
沖縄県石垣島の北に位置する平久保半島で、沖縄の伝統木造船「サバニ」に乗って海風を感じながら石垣島の海を満喫できる「久宇良サバニツアー」が2016年3月20日(日)からスタートした。
サバニとは昔から沖縄の海人(うみんちゅ・漁師)が漁をするときに使用していた小型の舟のこと。そのサバニを使って青い海が広がり、心地よい風が吹き抜ける平久保半島の豊かな自然を感じてもらおうとエコツアーが企画・実施された。
ツアーでは、吉田サバニ造船の代表・吉田友厚氏が製作したサバニで、帆で風を受けながら、櫂を操縦してバランスを取りながら、平久保半島の海岸沿いを巡る。サバニに乗り慣れている漁師は、操縦技術が優れていたためアウトリガー(転倒防止のために船体の横に突き出して固定される浮き)を使わずに操縦していたが、操縦をまちがうとサバニが転倒するため、ツアーで使用する際は安全性を考慮しアウトリガーを取り付けて乗船する。
コースは、90分コースと半日コース(約140分)があり、季節によって風向きが変わるため乗船ルートは季節風に合わせて設定される。夏(5月~9月)は、南風のため南から北へ向かうコース。冬(10月~3月)は北風(沖縄方言で「ミーニシ」)で海が荒れることが多いため、海の状況に応じて比較的穏やかな場所を選んで設定される。