総面積およそ160坪。琉球王家自慢の開放的な別邸

15の部屋を持つ御殿(うどぅん)の総面積は約160坪。高くつくられた床は風通しがよく、湿気に負けないようになっています。こうした知恵は、木の根をそのまま利用している軒先の柱からもうかがい知ることができます。
現在は使用禁止となっている玄関から、王家や冊封使は建物に上がっていました。そして、右手に進んで一番座の方でくつろいでいましたが、冊封使の場合は、着いてまず前の一番座で王から出迎えられ、お茶の接待を受けていたようです。
その他、かつて琉球王国で茶道が盛んだったことを示す茶の間や、大きなまな板が目に入る台所、できた料理をあたため直す御茶湯御酒羹所(おちゃゆおさけあつものどころ)などからも、多くの人々をもてなしてきた歴史を感じることができます。ちなみに、当時の王様は時間や場所によって専用の衣装があったようで、一番座の裏側に、着替えを置く控えの間である御裏座が設けられています。