1. ちえ食堂|沖縄らしい3品を好みの食べ方で。山の中にある「みそ汁」の名店

ちえ食堂|沖縄らしい3品を好みの食べ方で。山の中にある「みそ汁」の名店

【投稿日】2022年09月09日(金)| 沖縄発

本部町伊豆味(もとぶちょう・いずみ)にのびる県道84号線の途中で、うっかりしていると見逃してしまいそうな脇道が。そこを曲がった先で見つかるのが、「ちえ食堂」です。

約40年前に創業した老舗食堂は、赤いシェードが目印。店先には、いつも来店客の車が止まっていて、固定ファンの多い人気店であることが伺えます。

ちえ食堂の味噌汁

開店当初から、店のメニューは潔く3点のみ。中でも名物となっているのが「みそ汁」です。
沖縄の食堂で「みそ汁」と言えば、沖縄そば用の器に盛りつけた“具だくさんの一品料理”として提供されるのが常識。ウチナーンチュ(沖縄の人)にとっては、お腹を満たしてくれる主役の料理です。

「ちえ食堂」の自慢の一杯に入っている具材は、存在感のある豚肉、かまぼこ、豆腐、旬の野菜に、生卵。野菜は沖縄県産のものを中心に使用しており、この日は小松菜とレタスがたっぷり入っていました。そして最大のこだわりが、赤味噌ベースの出汁。仕込みに約3時間以上をかけ、丁寧に手づくりしています。

足繁く通う常連客たちは、それぞれに独自の食べ方を開発しているそうで、例えば、卵はかき混ぜずに熱々のご飯にのせるという方もいるとか。ニンニクや紅しょうがを足したり、卵は最初か最後のどちらのタイミングで割るかによっても、味の違いを楽しめますよ。

そば

沖縄そばが好物という方には、「そば 大」がおすすめ。

さっぱりと仕上げた豚骨ベースのスープに絡むのは、名護市にある老舗「三角屋製麺所」の麺です。さらにどっしりと存在感を放っているのが、食べ応えのある赤肉と三枚肉。県産の生肉を仕入れて朝から炊いているため、噛むとじんわり旨みが染み出します。

卓上に用意している紅しょうがや七味、自家製のコーレーグースを加えるとさらに美味しさがアップ。箸を進めるペースが一切落ちることなく完食できますよ。

(コーレーグースとは、島とうがらしを泡盛に漬け込んでつくる辛い調味料のこと)

ゆし豆腐

あっさりと味わえる「ゆしどうふ」は、熱々を召し上がれ。

ひとくちすくって口に運ぶと、ぷるぷるの食感の豆腐が舌の上でほぐれて、同時にみその風味が優しく広がります。こちらも生卵が入っているので、好みのタイミングで崩しながら味わってくださいね。
(沖縄で広く親しまれる郷土料理・「ゆし豆腐」とは、やわらかいおぼろ状の豆腐のこと)

あぶらみそ

自家製の「油みそ」は、持ち帰り用に購入することも可能です。

病みつき必須の味わいは、ご飯の最高のお供に。炒め物の味つけにも活躍するほか、にんにくをすって加えた油みそを熱々の白飯にのせるのもいいですし、意外とパンとの相性も良いとのこと。約2~3ヶ月は保存がきくので、旅先から帰った後も沖縄の味を楽しめますよ。

店内

2代目の母親にあたる初代店主の名前が、店名についている「ちえ食堂」。お腹が空いたらさっと美味しい食事が味わえるとあって、店内には近くで働く作業員の方々や、北部を回る営業マンなどの姿を多く見かけます。

ゆっくりと過ごしたいのであれば、オープン直後の時間帯に訪れるといいでしょう。

厨房に立つ姿が格好いい、2代目店主・平山政邦(ひらやま まさくに)さん。

店には平山さんが「『みそ汁』に『そば』を入れたりして、2つの品を“ちゃんぽん”することも希望に応じて対応できます」と話す裏技も存在。リピーターの方が再訪する際は、ぜひ常連気分で“ちゃんぽん”オーダーを試してはいかがでしょうか。


【店舗名】
ちえ食堂

【住所】
沖縄県国頭郡本部町伊豆味903

【営業時間】
11:30~16:00

【定休日】
不定休あり

【電話番号(問居合わせ)】
0980-47-3100

【駐車場】
あり

【備考】
カード利用不可

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【投稿日】2022年09月09日(金)【投稿者】たびらい編集部

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