古きよき沖縄の昔ながらの風景

台風対策としてフクギは沖縄では古くから防風林として用いられてきた。
塩害に強いことから海辺の集落の防風林として植樹されてきたが、備瀬のように村落内が碁盤の目のように区画整備され、繁茂したフクギに囲まれている集落は珍しくなった。
本島北部、本部町の美ら海水族館近くにある備瀬地区は全長3km余のフクギ並木に包まれている。屋敷を取り囲むフクギは夏の暑い日差しから、強い海風からしっかり家を守っている。
夏でもフクギの木漏れ日の中を涼しい風に吹かれながら散策することができ、琉球王朝時代から力を注いできた防風林の植樹と村落の景観を残している。赤瓦の古民家を見ながら海辺へ抜けていくと、輝いた真っ青な海と白い砂浜が飛び込んでくる。
100年以上経ったフクギの皮から琉球紅型の黄色の染料が採れる。
那覇空港から許田IC経由で約1時間40分。国道58号線を利用すると約2時間20分。