また、阿嘉島には国の天然記念物になっているケラマジカが生息しています。日差しの強い日中はあまり見かけませんが、日没間際になると島のあちこちに姿を現します。ケラマジカは約350年前、貢物のお返しに薩摩から送られてきたものという説や、中国から冊封使をもてなすための食糧として送られてきたもの、などの説があります。ニホンジカより少し小型で、現在、慶良間諸島の阿嘉島、外地島、慶留間島、屋嘉比(やかび)島の4島に生息しています。座間味島や渡嘉敷島でも目撃されており、慶良間諸島全体で200頭ほどいるとされています。
島遊びは夜も楽しく、星空を眺めるのもおすすめの楽しみ方。北浜ビーチに向かう途中にある緊急時にヘリが着陸するヘリポートが絶好のポイントです。ヘリポートだけに360度障害物は何ひとつなく、集落からも離れているので人工の明かりも全くありません。真っ暗な世界だからこそ、ここから見上げる天空は、まるでプラネタリウムのように星がよく見えます。一定の場所を見つめていると流れ星をいつくも見つけることができますよ。
また、夜光虫を見せてくれるツアーも。夜、港まで行って海水を木の棒でぐるぐると掻き回すと不思議!海水がきらきら光り出します。かき混ぜた流れに沿って大小の光が輝き出し、まるで海の蛍のようです。
その他、集落の前の前浜でのヤドカリ観察もおすすめ。ライトをつけずにビーチを歩き、耳を澄ますと波の音の合間にゴソゴソという音が聞こえ、パッと明るくするとそこにいるのが大量のヤドカリが。涼しい夜に活動的になり、浜まで出てきてエサを探します。うっかり砂浜に腰をおろしてロマンチックに語り合おうと思ったら大変。間違いなくヤドカリの上に座ってしまうくらい、数が多いです。