太宰府天満宮の魅力を語る上で、欠かせないのがアートです。2006年から始まった「太宰府天満宮アートプログラム」には、国内外のアーティストが参加。写真や日本画、コンセプチュアルアートなど、さまざまな作品が天満宮で展示されてきました。
そもそも神社は、古くからの宝物を収蔵・展示し、伝統芸能を守り伝える役割を果たしてきた場所。特に太宰府天満宮は御祭神が「文化の神」菅原道真公であることから、アートとの関係が密接だといえます。太宰府天満宮アートプログラムは、アーティストたちが実際に天満宮を訪れて体感したことや神道についての思いを、アート作品として表現するプロジェクト。
一見、頭に「?」が付くような不思議なアート作品にも、奥深いストーリーが隠れているので、ひとつひとつの作品をじっくりと咀嚼(そしゃく)するように鑑賞してみましょう。アートと、神社建築や境内の自然とのコラボレーションも見どころのひとつです。
もうひとつのアートが、太宰府天満宮オリジナルの授与品で見られるデザインアート。道真公を追って都から飛んできたという「飛梅」が御神木として境内にあることから、梅は天満宮のシンボルとしてさまざまな授与品にデザインされています。
お守りはもちろんのこと、御神酒となる梅酒や、天満宮の職員さんが手摘みする境内の梅でつくられた梅干しのパッケージなどにも、おしゃれな梅のデザインが施されており、土産物としても最適。
また、新古を問わず魅力あるデザインを採用する天満宮の姿勢は、オリジナルの御朱印帳にも見られます。梅が描かれた、濃い紫とうぐいす色の2冊のオリジナル御朱印帳の他にも、有名なアパレルメーカーのBEAMSとコラボした御朱印帳まであります。これは毎月、道真公の縁日となる25日より授与され、数量がなくなり次第、次の25日を待つという限定品。どうしても手に入れたいという方は、できるだけ25日に近いタイミングで参拝しましょう。
大宰府で人気観光スポットである光明禅寺の枯山水の庭も一見の価値あり。ガーデンアートを愛でる味わい深い時間を過ごせます。
大宰府は、観光地としても人気の高い地で、九州国立博物館や大宰府政庁跡、歴史ある神社仏閣など、観光資源にも事欠きません。
神社という神域でありながら、まるで美術館と館内にあるミュージアムショップのような楽しみ方もできる太宰府天満宮。魅力あるアートへの取り組みに注目です。