黒島はどんな島?
![豊かな自然と温かい人々。黒島の暮らしは穏やか 豊かな自然と温かい人々。黒島の暮らしは穏やか]()
「牛の島」と呼ばれ、牛の数が人口よりも圧倒的に多いことで有名な黒島。島の形がハートに見えることから「ハートアイランド」とも呼ばれます。島の大部分が牧草地であることと平坦な地形により、島は開放感に溢れています。黒島に到着したら、まずは視界を遮るものがない気持ち良さにどっぷりと身をおきたいですね。
「黒島はやっぱり人と自然が一番の魅力だと思います」と達人。黒島は交番がないことでも有名ですが、黒島を訪れた旅行者たちも「出会う人々の温かで誠実な人柄に心底感動した」という声をよく聞くと、達人はいいます。そんな風に思える雰囲気や居心地の良さが、黒島にはあります。また、東筋集落から黒島港までの道は、昔ながらの景観が残り「日本の道100選」に選ばれています。
のびのびと育つ牛たちは、高級牛へと成長します
![放牧地ではたくさんの牛に出合える。牛からじっと見られることも 放牧地ではたくさんの牛に出合える。牛からじっと見られることも]()
黒島ではあちこちで牛を見かけますが、この牛たちは成長すると日本各地のブランド牛になります。黒島で育てられているのは「黒毛和牛」と呼ばれるやや小柄な肉牛。やがて島外に出荷され、石垣牛や松坂牛などの有名なブランド牛になる牛です。
牛の島らしく、毎年2月下旬には島を挙げての牛まつりが開催されることでも知られています。一番の目玉は牛が一頭当たる抽選会。まつり当日は高級和牛をはじめ、さまざまな牛料理を堪能でき島外からたくさんの人がやってきます。まさに牛尽くしのまつりですね。
ウミガメや貴重な生き物に出合える美しい海
![黒島の海でダイビングをすると運がよければウミガメに出合える 黒島の海でダイビングをすると運がよければウミガメに出合える]()
達人の黒木さんが観光客を海へ案内すると、本当にきれいだとみんな口を揃えていいます。黒島の海は抜群の透明度を誇るが、その理由の一つに黒島に川がないことです。川がないので汚水が流れ込むことがなく、海が生活用水などの汚水で汚れることがないのです。実際海にもぐると美しいサンゴ礁と、そこに集まる色とりどりの魚を見ることができます。「最近はスズメダイが個人的には好きですが、冬場はマンタに遭遇したり、カメやサメといった大きな生き物に合うと、やっぱり“おぉ!”って思いますね」と達人。
また、黒島の港の近くにある西の浜と呼ばれる海岸では、1978年からウミガメの産卵調査が行われており、毎年ウミガメの産卵が見られます。石垣島から西表島周辺にかけて広がる石西礁湖(せきせいしょうこ)は日本最大級のサンゴ礁域で、特に黒島から新城(あらぐすく)島周辺は魚影が濃くダイバーにも人気の高いポイント。
夜空に瞬くのは、県外では見られない星座たち
![自然の美しさを実感しながら、心ゆくまで天体ショーを楽しもう 自然の美しさを実感しながら、心ゆくまで天体ショーを楽しもう]()
街灯がそう多くない黒島からは星がよく見えます。民宿では屋上に寝転べるチェアを用意してあるところも多く、星空を間近に眺めることができます。さらに黒島では県外では見ることのできない星座が見えることも。12月末から6月末であれば南十字星やリゲルケンタウルス、夏場にはカノープスが見えます。
「星は本当にきれいに見えますよ。月が明るいときは逆に星が見えなくなるくらい明るくて、影がくっきり出ますけどね」。こんな天体ショーが楽しめるのも黒島ならではです。
日中は開放感溢れるのどかな景色に浸り、夜は満天の星空を楽しみます。黒島に来たら自然の力、人々の温かさにどっぷりと浸かってほしいですね。