長崎発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
島原・雲仙・小浜観光で楽しみたい、2度目、3度目の旅行で感じたい体験をローカル案内役がガイドします。江戸時代の街並みが当時のまま残る島原や、長崎を代表する温泉地、雲仙温泉。そして、ちゃんぽんでも有名な橘湾に面した小浜温泉の郷土料理はもちろん、あまり知られていない穴場グルメ情報や、観光スポットを知るとより楽しい体験が待っています。1日目は各地のグルメや絶景スポットを探検、2日目は温泉を満喫する旅なんて、素敵ですよね。もちろん定番スポット以外の+αの楽しみ方も徹底紹介していますよ。
有明海にひらく、湧水あふれる火山と歴史の田園都市、島原市。美しい自然や歴史的な街並みなどが魅力の島原には、観光名所がコンパクトに集まっている。散歩がてら貴重な建物や施設を見学したり、少し足を延ばして火山について知ったりと、自分のペースでの楽しみ方が可能だ。島原の歴史や現在、観光スポットの見どころなどを、ガイドの説明とともに学べるモデルコースも用意されている。また、島原ならではの郷土料理も忘れてはいけない。山海の恵みを生かした素朴な味の郷土料理が味わえる。日常から離れて大切な人とゆっくりする場所として、島原はおすすめだ。取材/ながさきプレス、2015年 1月九州ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集◆その他のおすすめ長崎観光情報→長崎観光のおすすめ情報9選
(むらかみ ふさひで) 村上 阜財秀さん
島原は“水の都”とも呼ばれ、町中に広がる水路には澄んだ湧水が流れている。市内の湧水ポイントは約60カ所で、町全体の湧水量は1日に約22万トンに達する。湧水が多い理由は、約200年前の普賢岳噴火災害だといわれ、火山活動による地面の揺れによって島原地区一帯に大きな地割れが生じ、地下水が湧き出したのだという。島原の湧水は量が豊富なだけではなく、清潔さも特徴。生活用水として昔から親しまれ、アーケードの中や市内中心部にも水が湧いている。「昔は“水奉行”というのがいて、庶民に平等に湧水が行き渡るように管理していました。古くからそれだけ湧水が生活に密着していたんですね」と、達人・村上さんは説明する。湧水を巡る際には、「島原さらく湧水めぐりマップ」が参考になる。飲める湧水や飲める温泉の情報や、三つのモデルコースなども紹介されている。
城下町散策の見どころは、島原市内の中心部である島原城の周辺に集中している。古くから残る石垣や水路がある武家屋敷の中で、現在も残っているのは城の西側だ。この界隈は、かつては“鉄砲町”と呼ばれ、下級武士の屋敷が建っていた場所。平行な6本の道路が南北に規則的に並び、昔はどの道の中央にも湧水が流れており、飲料・生活用水として庶民に利用されていた。現在では、その様子が見られるのは下ノ丁(したのちょう)という場所のみ。また、島原城の近くには、レトロなたたずまいの店も多く残っている。その代表ともいえる「青い理髪店」は、大正時代に建てられた洋館造りの建物で、かつては「小林理髪店」の名で営業していた。その後、一度は解体されそうになったが、市民による建物の保存に向けた取り組みが盛んになり、現在は1階が喫茶店、2階はギャラリーとして残されている。
湧水や城下町に加えて、島原観光の見どころとして立ち寄ってほしいのは、火山についての観光施設だ。その一つである「雲仙岳災害記念館」では、1990年に始まり1996年に終息宣言がされた雲仙普賢岳の平成噴火について学ぶことができる。全国初の火山体験学習施設で、当時の出来事や災害の規模、火砕流・土石流を疑似体験できる「平成大噴火シアター」などがあり、自然のエネルギーを文字通り“体感”できる。もう一つは、1992年に起きた大規模な土石流によって被災した家屋が保存されている「土石流被災家屋保存公園」。土石流に巻き込まれて埋没した家屋がほぼ当時のまま保存されており、人がまだ住んでいそうな雰囲気が、当時の土石流被害を生々しく今に伝えている。ちなみに、保存公園近くには、道の駅「みずなし本陣ふかえ」がある。レストランや物産展もあるので、休憩がてら立ち寄ることができる。
島原には、湧水や海、豊かな土壌などの自然に恵まれた土地ならではの郷土料理がある。白菜や山芋、ごぼう、春菊、餅などの10種類以上の具材を煮込んだ「具雑煮」は、カツオやコンブなどのだしに豊富な具材のうま味が合わさったやさしい味わい。また、素朴な味わいの「六兵衛」は、さつまいもを粉末にして山芋と混ぜ合わせ、熱湯でこねてうどん状にしたものだ。醤油を使ったシンプルなだし汁で食べる。具雑煮や六兵衛の後のデザートには、湧水に恵まれた島原ならではの「寒ざらし」を食べてほしい。これは白玉粉で作った小さな団子を島原の湧水で冷やし、砂糖や蜂蜜で作った特製の蜜をかけたものだ。他にも、「手延べそうめん」や「がんば(ふぐ)」など、島原には現地ならではのグルメが数多くそろっている。島原観光の仕上げには、ぜひ郷土料理を味わってほしい。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
[たびらいセレクション]
風情ある建物を巡り、島原の歴史や文化に触れる。
島原に足を運んだ際におすすめの郷土料理を紹介する。
豊かな食材と湧水から生まれたスイーツを召し上がれ。
港を構える島原市は、船でもバスでも、飛行機でも、もちろんJRでも。訪れるまでの景色も楽しんでほしい。自然に囲まれた道をゆっくりと走るローカル線「島原鉄道」もおすすめだ。
・三池港からやまさ海運で島原港(島原市)へ、約50分・熊本港から九商フェリーで島原港(島原市)へ、約1時間・鬼池港から島鉄フェリーで口之津港(南島原市)へ、約30分
・長崎空港から島鉄バス(約1時間45分)で島原市へ・長崎空港から長崎県営バス(約40分)で諫早まで、島鉄バス(約1時間10分)で島原市へ
・博多から特急かもめ(約1時間)で諫早まで、島原鉄道(約1時間)で島原市へ
・福岡方面から……太宰府インターチェンジから約1時間40分で諫早インターチェンジ、約1時間10分で島原市へ
・島原港から車で約10分・多比良港から車で約30分・口之津港から車で約45分
・島原鉄道バス「アリーナ入口」バス停で下車、徒歩約10分
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「島原水まつり」のまっすぐ延びる灯り
島原で行われる夏の大イベントの一つ「島原水まつり」は毎年8月上旬に行われ、番傘オブジェや竹灯籠が、まっすぐ延びる水路を幻想的に照らし出す。藩制時代に飲用や防火などのために道路中央に造営された水路は、現在も約400メートルが残され、整然と区画された街並みに湧水を行き渡らせている。アーケードの中などの町の中心部が、これだけ豊富な湧水に恵まれているのは、全国的にも珍しいという。島原を知るうえでは、“水”というのは外すことのできないテーマだ。
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