
沖縄そばの薬味として欠かせないのが「コーレグース」です。島トウガラシを泡盛に漬けたもので、トウガラシではなく、辛味の移った泡盛の方を調味料として用います。沖縄の食堂やそば屋に行くと卓上に必ずと言っていいほど置いてあります。

湿度の高い沖縄では一味や七味のような粉トウガラシ、「ゆずこしょう」や「かんずり」のような練りトウガラシにはすぐカビが生えてしまうため、泡盛に漬けておくようになったといわれています。
コーレグースという名前は「高麗薬」あるいは「高麗古酒」がなまったものされているが、沖縄では島トウガラシのこともコーレグースと呼ぶこともあります。
作り方は非常に簡単で、洗って水気を拭きとった島トウガラシをアルコール度数が30度~35度の泡盛に漬けておくだけ。1~3か月くらい漬けておくとコーレグースとして利用できます。目安としては泡盛の色が黄色から薄茶色に変わったころがベスト。
コーレグースを手作りしている家もあるが、ナスミバエという害虫の拡散を防ぐため生の島トウガラシを沖縄県外に持ち出すことは禁止されています。ただし、加工品としては持ち出しできるため、瓶詰めの既製品や乾燥した島トウガラシを持ち帰る分には問題ありません。お土産店でも販売されています。
手作りしたいけど…島とうがらしが手に入らないという方は、乾燥した鷹の爪でもできますのでぜひ試してみてくださいね。
使い方はさまざまで、沖縄そばやラーメンの辛味としてはもちろん、炒め物や煮もの、なべ物のポン酢に入れたりとちょっとした辛味つけに重宝します。沖縄の海人(うみんちゅ)には醤油にコーレグースを1滴たらして刺身を食べる人もいます。
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