前夜に国道58号線へ

那覇大綱挽の舞台は、沖縄本島で最も交通量が多い国道58号線の久茂地交差点。大綱を製作・保管している那覇軍港から綱挽場までは、大型クレーンを使って積み込みを行ったうえ、大型トレラーで運搬します。製作はもちろんのこと、運搬にも時間を要する大がかりな作業です。
では、いつどうやって大綱は運搬されるのでしょうか。国道58号線では中央分離帯を撤去し、鉄板を溶接してその穴をふさぎ、その上に大綱が設置されます。交通量が少なくなる0時から交通規制を行い、夜明けまでにこの作業が行われます。
クレーンで大綱を吊り下げて行うこの作業は、世界一のスケールを間近で感じられるとあって、大勢の綱挽ファンが深夜から早朝にかけて集まってきます。あまり知られていない那覇大綱挽の舞台裏。大綱が道路に横たえる様子は、巨大な龍が身悶えしているかのようで、神秘的で不思議な風景です。
【場所】
国道58号線久茂地交差点