大分発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
東九州自動車が開通したことで、大分市から25分ほどで行けるようになった「臼杵(うすき)」。国宝・臼杵石仏が観光のシンボルとなっているほか、城下町として栄えた街並みには江戸時代に迷い込んだような石畳の路地が広がっている。
大分市から南東に30キロほど行くと、日豊海岸に面した城下町・臼杵にたどり着く。ここは戦国時代にキリシタン大名であった大友宗麟が城を築き、豊かな宗教文化が花開いた地だ。現在の街並みは江戸時代の当主・稲葉氏によって築かれたもので、武家屋敷の谷間に商家が連なる景観が特徴となっている。そして、臼杵の観光を代表する最大の見どころといえば、何といっても日本最大級の磨崖仏(まがいぶつ)だ。取材/櫛野 千賀子、2016年 5月◆その他のおすすめ大分観光情報→大分観光のおすすめ情報10選九州ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(やまもと よしふみ) 山本 喜文さん
臼杵の街中から少し離れた緑豊かな静かな山あいにある「臼杵石仏」。九州で初めて国宝に指定されたこの磨崖仏(まがいぶつ)は、平安時代の後期から鎌倉時代にかけて造られたといわれている。ここには4群60体以上の石仏があり、そのうちの59体が国宝。「臼杵といえば臼杵石仏は外せません! 臼杵の顔ですから」と、達人・山本さんは笑顔で語る。4群は地名から、それぞれ「ホキ石仏第一群(堂ヶ迫石仏)」、「ホキ石仏第二群」、「山王山石仏」、「古園石仏」と名付けられている。その中でも外せない見どころは、古園石仏の「大日如来像」。切れ長の目と引き締まった端正な口元の気品ある表情が、世界的にも評価されている。60体を超えるその他の石仏たちも、それぞれに表情が異なる秀作ぞろいだ。
臼杵の街を観光する際に、最初に立ち寄ってほしいのが「臼杵市観光交流プラザ」だ。ここでは街歩きマップや食べ歩きマップなど多くの無料パンフレットが用意されており、スタッフも常駐。自分の希望するテーマを伝えれば、おすすめの巡り方を教えてもらえる。臼杵城址をはじめとする歴史的なスポットは、2時間もあれば十分に巡ることができる。その代表格ともいえる「臼杵城址」は、1556年にキリシタン大名・大友宗麟(おおともそうりん)によって築城された。当時の臼杵は、明(中国)やポルトガルの商人が行き交う南蛮貿易により栄えており、キリスト教布教の地として東西の文化が融合した国際色豊かな街だったという。現在の臼杵の街並みは、美濃(岐阜県)から1600年に入封した稲葉氏によって築かれたもの。江戸時代は臼杵藩5万石の大名であった稲葉氏は、明治までの約270年間にわたって臼杵を統治した。大きな特徴として挙げられるのは、臼杵城を中心に商家が立ち並んでおり、その外側を武家屋敷や寺院が取り囲んでいるところ。屋敷や記念館などを城の周囲を回るように散策してから、最後に臼杵城址へ行くのがおすすめだ。臼杵市観光交流プラザ【住所】大分県臼杵市臼杵100-2【開館時間】9時~18時【休館日】なし【駐車場】あり【電話番号(問い合わせ)】0972-63-1715【備考】公式ページ(http://www.city.usuki.oita.jp/docs/2014031400058/)
「曲がりくねった道やカギ型通りなどを、ぶらぶらと歩くのが臼杵の楽しみ方です」と達人・山本さんが言うように、臼杵の城下町には江戸時代の風情を残す細い道などが残っている。そんな歴史深き街の中でも、「二王座歴史の道」は特に雰囲気のある場所だ。徳川3代目将軍・家光の乳母である春日局(かすがのつぼね)が、一時住居にしたといわれる二王座の石畳の路地には、白壁の武家屋敷や古い蔵、寺院などが軒を連ねる。この風情ある景色は、国の都市景観100選にも選ばれている。この周辺で達人・山本さんがおすすめするのは、二王座にある「旧真光寺」。ここは無料休憩所兼ギャラリーとして開放されているが、2階からは二王座歴史の道が一望できるのだ。「特に雨の日は、濡れた石畳が黒く光り、より風情を感じられる景色になります」と山本さん。臼杵を訪れた日にもし雨が降っていたら、晴れの日には味わえない風情を、ぜひ味わってほしい。
臼杵のふぐ料理の老舗「喜楽庵」の店主である山本さんは、「その日のふぐを、その日に食す。これが臼杵ふぐの鉄則です」と語る。臼杵にはふぐを扱う業者が全国的にも多く、ふぐ文化の歴史が長いという。臼杵ふぐの特徴は、ふぐの新鮮さもさることながら、何といっても食べる時の身の分厚さだ。「その日に獲れたてのふぐを使うので、どうしても分厚い刺身になってしまうんですよ」(山本さん)通常のふぐ料理では、ふぐの身を24時間寝かせてから調理するので、薄切りにできる。しかし、豊後水道に面する臼杵ではその日に獲れたふぐを使うため、身が引き締まっていて薄切りができないのだ。また、都会であれば数万円もするふぐコースが、臼杵では1万円程度で食べられる。そのため、東京から年に1回わざわざ臼杵まで、ふぐを食べに来る人もいるという。臼杵へ訪れたら、少しぜいたくをして味わってほしい地元の食文化だ。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
江戸時代に城下町として栄えた臼杵。古い商屋や武家屋敷、路地が入り組む独特の街並みは、450年前とほとんど変わらぬ姿を保っている。歴史が息づく古き街並みを散策した際におすすめの立ち寄りスポットを紹介する。
海と山に囲まれた自然豊かな臼杵は“食の宝庫”。豊後水道の海の幸や、歴史ある郷土料理など、ここでしか味わえない地元グルメを堪能してほしい。
“歴史ある町”臼杵には、それぞれの季節を彩るイベントがそろっている。その中から、代表的な三つを紹介する。
臼杵の城下町(中心地)は駅からも近く、それほど広くはないので、車を停めて徒歩で散策するのがおすすめだ。また、臼杵石仏は中心地から車で15分ほどの位置にあり、駐車場も完備されているので、車やバスの利用がおすすめ。
最寄りの高速インターチェンジは「大分自動車 臼杵インターチェンジ」・大分市より車で約25分(大分インターチェンジ~臼杵インターチェンジ)・福岡市より車で約2時間(大分自動車道~臼杵インターチェンジ)・北九州市より車で約3時間(国道10号線南下~大分自動車道~宇佐インターチェンジ~臼杵インターチェンジ)
・大分駅よりJR日豊本線経由、臼杵駅下車。特急利用で約30分・博多駅より小倉駅経由、臼杵駅下車。特急利用で約2時間43分・小倉駅よりJR日豊本線経由、臼杵駅下車。特急利用で約2時間4分
臼杵港には、愛媛県八幡港からのフェリーが発着している。航行時間は約2時間25分。
臼杵石仏は中心地から車で15分ほどの位置にあり、駐車場も完備されている。車やバスの利用がおすすめだ。
・東九州自動車道・臼杵インターチェンジから車で約5分・小倉から宇佐・別府道路を経由して車で約2時間30分
・大分駅からJR日豊本線特急で臼杵駅まで約35分、臼津交通バス三重町行きで約20分の「臼杵石仏」バス停で下車
【住所】大分県臼杵市大字深田804-1【営業時間】4月~9月……6時~19時10月~3月……6時~18時【料金】大人(高校生以上)540円、子ども(小中学生)260円※30人以上の団体割引あり、臼杵市民は入場無料(身分証明書の提示が必要)【電話番号(問い合わせ)】0972-65-3300(臼杵石仏事務所)※電話受付は8時30分~17時(年中無休)【見学の所要時間の目安】30分~1時間【備考】公式ページ(http://sekibutsu.com/index.php)
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風連鍾乳洞(国指定天然記念物)
臼杵市野津町にある「風連鍾乳洞(ふうれんしょうにゅうどう)」は、昭和2年(1927)に国の天然記念物に指定され、“日本一美しい記念物”と専門家に絶賛される鍾乳洞だ。風化されていない内部は均整に成長し、純白の光沢を放つ美観が、日本一美しいといわれる理由だ。奥行が500メートルある鍾乳洞の内部では、長い歳月をかけて自然が作り出したさまざまな自然の造形物を見られる。内部の気温は1年を通して15℃前後に保たれており、夏は涼しく冬は暖かく過ごしやすい。また、駐車場から鍾乳洞に向かう遊歩道には桜や椿などの花が咲くので、季節ごとの自然も見ることができる。
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