1. 泡盛一筋20年。初心者も通もおいしいと思える泡盛を目指して|米島酒造 田場 俊之

泡盛一筋20年。初心者も通もおいしいと思える泡盛を目指して|米島酒造 田場 俊之

【投稿日】2020年02月28日(金)| 沖縄発

家族4代に渡って泡盛を作り続けている米島酒造は、今も昔も島民から愛されている酒造所。米島酒造4代目社長の田場 俊之(たば としゆき)さんは高校卒業後、那覇の専門学校でビジネスの専門スキルを学んでいましたが、先代と先々代が体調を崩したことがきっかけで、一旦島に戻りました。しばらく家業を手伝いましたが、体調が落ち着いたため「そろそろ島を出よう」と思っていた矢先に、今度は先々代が大怪我を。



「自分が島を出てしまったら技術の伝承も大変だろうな、と思いました。少し手伝ってみて自分は酒造りに向いているということが分かったし、嫌いでもありませんでした。やりがいも感じていたので、跡を継ごう!やるしかない!と決断しました」と田場さん。「じいさんは酒造りを1人にしか教えたくない、という考えを持っている人だったので、いま自分がやっておかないと将来誰も引き継げなくなるかもしれないと思ったんです」と、当時のことを思い出しながら話してくださいました。



お酒作りに関わって20年が経ったという田場さんが心がけていることは、芯の部分はブレずにいること。先代の味は残しつつ、その時代のライフスタイルに寄り添った味わいを目指します。

他の酒造所との差別化をするために大切にしていることは“難儀なことも面倒くさがらず、地道な努力を続けていくこと”だそうです。




「飲んだ時に“あぁー、米島酒造のお酒だよね!”と思ってもらえたら嬉しいです」と田場さん。目指している泡盛は、お米の甘みは残して、泡盛自体から立つ“立ち香”が穏やかで、でも鼻を抜ける感じはしっかりとしていて、余韻はほどほどでキレのあるお酒だそうです。「主張しすぎると食事のアテを選ばないといけなくなってしまうので、食事に合わせやすいということも重要です。でも、お酒単体で飲んだ時もメインになるような…」と続けます。

島外から評価される味と、島の人たちが好む味は微妙に異なるそうですが、「昔から見守り、飲み続けてきてくれた地元の人たちありきの米島酒造なので、地元を大切にしていきたい」と、島外はあまり意識せず、島人に愛される味を守っています。



地元を大切にしているため、現在は生産の約3割しか島外に出荷していないそうです。そんな米島酒造の泡盛は、お土産にもぴったり。



酒造所では見学やテイスティングもできるので、久米島滞在中に立ち寄ってみてくださいね。

今後は“泡盛と食事の組み合わせを提案していける酒造所”を目指していきたいと話す田場さんに「好きなペアリングは?」と訊ねてみると「まぐろの刺身」と即答。久米島旅行を考えている方は、ぜひ居酒屋で“まぐろの刺身”と“米島酒造の泡盛”を一緒に味わってみてはいかがでしょうか?



泡盛の勉強会やイベント出店などで沖縄本島や県外へ出張に出ることの多い田場さんは、JALポイントも貯めているそうで「年間5万ポイントほど貯まるので、その時はポイントを使って飛行機を利用しています」とのこと。高校生ぐらいまではフェリーも利用していたそうですが「船酔いが心配ですし、それに飛行機を使った方が時間のロスがないですし」とJTAのメリットを話します。

石垣島や宮古島に比べてまだまだ観光客の少ない久米島ですが、「人が少ないから落ち着いて過ごせるのが良いですよね。島を360度見渡すことができる宇江城城(うえぐすくじょう)は絶対に行ってほしいです。それから、もちろん米島酒造も(笑)」と田場さん。
 
久米島に訪れたからには、ぜひ泡盛職人に会いに行ってみてはいかがでしょうか?

【名称】
米島酒造

【住所】
沖縄県島尻郡久米島町大田499

【電話番号】
098-985-2326
※酒造見学は要予約

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■JTA×たびらい沖縄の挑戦
沖縄県内離島の魅力や、先人の業・知識を未来へ伝えていく若き島人にフォーカスした記事を「JTA×たびらい沖縄」のコラボ企画として取材中。現地までの道のりを、ワクワクさせるおもてなしと翼で届けてくれる「JTA」と、現地発信をモットーに沖縄ファンへ情報を届け続ける「たびらい沖縄」のコラボ記事を引き続きお楽しみください。

むすぶ、つながる~受け継がれる“島想い”~離島の職人に会いに行こう

【投稿日】2020年02月28日(金)【投稿者】たびらい編集部

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