
琉球絣(かすり)事業協同組合は、南風原花織(はえばるはなおり)の保存・伝承への貢献が評価され、このたび、ポーラ伝統文化振興財団主催による「平成29年度 第37回 伝統文化ポーラ賞」の地域賞に選ばれました。
ポーラ賞は、日本の貴重な伝統文化の継承や振興に貢献し、今後も活躍が期待できる個人や団体に対し贈られるもので、今年は全国から優秀賞に2件、奨励賞に1件、地域賞に5件が受賞しています。
14~15世紀に東南アジアから琉球王国に伝わったかすりは、戦前まで沖縄各地で織られていました。戦後は工房が集まる南風原町を中心に織られるようになり、その南風原花織は、県内で採取した琉球藍(りゅうきゅうあい)、フクギ(福木)などの植物染料で染めた糸によって、繊細な花柄を織り出すのが特徴で、琉球王朝の祝い着として発展してきました。
立体感のあるその浮き柄は華やかな印象を放ち、技法は当時から母から娘へ伝承され、現在も改良されながら織り続けられています。時代に応じて夏物や冬物に使う糸の素材や加工の変遷があり、庶民向けにも発展を続けるという、時代のニーズに応える柔軟さが期待され、今回の受賞に繋がりました。
昭和50年(1975)に琉球絣事業協同組合が設立され、南風原花織は、平成16年(2004)には琉球かすりとともに、南風原町無形文化財に指定、平成28年(2016)に、経済産業省「伝統的工芸品」に指定されています。県内からのポーラ賞受賞は2年ぶり22件目です。
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