jimmy's 沖縄で人気の洋菓子・洋食
地元から愛される洋菓子・洋食の老舗「ジミー(Jimmy’s)」。クッキーやアップルパイが有名ですが、約半世紀もの間、沖縄の人々を魅了してきたジミーの魅力はそれだけじゃありません。社名の由来から地元の人のおすすめ利用法など、ジミーを丸ごと大解剖します。
![赤レンガにヤシの木が目印。スタッフのアロハシャツも特徴的 赤レンガにヤシの木が目印。スタッフのアロハシャツも特徴的]()
ジミーと言えば赤レンガの建物。周りにはヤシの木が植わっていて、どこかハワイを思わせる南国らしい佇まい。晴れた青い空にもよく合い、夕日を浴びてさらに真っ赤になるのも素敵です。スタッフのユニフォームであるアロハシャツは、1989年にユニフォームとして採用されて以来、ずっとジミーのスタイルとして定着しています。赤や黄色、オレンジ、ブルーなど実は何色ものアロハシャツがあり、統一のオレンジのベレー帽にもよく似合いますね。
更新日/2015年 8月
《この記事を読む人におすすめの情報》
ジミーの成り立ちや人気のお土産品など、楽しみ方を徹底紹介
![創業者に贈られたハワイからの感謝状。 創業者に贈られたハワイからの感謝状。]()
赤いレンガにヤシの木が印象的なジミーは、クッキーやケーキ、パン、デリカ、レストラン、スーパーマーケットなど沖縄の食文化を支えてきた沖縄を代表する企業。1956年の創業以来、アメリカやハワイの文化の影響を強く受けた沖縄独特の雰囲気を味わえ、観光客にも人気です。そんなジミーの名前の由来をご存知でしょうか。「ジミーは、創業者・稲嶺盛保(いなみねせいほう)のニックネームなんです。稲嶺がかつて米軍基地で働いていた頃にそう呼ばれていたようですが、どうして『ジミー』だったのかは本人もわからなかったようですよ」と渡嘉敷さん。『ジミー』と呼ばれる理由がよくわからないままそれに応えていた当時の稲嶺さんのことを想像すると、おおらかで、「てーげー」(適当)で何ともウチナーンチュらしいエピソードです。また、ジミーを語る上で「ハワイ」というキーワードも外せません。クッキーの製造機械や、ジミーの看板商品のパウンドケーキやマフィンなどのアイデアをハワイから学んだり、その後仕事の交流を超えたハワイと沖縄との橋渡しに力を注ぐなど確実な絆を築いてきました。宜野湾市にあるジミー1号店の大山店には、レストラン入口の壁に英語で書かれた賞状がいくつか飾られています。これはハワイと沖縄の交流推進に尽力した稲嶺さんに送られた感謝状の数々。今や国内を代表する大会になったNAHAマラソンも、ハワイで見たホノルルマラソンのような大きな大会を沖縄でも開催できればと、Tシャツを寄贈するなどその実現に尽力したといいます。ジミーこと創業者の稲嶺氏、そしてハワイ。ジミーにとって、とても重要な存在です。
沖縄土産の定番は、地元で愛される贈答品の定番
![もらう側も嬉しいジミーの内祝い もらう側も嬉しいジミーの内祝い]()
ふっくら豊かな味わいのパウンドケーキや、サクサクまたはしっとりした食感がおいしいクッキーはジミーの看板商品。沖縄みやげとしても観光客に人気のこれらのスイーツ&ベーカリーは、地元の人々からもやっぱり愛されています。ただ、家に帰ってジミーのクッキーがあると「あれ、何のお祝い?」と多くの県民は思うことでしょう。ジミーのスイーツ&ベーカリーは沖縄では贈答品の定番。「おめでたいことあれば、ジミーを贈ろう、と思ってくださるお客様が多いですし、私自身もそうですね。特に内祝いとしてのご利用が多く、入学式や合格祝い、出産祝いなどの御返しに大量に購入するお客様もいらっしゃいます」と渡嘉敷さん。一番良く出るのは、スーパークッキーとトロピカルクッキー。なるほど、どの店舗でも一番目立つところに陳列されています。小分けできるマフィンセットや、ファンも多いパウンドケーキの単品やセットも利用が多いそうです。その他、ケーキコーナーで一番人気のアップルパイは、お呼ばれした時のちょっとした手みやげとしても喜ばれているそうで、焼きたてを狙って買いに来るお客さんもいます。少し変わった贈り物では、デリカコーナーで人気のガーリックチキン。「見た目も豪華ですし、お祝いのテーブルが一気に華やかになりますよね。ふっくらやわらかなチキンとたっぷりのにんにくの味わいは、子どもからお年寄りまで人気です」。贈答品の定番、これはジミーが本当に地元の人に愛されている証拠です。
大人気!ジミーのレストランは沖縄県民憩いの場
![豊富なメニューが揃うバフェは子どもから大人まで喜ばれている 豊富なメニューが揃うバフェは子どもから大人まで喜ばれている]()
県民が愛してやまないのは、クッキーやパウンドケーキなどのスイーツ&ベーカリーだけではありません。平日にもかかわらず、たくさんの人で賑わうのはレストラン(※大山店、那覇店、美里店のみ)。特にランチバフェはサラダバーや本格的な中華、ケーキやパイがリーズナブルに食べられてとてもお得です。席に座り、周りを見回して感じることは地元の年配の方が多いことです。渡嘉敷さんにその理由を尋ねてみました。「そうですね、模合(もあい。地元仲間や同級生で集まり、毎回積み立てをする沖縄では一般的な会合。その積立金は順番で受け取る)で昔から利用して頂いている方が多いと思います。肉料理だけでなく野菜メニューも充実していることなど理由はいろいろと考えられますが、やっぱり一番の魅力はフロアで販売されているパイやケーキがバフェで食べられる、ということではないでしょうか(笑)」。そうなのです、ケーキコーナーで販売されている人気のアップルパイやチーズケーキがバフェでは食べ放題(※日替わりでいろいろなケーキが並ぶ)。「今日はアップルパイある? バナナパイはあるの? と聞かれることもありますね。パイでも、お肉や野菜でも、お客様ごとにそれぞれお目当てのものがあるようです」。利用者のニーズに応え変化を遂げながらも、変わらない良さ、という安心感もあります。大きな口を開けチキンを頬張る小さな男の子や、ケーキとコーヒーとともにおしゃべりに華を咲かせる若い女性もいつか大人になり、年を重ねても、ずっとジミーのレストランを日常的に利用するその姿が目に浮かびます。
パッケージがかわいい輸入品が並ぶスーパーマーケット
![定番商品からめずらしいものまで、見ているだけでも楽しい 定番商品からめずらしいものまで、見ているだけでも楽しい]()
瓶詰めや缶詰、コーヒーやスナックなどの食料品や、シャンプーや洗剤などの日用品まで、外国のパッケージがとにかくかわいい輸入品。まるで外国のスーパーマーケットを訪れているような感覚になるジミーのスーパーマーケットも、忘れずに立ち寄りたいですね。カラフルな色合いやびっくりするようなボリュームの商品は、見ているだけで楽しくなります。「昔から置いている定番商品も多いですね。いろんな事情で入らなくなる商品もありますが、それで新しく並ぶ商品もありますので、よく利用して頂くお客様にも楽しんで頂けるラインナップになっていると思います」と渡嘉敷さん。ちなみに渡嘉敷さんのお気に入りは?「とってもチップスが大好きなので、レイズはよく買いますね。小さい頃からよく食べていたKISSチョコや、おばあちゃんの家に必ずあったLigoのレーズンも今でも大好きです」。沖縄のお土産として観光客の方の利用も多いというスーパーマーケットをぜひ一度のぞいてみましょう。