生産者から譲り受けた１粒の豆を、最高の状態の1杯として提供するために
戦後復興期の誕生当時から、ほぼ変わらぬ姿を今に残す栄町市場。その栄町市場の中、コーヒーのかぐわしい香りを優しく放つ先に「COFFEE potohoto」はある。間口わずか2メートルほどの小さな店舗ながら、市場で働く人々や買い物客で連日にぎわう。国内外からの観光客も増え続けており、同店を訪れるためだけに栄町市場へ足を運ぶ方も多いという。
1杯200円からというリーズナブルな価格設定は、誰しもに試飲感覚で気軽にコーヒーを楽しんで欲しいという店主の想いから。「コーヒー豆は生産・保管・輸送・焙煎・抽出など、本当に多くの人々の細心の注意を経て消費者に届けられるもの。1杯のコーヒーを通して、生産者の想いや努力が伝えられるよう、試行錯誤が続きます。」その言葉の通り、最近では台湾まで自ら足を運び生産地や生産者を視察。現在店頭で目にする阿里山の豆も、現地でその味わいに惚れ込んだもの。今やその視界は中南米をはじめ世界へ向いている。
1杯のコーヒーが醸し出すテロワール（その土地自体が持つ気候風土をはじめとした特徴）を感じながら、しばし生産国や生産者にゆったりと想いを馳せてみては。