1. 生活に島の木材を取り入れて豊かな暮らしを

生活に島の木材を取り入れて豊かな暮らしを

【投稿日】2019年06月24日(月)| 沖縄発

石垣島の市街地を見晴らす高台にある「うえざと木工」は、家具や建具の製作、取り付けなどを行う木工所です。オリジナルブランドの「KATARIGI」を持ち、島の木材をつかったオリジナルの商品を製作しています。

木工所に併設されているショップには、木のぬくもり溢れる商品がずらり。KATARIGIは、漢字で書くと「語り木」。「生きていて、今にも何かを語り出しそうな、そして、それを手にした人たちも、後々の代へ語り継ぐように商品を大切にしてほしい」という願いを込めたブランドです。

こちらは人気商品だという「ハナブロック箸置き」。沖縄の塀に昔からよくつかわれている花ブロックを象っています。

最近できあがったばかりだという新作のお皿。さまざまな島材のカラーが出ています。

作業場には30人ほどのスタッフがきびきびと気持ち良く働いていました。

うえざと木工では、能率をあげるために機械に任せられる工程、機械が得意な工程は機械に託し、人の手をきちんとかけるべきところで丁寧に手をかけるというやり方を行っています。マシーンには、ドイツの最新機器を導入しています。

文字2年ほど前からここで働く髙松大祐さんは、石垣島近くの小浜島出身。東京で修行をしたあと島に戻り、うえざと木工に入社しました。

高校までを島で過ごし、大学卒業後に就いたのは今とはまったく違う仕事でした。でも、30代も半ばにさしかかった時に、ふと、やりたい仕事ができているか、このままでいいのかと疑問を抱くようになりました。そして、高校時代からバンド活動をしていて、ギターをつくってみたいと考えていた事を思い出し、木工の道に進むことを決めたといいます。

それからはひたすら修業先探し。東京の下町の職人さんが営む木工所などを訪ねても雇ってくれるところがなかなかないどころか、その年での転職について説教されたこともあったのだとか。諦めずに探した結果、雇ってくれた木工所が見つかり、木工をイチから学びました。そこから木工をはじめて7年になったそう。「この道を選んでよかった」と話します。

こちらはスマホ用のスピーカー。木の構造を活かして音を大きくするので、配線やBluetoothなどの接続の必要がありません。

コーヒードリッパーは、軽くて外遣いにも最適。

カードケースは、石垣島のデザインブランド「イチグスクモード」とのコラボ商品です。

文字こちらは島バナナのかたちをしたスケートボード。強度もばっちりです。

賑やかで、とても仲の良いみなさん。

島の樹木で、木材として使用できるものは60種類以上もあるといいます。最近では昔にくらべ、島の木材製品があまりないことから、「地元の人たちにも島材の良さがあまり知られていない」と話す髙松さん。多くの人が手軽につかえる上質な製品をつくり、島材が持つ魅力とその物語を伝えている「KATARIGI」なのでした。
住所:石垣市石垣1838 電話番号:0980-83-3028 営業時間:10時~17時(土日休み)

■JTA×たびらい沖縄の挑戦
沖縄県内離島の魅力や、先人の業・知識を未来へ伝えていく若き島人にフォーカスした記事を「JTA×たびらい沖縄」のコラボ企画として取材中。現地までの道のりを、ワクワクさせるおもてなしと翼で届けてくれる「JTA」と、現地発信をモットーに沖縄ファンへ情報を届け続ける「たびらい沖縄」のコラボ記事を引き続きお楽しみください。

むすぶ、つながる~受け継がれる“島想い”~離島の職人に会いに行こう

【投稿日】2019年06月24日(月)【投稿者】たびらい編集部

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