ゆいレールで巡る
気ままな那覇ぶらり旅

那覇空港から、ゆいレールに乗り込んでみましょう。沖縄の普段の暮らしを眺めながら、10分ほど走ると、観光客に人気の国際通りに到着します。最寄り駅は、県庁前駅か牧志駅。牧志駅からは、国際通りを経て牧志公設市場も近く、そのまま市場の奥を抜けて、壺屋やちむん通りに向かえば、庶民的な雰囲気と沖縄情緒たっぷりの散歩が楽しめます。
続いてのおもろまち駅はTギャラリア沖縄に直結していて、ブランドショッピングに心が躍ります。この界隈は那覇の新都心。そして首里駅に近づく頃、首里城の赤瓦屋根が車窓に飛び込んできます。
このように沿線にはさまざまな観光スポットが存在しています。2両編成の愛らしい車両がゆったりとした速度で那覇市内をくねくねと巡り、停車駅ごとに流れる沖縄民謡の車内メロディー（安里駅の安里屋ユンタ・小禄駅の小禄豊見城・那覇空港駅の谷茶前節）も、旅気分を盛り上げてくれます。
途中下車や何度も利用したいときにおすすめなのが一日フリー乗車券です。料金は800円で、購入後から24時間使用できます。48時間使える二日乗車券もあります。フリー乗車券は、運賃がお得になるだけではありません。首里城や県立博物館美術館などの施設入場料が割引になる特典も付いています。

高い位置にあり遮るものがないゆいレールは、まるで走る展望台です。首里方面に向かって左側の車窓からは海が見やすく、右側からは街が見やすいので覚えておくとさまざまな那覇の景色が楽しめます。儀保駅から見える夕日はまさに絶景。明るい時間は海まで見渡せます。首里駅付近ではライトアップされた首里城を眺めることができます。
車社会の沖縄。特に、ラッシュアワーの那覇市内の車の渋滞を甘く見てはいけません。そんな時刻もゆいレールなら時間をムダにせず、スイスイと目的地に行けます。限られた旅の時間を有意義に活用できます。たまにはレンタカーを置いて、ゆいレールで夜の街に繰り出しましょう。
那覇には沖縄料理屋をはじめ、フレンチやイタリアンレストラン、民謡居酒屋など、ありとあらゆる飲食店がありますが、ゆいレール安里駅からすぐの栄町市場がおすすめです。庶民的な小さな店が結集する栄町市場界隈はハシゴ酒が楽しめる上、小洒落たレストランバーもたくさんあります。那覇空港発首里方面行きの下りの終電は23時30分発。これなら運転を気にせずお酒も十分楽しめて、タクシー代の節約にもなります。

那覇空港でレンタカーを借りるとき、空港出口で送迎バスに乗らなければなりません。オンシーズンだとこれがかなりの長蛇の列。そしてまた送迎バスに10分ほど揺られてようやく営業所へ…。すぐにでも観光に繰り出したいのに、レンタカーに乗り込むまでに1時間以上かかってしまうこともしばしばあります。そんな解決策が、ゆいレールにはあります。
まずはゆいレールに乗り込んで市街へ向かいます。駅付近に点在するレンタカー営業所で借りるとスムーズに受付が運びます。ゆいレールの裏技はまだまだあります。
たとえば国際通りを散策したいとき、土地勘のない人が駐車場を探すのは大変です。また各駅にコインロッカーが設置されているので、荷物が増えてしまっても安心です。身軽になって、お土産選びも楽々に。

2019年〜かつて終点だった首里駅の先の浦添市までの延長運行を行なっています。順に「石嶺駅（いしみねえき）」「経塚駅（きょうづかえき）」「浦添前田駅」「てだこ浦西駅」の4つの駅が新設されました。終点のてだこ浦西駅は沖縄自動車道とつながっていて、ゆいレールから高速バスに乗り換えができるため、ラッシュアワーの大渋滞も解消されつつあります。また、名護方面から沖縄自動車道を利用した車を駐車場に停め、ゆいレールで都心まで通勤する「パーク＆ライド」という計画もあります。
また2014年10月からはIC乗車券システム導入が始まり、切符はQRコード読み取り式となりました。