福岡発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
更新:2018年11月9日
「九州国立博物館」は、古くからアジアの玄関口として栄えた九州・太宰府の地にある人気のアカデミックスポット。日本にいながらにしてアジアの風を感じる体験をしてみませんか?自然あふれる近隣エリアでの、神社参拝やかわいさ満点のカフェ巡りも楽しみです。
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ローカル案内役 藤田 秀樹(たびらい編集部)
福岡県出身。九州内の食べ歩きスポットを探し続ける編集スタッフ。カメラ片手に友人・知人を巻き込んで観光スポットにも出没。
国際的なブリタニカ国際大百科事典小項目事典に東京・奈良・京都に次いで国内では4番目にあたる国立博物館として紹介されている九州国立博物館。東京をはじめとする他の3つの国立博物館が、美術系の博物館であるのに対して、九州国立博物館は展示や収集保存、研究などを一貫して行う歴史系の博物館であるのが特徴です。2005年10月の開館以来、1500万人を超える来場者が訪れるという大宰府観光でおすすめのスポット。自転車やバイクから自動車、マイクロバスや大型バスに至るまで駐車場を完備していますので、車で行く際にも安心です。 入場料は、大人が430円で、大学生が130円、18歳未満の方や満70歳以上の方、障害者手帳などを持参の方とその同行者1名は無料です。 九州国立博物館の徒歩圏内には、太宰府観光のメインである人気観光スポットの大宰府天満宮も。多くの旅行者でにぎわう太宰府天満宮の宝物殿と菅公歴史館、九州国立博物館の文化交流展示室を一緒に観覧できる共通チケットもありますので、活用してみてはいかがですか。 過去の特別展では、ゴッホの没後120年を記念した特別展示「ゴッホ展」や、印象派の著名な作品ばかりを集めた「至上の印象派展」、明治150年を記念した「オークラコレクション」、福岡展限定で公開された展示品も数多くそろう「国宝大神社展」、九州・沖縄・韓国・タイそれぞれの会場で選ばれた約120点の作品が飾られた「MOA美術館児童作品展 in 九州国立博物館」など、世界から日本に至るまで魅力的な企画展やイベントが催されています。 2019年1月29日から3月24日までは、「京都・醍醐寺 ―真言密教の宇宙―」がテーマの特別展開催。醍醐寺の展示室を再現した密教寺院の神秘的な雰囲気の中で、約15万点もの収蔵品から選び抜かれた重要文化財や美術品などが満喫できます。 アジアの玄関口ともいわれる九州・太宰府の地にある特性を活かして、日本の歴史や日本文化を紹介するとともに、古代からの日本とアジア諸国との交流を学ぶことができます。毎回趣向を凝らしたテーマで開催される国内外の特別展はもちろん、アジア文化との交流の歴史にスポットを当てた文化交流展示室も魅力がいっぱい。 通常の博物館の常設展にあたるのが、九州国立博物館の文化交流展示室です。文化交流展示室では、旧石器時代から近世末期(開国)までを5つのテーマに分けて紹介。1500平方メートルにも及ぶ基本展示室と11の関連展示室を効果的に活用しながら、常に常設展示の展示替えを行っており、約800件もの展示物を見ることができます。また室内にあるスーパーハイビジョンシアターでは、320インチの大画面スクリーンで、世界最高峰ともいわれる超高精細な映像を視聴可能。ぜひその迫力を体感してみましょう! 文化交流展示室では、2018年10月30日から12月23日にかけて、伊能忠敬の没後200年を記念した特集展示「平戸松浦家伝来の伊能図」の文化交流展が行われます。 また展示室内にある「きゅーはくの絵本コーナー」も見逃せません。なんと博物館のスタッフが企画編集に携わった博物館オリジナルの絵本が展示してあります。子どもだけではなく、大人も知的好奇心を掻きたてられる内容なので、一読してみて。 九州国立博物館の楽しみ方は、展示物だけではありません。建物自体のデザインや機能面にも驚かされます。まず目を引くのがエントランスから眺める建物全体の姿。建物一面に広がるダブルスキンガラスは、青い空や山の緑など周囲の景色を映し込むことで、自然との共生を図っています。 省エネルギーに配慮していたり、高い耐震機能を持っていたりなど、驚きのエピソードもたくさん。これらの秘密は、館内で活動しているボランティアスタッフから話を聞くことができるほか、参加無料の「バックヤードツアー」に参加するのもおすすめです。 バックヤードツアーは毎週日曜の14時からスタート。約50分をかけてガイドが館内を案内してくれます。博物館全体の案内から始まり、地震の揺れに強い免震層の案内や、収蔵庫、文化財保存修復施設を窓から見学するなど、通常ではできないディープな見学ができるのが魅力。希望する場合は、当日、正午から1階のボランティアガイド受付カウンターで予約をしましょう。 SNSでも最新情報を発信していますので、公式Twitterの関連タグや写真、ホームページ、インターネットミュージアムのエリアレポートで気になる情報をゲットしましょう。
数多くある九州国立博物館のなかでも見逃せないのが、青森のねぶた師が造ったカラフルな看板が目印の「あじっぱ」です。「アジアの原っぱ」がベースとなって名付けられ、日本はもとより、アジア諸国や日本と交流のあったヨーロッパの国々の文化を紹介している体験型展示室。体験型というだけあって、実際に物に触れたり、音を聴いたり鳴らしたりできるのが魅力です。 足を1歩踏み入れると、そこはにぎやかなアジアのマーケットのような雰囲気。中国や韓国のほか、モンゴルやポルトガルなど、いろいろな国が紹介されています。展示してあるのは、各国の民族衣装や生活雑貨など。ほとんどの物が手に触れることができ、一部の民族衣装は実際に着てみて記念撮影もできます。 沖縄のカンカラ三線、モンゴルの馬頭琴、インドネシアのガムランなどの民族楽器を鳴らしてみる体験も。どこかで聴いたことのあるエキゾチックな音色を楽しめます。 音で遊ぶなら「たなだ」といわれるスペースもおすすめ。階段を上ったり、床下にもぐったり、アスレチックな雰囲気も楽しめる「たなだ」では、イヤフォンを使って各国の街の喧騒の音などをリアルに聴くことができます。似ているようで似ていない、それぞれの街の空気を感じるのも面白いですね。室内奥にある「あじきゃら」のスペースでは、日本やアジア諸国の神仏や空想上の生き物などを取り上げて展示しています。(あじっぱ、あじぎゃらの展示物は展示替えで変わることがあります) ディープなアジアを体験した後は、隣接するミュージアムショップへも立ち寄ってみましょう。ショップでは、博物館の所蔵品をモチーフにしたオリジナルグッズやオリジナルのお菓子、九州の特産品、アジア諸国の民芸品、書籍などを販売しています。 特に目を引くのが、戦国時代の医学書「針聞書(はりききがき)」に登場する虫たちをモチーフにした「はらのむし」シリーズ。人間の病気を引き起こすといわれる腹の中の虫たちがキャラクターとなった、フィギュアや手ぬぐい、お菓子などが人気です。グロテスクなかわいさが魅力のはらのむしシリーズは、旅のネタにもピッタリですね。多彩にそろうオリジナルグッズの中でも、特に戦国時代の東洋医学書である「腹の虫」をモチーフにした可愛い虫たちのキャラクターグッズが人気を集めています。
九州国立博物館から車やバスですぐにアクセスできる内山エリア。宝満山の麓に位置し、緑に囲まれた癒しの環境の中で、ランチや観光を満喫できる旅行で人気の散策スポットです。 内山エリアで外せないのが、なんといっても「竈門(かまど)神社」。肇祀1350年を超える長い歴史を持つ竈門神社は、かの有名な最澄や空海も詣でた由緒ある古社です。玉依姫命(たまよりひめのみこと)を祭神として祀っていて、魂(たま)と魂を引き合わせる(依)という神徳から、縁結びの神として全国から参拝者が訪れています。 境内には、縁結びにまつわるパワースポットが点在。恋みくじや良縁を願うお守りもあります。また、竈門神社はいたるところで“かわいい”に出会えるスポットとしても人気です。拝殿に掲げられている布には神社の神紋である桜が描かれ、桜をモチーフにしたお守りやお札、桜の形が施されている授与所の天井など、いつ参拝しても春の華やかさを思わせる神社。桜と紅葉が美しい神社としても有名ですよ。 参拝後には、門前にある「雑貨屋en」で、土産物の雑貨探しとティータイムを。ログハウス風の店内には、小石原焼きの器や木工小物、布製バッグなど、主に福岡の作家さんたちがつくった1点ものの雑貨がセレクトされています。 特に注目なのが、猫好きな店主さんが集めた猫グッズ、そして店主さん手作りの猫クッキー。脱力系の猫たちに癒されること間違いなしです。店内やテラスでイートインができるため、人気の甘酒ラテとともにクッキーをいただくのもいいですね。 しっかりランチを食べたいという人には、近くにあるカフェ「人と木」がいちおし。店内は田園風景が眺められる窓があり、イギリスや日本のアンティーク家具を集めた、レトロな雰囲気が魅力です。和牛100%の粗挽きハンバーグのランチは、肉好きさんも大満足のクオリティ。ランチやティータイムに提供されているアップルパイ(持ち帰りも可)も見逃せません!
九州国立博物館 福岡県太宰府市石坂4-7-2(太宰府天満宮横) 【問い合わせ(TEL)】 050-5542-8600(NTTハローダイヤル) 【開館時間】 9時30分~17時(入館は16時30分まで) 毎週金曜・土曜は9時30分~20時(入館は19時30分まで) 【休館日】 月曜(月曜が祝祭日・振替休日の場合は翌日)、年末 【観覧料】 一般430円、大学生130円、高校生以下(18歳未満)と満70歳以上は無料 【備考】 公式ホームページ https://www.kyuhaku.jp/
電車で
○西鉄電車・・・西鉄福岡(天神)駅から西鉄天神大牟田線で西鉄二日市駅乗り換え(特急約16分/急行約19分)。西鉄太宰府線で太宰府駅下車(普通約5分)。徒歩約10分 ○JR・・・JR博多駅からJR鹿児島本線でJR二日市駅下車(快速約15分)。JR二日市駅から西鉄二日市へ(徒歩約12分/バス約6分)。西鉄二日市駅から西鉄太宰府線を利用
車で
九州自動車道「太宰府」ICまたは「筑紫野」ICから高雄交差点経由で約20分
バスで
博多バスターミナルから西鉄太宰府駅下車(約40分)、徒歩約10分
九州国立博物館のツウな楽しみ方は?
2017年4月からスタートした「夜の九博」が好評です。毎週金曜と土曜の開館時間を20時まで延長する試みで、日中とは違った博物館の雰囲気を楽しめます。毎月第1土曜は「夜の博物館たんけん隊」、第2・4週の土曜は「夜のミュージアムトーク」など、さまざまな企画も開催されています。館内にあるオープンカフェやミュージアムショップも20時まで開いているので、時間を気にせずゆっくり寛げますよ。
九州国立博物館の中で食事をすることはできますか?
博物館の入口に併設されているレストラン「グリーンハウス」では、落ち着いた雰囲気のなかで食事やお茶を楽しむことができます。展示会にちなんだ特別メニューが登場することもあるので、メニューには注目してみましょう。また館内エントランスにはオープンカフェがあり、見学の合間の休憩にもピッタリ。自然光が降り注ぐ開放的な雰囲気の中で、ドリンクやスイーツ、軽食が楽しめます。
九州国立博物館の近隣でおすすめのスポットは?
九州国立博物館に隣接する太宰府天満宮は、学問の神として名高い菅原道真公を祀る日本三大天神の一社。朱色の華やかな社殿への参拝、土産物店やカフェが軒を連ねる門前町でそぞろ歩きを。また、太宰府のディープな歴史を訪ねるなら、大宰府政庁跡があるエリアもいちおし。日本三大戒壇に数えられる戒壇院や、多くの文化財を保有する観世音寺など、見どころが多くあります。
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