権力者の象徴としての「龍」と、花の王様「牡丹」

正殿にはいたるところに権力者のシンボルである龍の装飾が施され、首里城の威厳を物語っています。面白いのが、龍の爪の数。4本の爪を持っているのですが、中国で用いられる龍の模様には爪は通常5本描かれているので、首里城は1本少ないのです。これは、琉球王朝が時の中国王朝に対して遠慮して1本減らしたと考えられています。
正殿にさらに彩りを添えているのが、牡丹の花。牡丹は花の王様ともいわれ、富の象徴として、中国や朝鮮半島、日本でも工芸品のデザインによく用いられています。