
宮古島で、一家に一つあるのも珍しくないと言われる「オトーリグラス」。宮古島土産としても注目を集めています。
宮古島には、祝い事などの宴席で行われる「オトーリ」というお酒の飲み方があります。水割りの泡盛を一つの杯で延々と回し飲み続けるという風習です。起原は諸説あるが、お酒が貴重だった頃、みんなが平等に飲めるよう回し飲んだことが始まりだと言われています。
オトーリにはルールがあり、最初に「親」と呼ばれる人が口上を述べます。宴会に参加している人へのお礼の言葉や今後の抱負を述べ、杯に入った泡盛を飲んだ後、「親」から参加者一人ひとりに杯を回します。杯が一周して「親」に戻ってきたら、締めの言葉を言い、隣の人または「親」が指名する人に杯を継ぎます。それを延々と繰り返します。
「オトーリグラス」はオトーリ専用のグラス。すべてに線が引かれていて、宮古島の方言で下から「いぴっちゃ(ちょびっと)→なから(少なめ)→ずみ(最高)→やまかさ(たくさん)」と書かれたものや、「喉を通りま線→貴方を放しま線→今日は逃しま線→明日は知りま線」などの言葉が入ったものあります。近年はグラスのデザインが増え、宮古島土産におすすめです。