大分発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
城下の街並みや自然が生んだ絶景、海山の幸など、観光の魅力が多い大分の「佐伯(さいき)」。雄大な自然を生かしたレジャーから、撮影におすすめの絶景スポット、佐伯ならではのご当地グルメまで、佐伯観光の魅力を紹介する。
「佐伯地方は予期したよりもいいところでありました」 ―― 自由律俳句の詩人・種田山頭火(たねださんとうか)が、義弟に宛てた葉書にこうしたためた「佐伯(さいき)」の地。平成の大合併により佐伯市と南海部郡の5町3村が合併され、広大な「佐伯市」が誕生したのは、2005年のこと。この九州一広い市には、絶景スポットやレジャースポットなど、自然と一体になれる観光メニューが多い。また、海山の幸に恵まれており、新鮮な海産物を使った「佐伯寿司」や、山の幸を味わうジビエ、「佐伯ラーメン」などのグルメもそろう。文学的な施設も多く、佐伯城三ノ丸櫓門や国木田独歩館がある「歴史と文学の道」のほか、「佐伯市歴史資料館」も近年オープンしている。そんな佐伯の魅力を、生粋の“佐伯っ子”である達人に教えてもらう。取材/おおいたインフォメーションハウス、2016年 4月◆その他のおすすめ大分観光情報→大分観光のおすすめ情報10選九州ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(かじかわ よしひろ) 梶川 善寛さん
バスターミナルのある大手前(大手門跡)から山際通りを通って養賢寺へと至る700メートルほどの道のりは、「歴史と文学の道」として整備されている。落ち着いた雰囲気のこの通りは、城下町としての街並みを残しており、「日本の道100選」にも選ばれている“名道”だ。道沿いには豊後佐伯城で現存する唯一の遺構である「櫓門(やぐらもん)」などの歴史スポットに加えて、国木田独歩が下宿した坂本永年邸に関連資料を集めた「国木田独歩館」や、明治期のジャーナリスト・矢野龍渓の生家跡など、文学的な施設が立ち並んでいる。時間と体力に余裕がある人は、歴史と文学の道を少し外れて、豊後佐伯城の跡地である「城山」に足を運んでほしい。城山頂上まで行くには、「独歩碑の道」と「登城の道」、「翠明の道」、「若宮の道」の四つの道がある。ひっそりとした照葉樹林の中に残された石垣と、頂上から遠く四国の山々までを望む眺望は、散策の目的としてもおすすめできる。
市のシンボルとなっている豊後二見ヶ浦(ぶんごふたみがうら)の「夫婦岩」をはじめ、「小半鍾乳洞」など、佐伯では自然が生み出す絶景が海・山・川の全てにある。中でも少し変わった絶景体験としておすすめなのは、宇目地域にある「藤河内渓谷」だ。ここでは絶景を眺めるだけにとどまらず、キャニオニングの体験が可能。一枚岩の岩盤が続く約2キロの行程を、渓谷の歴史などを学びながらスライダーで下ったり滝つぼに飛び込んだりして進む。“佐伯レジャー”というと海のイメージが一般的だが、藤河内渓谷のキャニオニングは県外からわざわざ訪れる家族連れのリピーターも現れてきている。今後が注目の新たな“川レジャー”だ。
佐伯には昔から、“佐伯の殿さま、浦でもつ”という言葉がある。それほど、佐伯は海の恵みで成り立っているといえる。佐伯の海の豊かさの秘密は、実は山にある。雨によって流れ出る山の養分が川から海へと流れこむ際に、良質のプランクトンも一緒に運ばれるため、山・川・海がともに繁栄していくサイクルとなっているのだ。そんな佐伯の海でとれる地魚は、“世界一、佐伯寿司”というキャッチフレーズのもと、日本はもちろん世界展開を視野に入れている。佐伯寿司を味わうなら、まずはアナゴを試してほしい。佐伯で水揚げされるアナゴは、ほとんど京都へと卸されるのだが、地元のアナゴを提供している寿司店「第二金波」は達人のおすすめだ。ちなみに、アジやイワシなどのスーパーで安価で手に入るような魚でも、佐伯の寿司職人の手にかかれば驚くほど安くておいしい寿司に生まれ変わるという。第二金波(だいにきんぱ)【住所】大分県佐伯市中村東5-15【メニュー例】アナゴ 1貫300円【電話番号(問い合わせ)】0972-23-0456【営業時間】11時~14時/17時~22時【定休日】不定休【駐車場】あり(8台)【備考】※席数は16席
“これが佐伯ラーメン”といえる明確な定義は確立されていないものの、モヤシ・ネギ・チャーシューというシンプルな盛り付けに、茶濁した濃い目のとんこつスープと、伸びているかと思うほど柔らかい中太麺 ―― これが佐伯ラーメンの特徴だ。シンプルなのにパンチがあるこの味のルーツは、佐伯市の名店「上海」。同店のラーメンを愛した人たちが、その味を再現しようとして佐伯ラーメンの店が増えたともいわれる。近年では、佐伯の風土と各店主のこだわりによって独自の進化を遂げた佐伯ラーメンもあり、タイでとっただしを使用した魚介系のあっさり塩味スープにチャーシュー代わりの魚の炙りを盛り付けたものなども登場。居酒屋や定食屋などでも提供している店も多いほか、レンジで温めて食べるコンビニ限定の商品などにもなっている。新しい佐伯のソウルフードとして認知されつつあるのだ。
佐伯市の中でも、宇目や直川地区は山の幸のメッカ。“宇目は選挙をしたらイノシシが政権をとる”という冗談があるほど、イノシシやシカが数多く生息している。地元の人たちにとっては昔から食卓に並んできた食材だが、これらのイノシシやシカ、キジなどの肉をジビエ料理として振る舞う店が増えてきた。ジビエはくせが強いと思われがちだが、手つかずの山野で育ち、タケノコやドングリを食べて大きくなった動物の肉には臭みが少なく、丁寧に処理をすることで格段に食べやすくなる。猪肉は鉄板焼きやみそ焼き・鍋などで、鹿肉は淡泊な味わいなので陶板焼きや炭火焼きに向いている。特に鮮度の高いものは、刺身として提供されることもある。「猪鹿丼」や「ししコロッケ」などの加工品のほかに、道の駅などで食べられる「ししラーメン」は猪肉でチャーシューを作っており、とろとろではなくしっかりとしたかみ応えと、口の中であふれるイノシシ特有のうま味が特徴だ。佐伯を訪れた際には、ぜひジビエ料理にチャレンジしてほしい。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
寿司やラーメンといったグルメが注目されがちだが、佐伯には家族や友人と一緒に大自然を体感できるスポットも多い。青空のレジャーに飛び込めるスポットを紹介する。
港町である佐伯には、朝市が行われる漁港がある。一般の人が競りに参加できる市もあり、スーパーで買うものとは違う、水揚げされたばかりの魚介が手に入る。
佐伯には、青い海とどこまでも続く空の美しいコントラストが味わえる絶景ポイントが点在している。カップルにおすすめの場所も。
【住所】佐伯駅 大分県佐伯市駅前2-6-35
JR博多駅から……日豊本線で約3時間30分
博多から……大分自動車道利用で約2時間40分大分空港から……大分自動車堂と東九州自動車道利用で約1時間30分大分市内から……東九州自動車道利用で約1時間
【住所】藤河内渓谷大分県佐伯市宇目【電話番号(問い合わせ)】0972-52-1111(佐伯市宇目振興局 地域振興課)0972-23-3400(佐伯市観光案内所)
・佐伯市街地から車で約1時間30分 ・大分市街地から車で約2時間
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空の公園・空の展望所
米水津と蒲江を結ぶ「豊後くろしおライン」の峠にある公園と展望所。二つはやや離れた場所にあり、それぞれ違う海の景色を眺めることができる。空の公園には標高282.5メートルの瀬平山に展望台があり、シーズンになるとそこからツツジと桜を見下ろすことができる。空の地蔵尊へと行く遊歩道も眺めがいい。
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