1. 「東南植物楽園」を楽しむ3つのポイント

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

「東南植物楽園」を楽しむ3つのポイント

  2013年7月にリニューアルオープンした東南植物楽園は、本島中部の沖縄市にある植物園。まだまだ知られざる東南植物楽園の魅力を達人が教える3つのポイントを中心に紹介します。

水上楽園のトラム・ツアー (提供 / 東南植物楽園)

  一歩園内に踏み込むと、そこには周辺環境から隔離された植物たちの楽園が広がります。40年を越える歴史を持つ植物園ならではの自然の造形美です。
 東南植物楽園の園内は、植物園と後にできた水上楽園、レストランやショップなどから成る。メインとなる植物園と水上楽園には、ここでしか見られない種類、規模の亜熱帯・熱帯植物がきわめて自然な形で植栽展示され、しばしば学者やマニアたちを驚かせています。現行の法律や自然条件のため、他では再現不可能なものばかりだからです。
 この東南植物楽園をさらに楽しむための、達人ならではの3つのポイントを教えてもらいました。

取材日/2014年 6月 取材者/黒田史夫 
更新日/2015年 8月

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飯村俊広さん
(いいむらとしひろ)
飯村俊広さん

東南植物楽園の達人
  神奈川県出身。幼少の頃、食虫植物栽培に魅了されて以来さまざまな植物に興味を持ち、植物に関する知識を学びます。東南植物楽園リニューアルに合わせて、神奈川の水族館より最大の夢である植物園での仕事に就くため移住。ガイドマスターとして年間3000人以上に園内の植物のガイドを行います。

ポイント1:ガイドの利用

ユスラヤシ並木を案内するガイドの飯村さん

  東南植物楽園の園内は、ただブラブラと散策するだけでも十分楽しめます。ガイドの説明で知識を得たうえで植物たちを眺めれば、より一層楽しめること間違ありません。「4、5メートル級のリュウケツジュが16本もあるのは日本ではここだけ」「あそこに咲いているヘネッケン(リュウゼツランの一種)の花が見られるのは50年に一度だけ」「日本一のユスラヤシの密生」などなど「貴重」「日本一」といった言葉がガイドの口から次々飛び出してきます。ガイド自身が、あまりにも貴重すぎる植生に囲まれて興奮し、楽しみながら働いている様子が伝わってきます。
 植物園では無料のガイドが、水上楽園ではトラムとウォーキングによる500円の有料ガイドが用意されています。まずはガイドの説明を聞いてから、東南植物楽園を満喫しましょう。

ポイント2:ねらい目は雨の日

雨の日と蓮の花はよく似合う

  植物園の鑑賞に最適な天気はなんだろう? 達人によると、それは「小雨の日」だといいます。雨は植物に付着した細かなホコリを洗い流し、水を得た植物たちは活力を増し、ハーブ類は一斉に香りたちます。しっとりと雨に濡れた日は、植物園全体がなんだか生き生きとして見えるのは、気のせいではありません。雨が降るとアクティビティが限定されてしまう沖縄旅行では、なんとも嬉しい情報ですね。
 6月から7月下旬にかけて、水上楽園の思いやりの湖では蓮の花が最盛期をむかえ、見どころとなっています。園内のレストランPEACEの窓からはこの風景が一望できます。雨の中、歩きたくない人はレストランの利用だけでも水上楽園の美しさを十分堪能できます。施設入口には無料の傘が用意されているので、雨の日にこそ東南植物楽園に遊びに行きましょう。

ポイント3:夜は別の顔を見せる

幻想的にライトアップされた園内 (提供 / 東南植物楽園)

  東南植物楽園の開園時間は22時まで。これは沖縄の観光施設の中ではかなり遅いです。沖縄市は、観光客が泊まる機会の多い那覇からも西海岸リゾートからもアクセス良好な場所にあるので、ここはひとつ、暑い日中を避けて夜の来園を提案したいです。
 亜熱帯の沖縄にある東南植物楽園は夜になると、日中とは全く異なる顔を見せます。ライトアップされた園内には小型のサルほどの大きさのオリイオオコウモリが騒々しく飛び交い、南国ムードを盛り上げてくれます。サガリバナやローソクノキ、ドラゴンフルーツなどのサボテン類など夜に咲く花も多く、夜の植物楽園は見どころ満載です。
 レストランPEACEで人気のハーフビュッフェスタイルのディナーを堪能し、閉園時間ギリギリまで遊んでも、23時までにはホテルに戻れる。中部という地の利を生かした東南植物楽園ならではの夜の楽しみ方ですね。


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東南植物楽園の人気のグルメ、体験プログラムを紹介

レストランPEACEのおすすめポイント3選

  園内で採れたハーブを使用した50種類の自然派ビュッフェが人気のレストランPEACE。ランチは9割以上を地元女性客が占める予約必須のレストラン。店内から眺める風景も最高です。

  • ハーブの出汁でしゃぶしゃぶ
おすすめポイント
  レストランPEACEのセールスポイントは50種類のランチビュッフェと大きなガラス窓から見える水上楽園の美しい風景。メニューのテーマは3カ月ごとに変更しますが、根底にある「医食同源」の基本コンセプトは変わりません。ディナーはメインディッシュを自由に選ぶハーフビュッフェスタイルになります。

東南植物楽園の人気体験プログラム3選

  東南植物楽園では、子どもから大人まで楽しめる豊富な学習・体験プログラムを用意しています。おすすめの体験プログラム3選を紹介します。

  • インテリアに人気のボタニック・ボトリウム
  • 手入れが簡単なエアープランツ
  • 植木鉢の絵付けに挑戦
おすすめポイント
  天候に左右されずに楽しめる、という観点から選んだ3選。東南植物楽園では、上記3選を含めた定番4種類+季節に合わせた学習・体験プログラムを用意しています。その他、園内におかれた牛のオブジェにペイントするカウアートや水上楽園の語らい橋での釣り堀も人気です。

東南植物楽園に合わせて立ち寄れるスポット3選

  東南植物楽園から近いおすすめの観光スポットを紹介します

  • アメリカ西海岸をイメージした海のリゾート
  • 週末のコザのライブハウスでは、熱いステージが繰り広げられる
  • 地元の人からも愛される残波岬の全景
おすすめポイント
  東南植物楽園のある沖縄の中部は米軍基地が多い影響で、アメリカンな雰囲気を感じるスポットも多いです。美浜アメリカンビレッジは、アメリカのリゾートのような開放感あふれる場所。東南植物楽園もある沖縄市は「コザ」とかつて呼ばれていて、アメリカ文化の影響から音楽が盛んです。ミュージックタウン音市場という音楽施設の近辺が特にアメリカンテイストが強い店が集中しています。一方、豊かな自然も多く、泡盛の名前にもある残波岬は、景勝地として有名です。

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東南植物楽園の交通アクセス情報・施設情報

  本島中部に位置する東南植物楽園は、那覇からも北部リゾートエリアからもアクセス良好です。

車でのアクセス

  那覇空港から沖縄自動車道・沖縄北IC経由で約50分。高速をおりたら、国道329号を右折して北中城方面へ。県道26号を右折して(交差点に看板有り)、あとは案内板に従って進みます。

公共交通機関でのアクセス

  那覇方面から。那覇バスターミナルより90番に乗車。「農民研修センター前バス停」で下車し、徒歩約20分です。

施設情報

  【住所】
沖縄県沖縄市知花2146
【電話番号】
098-939-2555
【営業時間】
9時~22時(最終入園21時30分)
【定休日】
年中無休
【利用料金】
小・中学生 550円
高校生 1045円
一般 1540円
※6歳未満無料。身障者と付添人・介護人の1人は半額。
【駐車場】
無料(最大340台)
【URL】
http://www.southeast-botanical.jp

東南植物楽園の達人が答えるQ&A

Q ペット同伴での入園は可能?
A 介助犬を除き、ペット同伴での入園はお断りしています。
Q レストランやカフェのみの利用は可能ですか?
A はい。レストランやカフェ、ショップのみのご利用も可能です。その場合、入園料はかかりません。
Q 特別なイベントなどはありますか?
A 季節により各種イベントを企画しています。詳しくはウェブサイトでご確認下さい。
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