浦添市を楽しむ! おすすめ観光情報
那覇市に隣接する浦添市(うらそえし)は、アクセス抜群で見どころ満載。おしゃれなカフェや、琉球の歴史に触れる史跡など、浦添市の魅力を紹介します。
![浦添大公園からの市街の眺め 浦添大公園からの市街の眺め]()
国道58号を那覇から北上すると、ほどなくたどり着くのが浦添市。那覇市、沖縄市、うるま市に次ぎ、沖縄県第4の規模を持つ都市です。大型の観光施設はないですが、外国のファストフード店や、外人住宅を改装したオシャレな店が立ち並ぶ港川エリアなど、異国情緒あふれる雰囲気は、若い女性を中心に人気を集めています。一方、琉球王国誕生の地という歴史を持ち、史跡も多く存在します。また、2004年に完成した国立劇場おきなわでは、沖縄の伝統芸能に触れることができます。
投稿/おきなわいちば編集部、2014年 12月
更新日/2018年 1月
《この記事を読む人におすすめの情報》
国際色豊かな浦添市で、アメリカの味を楽しむ
![県民に愛され続けているブルーシールアイス 県民に愛され続けているブルーシールアイス]()
浦添は市内に米軍基地があり、アメリカの雰囲気を感じさせながらも、沖縄の暮らしに根付いた店が多く存在します。たとえばブルーシールアイスクリーム。もともとは、基地の中でアメリカ人向けにアイスクリームを扱っていましたが、県民にも広めたいと1963年、基地の外へ拠点を移しました。ブルーシール牧港店は、当時の店内の様子をそのまま再現していて、アメリカの雰囲気がただよいます。
アメリカで生まれ、沖縄だけにあるファストフード店A&Wの2号店も浦添市にあります。A&W は、日本で最初のファストフード店として、1963年に北中城村の屋宜原(やぎばる)に第1号店がオープンしました。車に乗ったままで注文や食事をすることができるアメリカンなドライブインのスタイルが楽しめるとあって、地元の人や観光客でいつもにぎわっています。洋菓子の店Jimmy’s(ジミー)では、輸入品のお菓子や日用品がそろっていて、アメリカのスーパーマーケットのような雰囲気の味わうことができます。かわいらしい外国のパッケージは、土産にも最適です。
女性に人気! 外人住宅の店が集まった港川エリア
![外人住宅を利用したカフェや雑貨店が立ち並ぶ 外人住宅を利用したカフェや雑貨店が立ち並ぶ]()
浦添市の港川エリアは、「港川ステイツサイドタウン」という外人住宅街。外人住宅とは、米軍に従事する人たちが暮らすために建てられたコンクリート造りの住居のことです。築40年以上のものがほとんどですが、当時モダンだった造りは今でも魅力的。シンプルな内装と、ゆったりとした間取りのため、大掛かりな内装工事をしなくても比較的簡単に店を始められるとあり、住居としてだけなく、店舗物件としても非常に人気が高いです。
港川エリアには60戸ほどの外人住宅が建ち並び、通りにはネバダ、フロリダ、カンザスといったアメリカの州名がついています。半数以上がカフェやレストラン、雑貨店で、一日中楽しむことができます。「オハコルテ」は観光客にも人気のタルト専門店。小鳥をかたどった焼き菓子「しあわせはこぶとりサブレ」は日持ちするので土産におすすめです。食パン専門店「ippe coppe(イッペコッペ)」は、夕方には売り切れてしまうほどの人気店。夏の晴れた日、「ippe coppe(イッペコッペ)」の庭にオープンする「喫茶ニワトリ」の旬のフルーツを使った「ごちそうかき氷」はぜひ食べてほしい一品。そのほか、雑貨店の「PORTRIVER MARKET(ポートリバーマーケット)」や「藤井衣料店」もおすすめですよ。
琉球王国発祥の地・浦添で、沖縄の歴史に触れよう
![琉球王国発祥の地・浦添で、沖縄の歴史に触れよう 琉球王国発祥の地・浦添で、沖縄の歴史に触れよう]()
浦添は、琉球王朝発祥の地であり、「津々浦々をおそう(諸国を支配する)」という意味で、それが「ウラオソイ」、さらに転じて「ウラシイ」となり、現在のような「浦添」の文字が与えられたとされています。また、12世紀から14世紀の約220年間、浦添城(現在は浦添城跡)を中心に琉球王国の首都として栄えました。その時の王様・英祖(えいそ)の父が太陽であったという伝説があり、それにちなんで沖縄の方言で太陽を意味する「てぃだ」と「子」を合わせて「てだこ」と呼ばれることも多いです。
市内には国指定史跡の浦添城跡の他、県や市の指定史跡として伊祖城跡、浦添貝塚、浦添御殿の墓、玉城朝薫の墓、仲間の排所群、内間の大アカギなど多数の史跡があります。浦添城跡にはガイダンス施設として「浦添グスク・ようどれ館」があり、発掘調査での出土品や戦前のパネルなどが展示されています。浦添市の史跡は観光地化されず、住宅地の中にひっそりと佇んでいる場所が多いので、静かに見て回れるのもうれしいですね。
浦添では、沖縄の伝統芸能に触れることもできます。「国立劇場おきなわ」では、2010年にユネスコの無形文化遺産に登録された伝統芸能の「組踊(くみおどり)」の公演や伝承者の育成、調査、研究が行われています。組踊とは、琉球王国時代に念仏踊りと能、狂言をアレンジして発展した芸能の一種で、音楽・舞踊・台詞からなります。沖縄の方言や音楽に触れられる絶好の機会なので、スケジュールを合わせて鑑賞してほしいです。
達人おすすめの浦添土産
![手作りにこだわった「うらそえ織」を新たな名産品として発信 手作りにこだわった「うらそえ織」を新たな名産品として発信]()
新しい浦添土産として達人がおすすめする「うらそえ織」。浦添で生産された繭(まゆ)から糸を引き、植物を煮出し、染め、織ってつくられた絹織物のことで、すべての工程を市内で行っています。絹の光沢と軽やかさ、しなやかな風合いが特長です。かりゆしウェアから小物雑貨まで商品化されていて、最近では土産としても人気が出てきています。また、養蚕に使用するために育てている桑の葉も有効活用し、「てだ桑茶」が開発されました。桑葉には、食物繊維、カルシウム、鉄分などの栄養素が豊富に含まれていて、沖縄の新たな健康食材として注目されています。ノンカフェインなので、子どもや妊娠中の女性も安心。浦添生まれのアイスクリームメーカー「スノーラグーン」で桑を使った「抹茶アイス」を開発するなど、新しい浦添土産として人気を集めそうですね。