
激しい岸壁にぐるりと取り囲まれた北大東島は、古来より「うふあがりじま」と呼ばれ、人が上陸することはできませんでした。そんな岸壁を登って開拓に訪れたのが、南北大東島の開拓者として名を馳せる八丈島出身の玉置半右衛門が起こした玉置商会の社員です。
玉置が1903(明治36)年、開拓のために初めて上陸したとされているのがここ「上陸港跡(じょうりくこうあと)」。
開拓後は現在の村役場前に甘蔗(甘蔗カンショ)8株を植え付けて開拓の意思を示したといわれています。開拓当初は加工した砂糖や黒糖の出荷港でもあったため、海に降りていく急な坂道に設置されていた線路や枕木の一部が復元され、今も残っています。途中まで歩いて行くこともできますが、海のそばで線路が途切れているため、それ以上は進まないようにしましょう。


上陸地の上には公園が整備されており、玉置らが上陸した地点が公園周辺にあたります。公園には開拓百周年の記念碑も設置。天気の良い日は公園から夕陽を浴びながら、数キロ先の南大東島を眺めるのもおすすめですよ。
【住所】
沖縄県島尻郡北大東村南211
【アクセス】
北大東空港から車で約15分