日本一の湧出量、世界でも第2位を誇る別府温泉。街中のいたる所から立ち昇る湯煙は、日本一の源泉数と湧出量、そして豊富な泉質を誇る別府温泉ならではの風景です。泉都とも呼ばれる別府市には、鶴見岳と伽藍岳の二つの火山の周辺に多数の温泉が湧き出ています。
市内全域に点在している温泉地を総称して、別府八湯と呼びます。別府・鉄輪(かんなわ)・観海寺(かんかいじ)・明礬(みょうばん)・亀川・柴石(しばせき)・堀田・浜脇の8カ所で、それぞれの泉質や風景、歴史に特徴があります。
別府温泉と呼ばれるのは、JR別府駅を中心とする繁華街に位置する温泉郷。別府温泉の代表格「竹瓦温泉」のほか、共同浴場(通称・ジモ泉)も点在しています。
別府温泉のさらに海側にあるのが、「浜脇温泉」。浜から温泉が湧き出る様子から「浜わき」の地名が生まれました。別府温泉発祥の地とも伝えられています。
もうひとつの海沿いの温泉郷が「亀川温泉」です。海浜砂湯で有名で、JR別府大学駅と亀川駅の間に広がっています。地域の人に愛される共同湯が多いエリア。海に近いため、静かな温泉郷です。
鎌倉時代から多くの湯治客が訪れたのが「観海寺温泉」。棚湯で知られる杉乃井ホテルもあります。別府八湯の中でも、最も見晴らしが良く、晴れた日には四国も望めます。
堀田温泉は、別府インターチェンジに近く、ドライブ旅行客を最初に出迎えます。堀田温泉は豊富な湯量に恵まれており、多くの貸切湯を備えた施設が多数あります。
藁(わら)ぶきの湯の花小屋が建ち並ぶのが「明礬温泉」。独特の硫黄の香りに包まれる温泉郷です。湯治効果抜群の湯が湧いており、泥湯もここで楽しめます。
「鉄輪温泉」は、湯治客でにぎわうとともに、海地獄があるエリアとして親しまれています。いたるところに湯けむりが上がり、別府の象徴的な温泉郷です。
895年に醍醐天皇が湯治で訪れたと伝わるのが「紫石温泉」。渓流沿いの歴史ある温泉郷で、真っ赤な血の池地獄には多くの観光客が訪れています。