黒川温泉街のおすすめスイーツ&グルメ
温泉手形を使った湯めぐりで知られる黒川温泉では、温泉めぐりとあわせてグルメ散策も魅力の一つだ。旅情あふれる温泉街には、旅館と温泉だけでなく、スイーツ店やランチスポット、豆腐店など、おすすめの立ち寄りどころがたくさん。温泉めぐりの合間に、“黒川温泉グルメ”を満喫しよう。
![豆腐料理店「とうふ吉祥」。店の人との触れ合いも楽しみの一つ 豆腐料理店「とうふ吉祥」。店の人との触れ合いも楽しみの一つ]()
清流・田の原川(たのはるがわ)の流れに沿うように、約30軒の旅館が連なる黒川温泉街。路地を浴衣姿で歩く宿泊客の姿も多く、温泉情緒を味わえるしっとりとした雰囲気だ。温泉街には旅館だけでなく、スイーツ店や食事処、土産物店などが点在している。温泉宿に宿泊する人も、日帰りで温泉めぐりを楽しむ人も、散策すればお気に入りのグルメに出合えるはずだ。
取材/熊本の編集プロダクション「ポルト」、2015年 10月
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露天風呂めぐりの合間に、黒川温泉グルメを
![田の原川沿いにある黒川温泉街 田の原川沿いにある黒川温泉街]()
全国各地から多くの宿泊客が訪れる温泉地・黒川温泉は、阿蘇の山懐に抱かれ、自然豊かな場所にある。田の原川を囲むように、30軒ほどの温泉宿が軒を連ね、風情あふれる景観を生み出している。
「黒川温泉では、入湯手形を使った露天風呂めぐりが好評です」と達人・松崎さん。これは1300円の入湯手形を購入すると、24軒の温泉宿の中から3軒の露天風呂に入浴できるという仕組みだ。「黒川温泉は宿ごとに泉質が異なります。泉質や雰囲気などのバリエーションが豊かな露天風呂を楽しめるのが最大の魅力ですね」
黒川温泉を訪れたら、まずは温泉街のほぼ中央に位置するインフォメーションセンター「黒川温泉観光旅館共同組合」へ立ち寄ってほしい。ここで入湯手形が購入できるほか、温泉街のマップや各旅館のパンフレットなどを入手できる。
⇒達人コラム「黒川温泉 名物・湯めぐりと多彩な露天」
いざ黒川温泉街へ。入湯手形を忘れずに
![立ち寄りグルメどころが豊富な黒川温泉街 立ち寄りグルメどころが豊富な黒川温泉街]()
温泉街のマップを手に入れたら、いざ温泉街へ。黒川温泉街はスイーツ店や食事処、土産物店などが点在しているので、あれこれと目移りしながらの散策がおすすめ。店舗があるのは主に、車道の「さくら通り」と、その南側を平行して通る路地「下川端通り」、そしてこれら二つの通りを南北に結ぶ歩行者専用の「いご坂」沿いに集中している。
入湯手形を購入した場合には、温泉街の飲食店や土産店でも手形を提示しよう。あまり知られていないのだが、各店舗で入湯手形を見せると、割り引きやドリンクサービスなどの特典が受けられることもある。参加店舗や特典内容は、黒川温泉観光旅館協同組合のサイトで確認できるのでチェックしてみよう。
黒川散策のお供に。気軽に楽しめるスイーツ
![黒川温泉街のベンチで、スイーツ片手にひと休み 黒川温泉街のベンチで、スイーツ片手にひと休み]()
黒川温泉街で気軽に食べ歩きを楽しむなら、スイーツは外せない。さくら通り沿いにある豆腐料理店「とうふ吉祥」の名物「豆乳ソフト」や、いご坂沿いにあるどらやき専門店「どらどら」の看板商品「どらどらバーガー」のほか、いご坂を下ったところにある「パティスリー麓」の店内には、小国ジャージー牛乳や地卵などの地元の厳選素材を使ったスイーツがずらり。食べ歩きにおすすめなのは、その場でクリームを詰めてくれる「塩こうじのシュークリーム」(220円)。店舗前のベンチでは、購入したばかりのシュークリームを頬張る人の姿も見られる。
黒川温泉街には、いろいろな場所にベンチが設置されているので、食べ歩きのスイーツを買ってベンチに腰掛け、温泉街の雰囲気に浸りながらのんびり味わうのがおすすめだ。
ランチやディナー、旅館が経営する食事処も
![老舗宿「御客屋」の姉妹店、カフェレストラン「わろく屋」 老舗宿「御客屋」の姉妹店、カフェレストラン「わろく屋」]()
黒川温泉街には旅館が経営する食事処やカフェも多く、いずれも旅館経営ならではの、きめ細やかなサービスと確かな味が魅力だ。下川端通りにあるアットホームな旅館「お宿 玄河(くろかわ)」に併設されている「食事・喫茶 うふふ」では、あか牛などの厳選素材を使った焼肉のほか、熊本の郷土料理・だご汁や馬すじ煮込みの御膳などが食べられる。
同じ下川端通りにある「わろく屋」は、1722年創業の老舗宿「御客屋(おきゃくや)」の姉妹店。明治期の古民家を移築した店内で、じっくりと煮込んだ馬肉カレーや肥後牛のサイコロステーキが味わえるほか、焼きプリンやチーズケーキなどのスイーツもそろっている。
足湯にかっぽ酒などの楽しみ方も
![黒川温泉街には、さまざまなところにベンチがある 黒川温泉街には、さまざまなところにベンチがある]()
歩き疲れたら、気軽に漬かれる足湯でひと休み。下川端通りの田の原川沿いには、「旅館やまの湯」が運営する足湯があり、料金は100円。温泉街に調和した雰囲気のあずま屋で、川を眺めながらのんびりと漬かることができる。
黒川温泉に宿泊する人には、「黒川かっぽ」という手形もおすすめだ。黒川温泉観光旅館共同組合で1500円の手形を購入すると、黒川温泉街の旅館や酒屋など約20軒の参加店舗のうち3軒で、お酒とつまみを味わえる。お酒の種類やつまみの内容は店舗によってさまざまで、地元酒造の清酒や、手づくりの梅酒、自家製の漬け物や温泉ゆで卵、辛子蓮根チップスなど……。竹かっぽの容器付きで、お酒はノンアルコールドリンクへの変更も可能、提供時間は15時~21時だ。
また、黒川温泉街に宿泊するなら、もう一つ忘れられないグルメは、もちろん旅館の料理。地元の野菜や米、肉などの地元の食材を使用し、旅館ごとに趣向が凝らされている。達人・松崎さんが切り盛りする「ふもと旅館」でも、「熊本名物の馬刺しや肥後牛、阿蘇山麓で栽培される特産の小国大根、阿蘇名物の高菜など、阿蘇をはじめ熊本の食材をふんだんに使用していますよ」と松崎さん。
また、黒川温泉がある阿蘇郡南小国町は、標高が高く昼夜の気温差があることから、高冷地野菜の産地として知られる。うま味や甘味が強く栄養価の高い高冷地野菜を、旅館によってどんな調理法で味わえるかにも、ぜひ注目してほしい。