「宜野座村」
何度だって訪れたくなる癒しの村。
水と緑と太陽の里を巡る

宜野座村（ぎのざそん）は、沖縄本島のほぼ中心部に位置することから、“ヘソ（沖縄方言では「てんぷす」）の村”を宣言。「水と緑と太陽の里」というキャッチフレーズを掲げるこの村では、キラキラ輝くブルーの海と亜熱帯グリーンの両方を楽しめます。また、数多くの史跡や手つかずの自然もたくさん残されており、心癒される素朴な風景に出合うことができますよ。沖縄本島の東海岸に広がる村の面積は、約31.30平方キロメートル。那覇から高速道路を利用すれば車で約１時間とアクセスしやすいうえ、“やんばる（山原：沖縄県北部一帯の俗称）”の玄関口として、沖縄らしい温かな雰囲気を感じられるのも魅力的です。この地域では農業が盛んで、サトウキビをはじめ、パイナップルやマンゴー、ジャガイモ、ベビーリーフなどの農作物が栽培されています。近年では、いちご栽培に積極的に取り組み、“いちごといえば宜野座村”というくらい、沖縄県民の間でも広く認知されるようになりました。
そんな宜野座村を効率よく巡りたいなら、レンタカーでドライブ旅に出かけてはいかがでしょうか。途中で気になる店やスポットを見つけたら寄り道して…と、その時の気分次第で自由な旅が叶いますよ。また、最近では神秘的な鍾乳洞や森林浴を組み込んだ散策ツアーも人気で、県内外の森ガールたちもたくさん訪れています。アクティブ派の方はゴルフや乗馬に興じたり、1～5月には季節限定の「いちご狩り」をお目当てに訪れるのもいいですね。おいしいものに目がない方は、グルメの旅もおすすめです。ボリューム満点のランチを味わると評判を呼んでいるのは、「車えびレストラン球屋（たまや）」。器の上にそびえるように大きな車えびを盛りつけた天丼は、サクッ・プリッの食感とほのかな甘みの虜になるはずです。おやつタイムには、ソフトクリーム専門店の「Cream Cream（クリーム・クリーム）」で冷んやりスイーツをどうぞ。海人（漁師）が営む「ぎのざ・牡蠣の漁師bbq」では、県内では珍しい牡蠣の浜焼きとともにビールをゴクリ！「道の駅ぎのざ」内にある「加工直売センター 未来ぎのざ」には、宜野座村産の新鮮野菜や果物、加工品などが並び、お土産探しを楽しめます。ほかにも、まだまだ美味しいモノがいっぱいあるので、ぜひ観光の合間に探してみてくださいね。

沖縄の原風景を随所で見ることができる宜野座村。その魅力にたっぷり触れたいのであれば、子どもから大人まで気軽に楽しめる「まちま～い（まち巡り）」と呼ばれる散策ツアーに参加してみましょう。中でも、鍾乳洞と琉球の歴史めぐりをテーマにした「こちゃ村物語～キジムナーが恋したガジュマル～」は、特に人気のコース。こちらでは、かつて古知屋村（こちゃむら）と呼ばれていた松田地区をスポーツ感覚で歩きます。ポールを使ったノルディックウォーキングを採用しているので、無理なく歩けるのも嬉しいポイント。コースには、村で古くから魔よけとして置かれている石獅子や、神事を行う御嶽（うたき）、村内に1カ所だけ存在する琉球王府時代の石垣など、見どころが盛りだくさんです。地元ガイドの話を聞きながら歩いていると、地元の人たちが受け継いできた伝統や自然を大切に思う気持ちがひしひしと伝わってくることでしょう。
さらに「人とは違った体験を！」という方には、「松田鍾乳洞」に入るアクティビティ・プログラムもおすすめ。太古のまま残された鍾乳洞には、日常とかけ離れたダイナミックで神秘的な空間が広がり、五感とヘッドライトの灯りだけを頼りに手探りで進んでいきます。まるで探検家になったような気分で、非日常的なリアルアドベンチャーをぜひ体験してみてくださいね。
また、ものづくりの文化に触れたいなら「カニマン鍛冶工房」を訪ねてみては？店名の「カニマン」という言葉は、沖縄の方言で「鍛冶屋」という意味。こちらは沖縄本島で唯一、島包丁を作っている鍛冶屋です。職人の知名定順（ちな ていじゅん）さんが作る包丁は、地元の畑人（ハルサー）が使わなくなったトラクターの刃などを再利用したもの。こちらの島包丁は、リーズナブルな値段にもかかわらず切れ味が鋭いと地元でも注目を集めています。

自然豊かな宜野座村では、海と緑が織りなすたくさんの絶景に出合うことができます。村を代表する海スポットといえば、やっぱり「漢那ビーチ」。ビーチの脇にはうっそうと木々が生い茂り、まるで小さなジャングル。そんな風景の中で海遊びできるのは何とも魅力的ですね。緩やかなアーチ状に広がるビーチは波も穏やかで透明度が高く、ハブクラゲ防止ネットも張られているので、子ども連れも安心して楽しめます。そして、真っ青な海を前に、のんびり写真撮影や浜辺さんぽを楽しみたい方には「ヒーピー浜海岸」がうってつけ。西海岸に比べて混雑が少なく、美しい海を思いっきり満喫できるのは、東海岸ならではの特権です。生活圏と離れた場所にあるので、静かな環境で居心地よく過ごせますよ。
一方、ダイナミックな緑の絶景に心奪われるのが、世界遺産に登録されている中城城（なかぐすくじょう）をイメージして作られた景観設計が特徴的な「漢那ダム」。木々に囲まれた広い敷地内は車で移動することも可能で、各エリアで沖縄ならではの貴重な生き物たちを観察できます。また、梅雨の時期などタイミングが合えば、迫力あるオーバーフロー（越流）の様子を見ることができるかもしれません。

毎年2月頃に、日本のプロ野球各チームの春季キャンプが一斉にスタートする沖縄。ここ、宜野座村でも「阪神タイガース」の沖縄キャンプが行われています。当時の星野監督が沖縄でのキャンプ地を模索している時に、宜野座村の積極的な誘致活動もあったため宜野座村営球場でのキャンプが決まったといいます。「道の駅ぎのざ」内には、阪神タイガースの展示コーナーやポップアップショップがあり、ここでしか手に入らない公式グッズをゲットできますよ。キャンプ期間中は、普段は見ることのできない憧れの選手や監督の表情を間近で見られるとあって、全国各地から熱心なファンが集結します。
また、例年10月頃に開催される「宜野座村まつり＆美ら島花火大会」も見逃せません。あらゆる世代が楽しめる宜野座村最大のイベントでは、音楽ライブや郷土芸能、エイサーなどの祭りを盛り上げるプログラムが目白押し。夜には約1,000発の花火がきらびやかに夜空を彩り、多くの観客を魅了しています。