熊本発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
日本三名城の一つとして名高い「熊本城」。築城の名手といわれた加藤清正が手掛けた中世の要塞の魅力を、ベテラン案内人が紹介する。
※2016年4月の九州地方での地震の影響で、熊本城は現在は復旧作業中。最新の状況については、公式Facebookなどで確認のこと。⇒熊本城公式Facebookページ築城から400年以上の時を経た熊本城は、熊本市の中心部の小高い山の上にそびえる。堂々たる天守閣をはじめ、築城以来現存する宇土櫓や、2008年に復元された本丸御殿など、見どころが満載だ。中でも、“武者返し”の異名を持つ石垣は圧巻。反り返ったその姿は、堅牢たる中世の要塞は象徴する。城内に一歩足を踏み入れれば、勇壮で華麗な佇まいに思わず息を飲む。一方で、細やかな創意工夫も随所に見られる。熊本城は、一日中歩き回ってもその魅力は尽きることがない。城マニアならずとも、一度は訪ねてみたい場所である。九州ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(ずずむら しん) 鈴村 信さん
熊本城を楽しむには、少なくとも1時間は必要だ。普通に城内の見どころを巡れば2時間。思う存分満喫したいなら半日、いや丸一日はかかるだろう。広大な城郭は周囲5.3キロ。面積は98万平方メートルにも及ぶ。熊本城は大小の天守閣をはじめ、49の櫓、18の櫓門、29の城門を備えた平山城。安土桃山時代から江戸時代初期にかけ、藤堂高虎や馬場信房とともに、“土木の神様”や“築城の名手”などと呼ばれた加藤清正によって築城された。建造物として見応えがあるのは、「宇土櫓(うとやぐら)」と「本丸御殿」、そして大小の「天守閣」だ。宇土櫓は築城以来現存しており、20メートルの高さを誇る石垣の上にそびえる様は、まさに難攻不落の熊本城を象徴している。明治時代初期の西南戦争の際も戦火を免れた城内最大の櫓(やぐら)だ。そんな歴史の重みを感じさせる宇土櫓に対して、本丸御殿のいでたちは豪華絢爛。1998年にスタートした熊本城の復元整備計画により復元された建築物の中で、最も人気を集めている建造物といえる。御殿に入ると、大御台所や大広間などの巨大な柱を使った空間が広がっている。本丸御殿の最大の見どころは、金色に輝く「昭君之間(しょうくんのま)」。正面に描かれた中国・漢の時代の宮女・王昭君(おうしょうくん)をモチーフにした障壁画の色鮮やかさは目を見張るほど。天井には格子状に配置された60枚の天井画が並び、金箔に彩られた空間は、まさに華麗なる大名の暮らしをほうふつとさせる。
せっかく熊本城を訪れたら、天守閣にはぜひ登ってほしい。以前は城内への入場料とは別に料金がかかっていたが、現在は無料となっている。天守閣の内部は、熊本市立熊本博物館の分館になっており、熊本藩主だった加藤家や細川家ゆかりの品々や、西南戦争の資料などが展示されている。大天守は3層6階地下1階、小天守は2層4階地下1階。西南戦争で焼失したが、1960年に再建された。大天守の階段は急な部分もあり、最上階までの道のりは少々骨が折れるが、最上階は展望台になっている。360度の大パノラマで楽しめる熊本市内の風景が疲れを一瞬で吹き飛ばしてくれるはずだ。天気が良ければ、遠く阿蘇の山々まで見渡せる。熊本城を語る際に欠かせないのが石垣である。“清正流石組”といわれる大胆かつ精巧な造りで、壮大な城郭を今に伝える生き証人だ。幾重にも連なる石垣群は美しく、まさしく難攻不落の城にふさわしい。とくに大河ドラマの舞台となった二様の石垣は、異なる時代に造られたことがひと目で分かる。勾配がゆるやかな石垣は加藤家時代のもの。一方、勾配が急な石垣は細川家時代に造られたものだ。時代が下るほど、石組みの精密さは増している。城内の石垣をよく探してみると、刻印を押された石が数十カ所で見られる。これは実際に石垣造りを手掛けた石工の頭領のマークという説もある。熊本城には細かい部分にもたくさんの発見があるのだ。
建造物の素晴らしさに加えて、おすすめしたいのは城郭から眺める熊本市街の景色だ。一番のお気に入りは本丸御殿の裏手から見える風景で、電車通りや熊本市役所が一望できる。また、熊本城の夜もおすすめで、毎晩23時まで天守閣や本丸御殿がライトアップされている。闇夜に浮かび上がる城の風景は、まるで一枚の絵画のようだ。近隣のホテルにも、客室からその眺めを見られるところもある。そのほか、熊本市役所のすぐ目の間にある長塀は、長さ242メートル。現存する城郭の塀では国内最長ともいわている。復元整備計画はまだ進行中。現在も復元が進められている櫓や塀があり、年々熊本城は最盛期の姿に戻りつつある。そのため、何度訪れても見飽きない。日々時代をさかのぼるように変化していく姿も、熊本城の魅力の一つなのだ。ぜひ一度といわず何度でも訪れて、この大要塞を自分の足で確かめてほしい。■達人が会長を務める「くまもとよかとこ案内人の会」【ホームページ】くまもとよかとこ案内人の会/【メール】contact@k-yokatoko.com【ガイドの申し込み電話番号】096-356-2333観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
熊本城を訪れたなら、ここだけでも見ておきたい建造物を紹介。
熊本城周辺には、城を眺めながら食事や喫茶が楽しめる店がある。地元でも意外と知られていない穴場の絶景スポットを紹介する。
肥後象嵌(ひごぞうがん)や肥後ちょんかけごまなど、城下町文化が栄えた熊本の市街地で手に入る伝統的な土産を紹介する。
熊本空港から県道36号・28号経由18キロ、約40分。 熊本駅から国道3号・県道28号経由3キロ、約10分。 ⇒熊本駅の格安レンタカーを予約できます! 二の丸公園に駐車場123台(2時間まで200円、その後1時間ごとに100円)
九州新幹線熊本駅から健軍方面行きで約10分、熊本城・市役所前下車徒歩すぐ。
九州新幹線博多駅から熊本交通センター行き高速バスで約2時間
※平成28年(2016)4月の九州地方での地震の影響で、現在は避難場所としての利用以外は閉鎖中。最新の状況は公式Facebookなどで確認を。⇒熊本城公式Facebookページ【電話番号(問い合わせ)】096-352-5900【開園時間】・3月~11月 8時30分~18時00分(入園は17時30分まで)・12月~2月 8時30分~17時00分(入園は16時30分まで)※ただし天守閣等建物への入館は閉園30分前まで。【休館日】12月29日~12月31日は休業【入園料】500円(団体料金や年間入園券などあり)【見学所要時間の目安】1時間~2時間程度【駐車場】あり(無料)
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イケメン武将がおもてなし
熊本城に女性客が増えている。彼女たちには城巡り以外にも目的があるようだ。それが「熊本城おもてなし武将隊」である。熊本城主であった加藤清正を中心に、その盟友や家臣の武将たちが甲冑姿で城内を闊歩している。彼らは城内を案内してくれたり、一緒に記念撮影をしてくれたり、サービス精神も旺盛。イケメンぞろいなのも人気の秘密だ。「ようこそ熊本城にお越しくださった」と言葉遣いまで武将風。城内で見つけたら、気軽に声をかけてみよう。
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