの谷

合わせて楽しめるパワースポット

「ガンガラーの谷」自然豊かな森が広がる神秘的なスポット

遊歩道画像
ガンガラーの谷は、東京ドームとほぼ同じ面積で、鍾乳洞と一体化した森にさまざまな動植物が息づいています。ツアーで巡るコースは全長約1キロ。巨大なガジュマルの木のほか、古くから住民が信仰してきた鍾乳石、古代人が住んでいたとされる住居跡など、自然の神秘と人類の歴史を体感できる見どころがたくさんあります。

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「百名ビーチ」女神・アマミキヨが降り立った聖地

百名ビーチ画像
琉球の創成神である女神「アマミキヨ」が久高(くだか)島から渡ってきた場所として地元では聖域として大切にされているビーチです。上陸した地点を示す石碑「ヤハラヅカサ」が浜の少し沖合に立っていて、満潮時は海に沈み干潮時にのみ、その全容が現われます。感謝の気持ちと節度を持ってレジャーも楽しみましょう。

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「テダ御川(てだうっかー)」太陽神が降臨した海岸

海岸画像
琉球王朝時代には国王が久高島に渡る前に、この海岸から湧き出る泉に、航海の安全を祈っていたとされています。琉球国王が参拝に来ていた海岸というのはここだけなので、どこか神聖なものを感じる風景が広がます。テダとは沖縄の言葉で太陽という意味で、「太陽神」が降り立った場所とも伝えられています。

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ローカル案内役
井上 滉(たびらい編集部)

浦添市出身。沖縄の海が大好きで、週末はシュノーケルを楽しむ。月に一度は県内ホテルに泊まるホテル通。

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