大分発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
大分県北東部、国東半島の南部に位置する杵築市は、江戸時代には3万2000石の城下町として栄えた、豊後の小京都です。日本一小さい城ともいわれる杵築城や、古い石畳や漆喰の壁が残る武家屋敷を巡ったり、杵築ならではのご当地グルメをいただくのも楽しみです。どこを撮っても絵になる杵築へ出掛けましょう。
大分県を代表する観光地・別府市と国東市(くにさきし)の大分空港の中間に位置する杵築市。江戸時代から600年以上この町を見守ってきた杵築城と、その目下に広がる“小京都”として名高い海辺の城下町の、武家屋敷や石畳の坂道の景色が特徴的だ。これらは現代に再現・復元されたものではなく、当時の姿のまま残されている。作られた街並みとは違った美しさと、日本人の心を和ませる不思議な魅力を持っている。取材/おおいたインフォメーションハウス、2016年 2月◆その他のおすすめ大分観光情報→大分観光のおすすめ情報10選九州ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(うちだ たけひろ) 内田 雄大さん
南北の高台に挟まれた谷あいの商店街。杵築市の城下町は“サンドイッチ型城下町”と呼ばれ、商店街のある通りを武家屋敷が挟むような形状になっている。町中には大小合わせて20本近くの坂道が残されており、城下町の外で車を降りて一歩路地に入れば、江戸時代にタイムスリップしたかのような景色が広がる。古くから店を構える商店や、江戸時代の武士の暮らしがうかがえる武家屋敷など、街並みと共に多くの文化財を有している。観光のためにと開発せず、歴史を含めて昔のままの雰囲気を大切に、風情ある街並みを敢えて残した景色 ―― これが杵築の良さだ。そして街歩きの際には、ぜひ「着物」でおしゃれをしてほしい。着物を持っていなくても、市内のレンタル着物店で気軽に借りることができる。作られていない昔のままの街並みを着物姿で歩く体験は、通常とはひと味違った思い出になるはずだ。
市内には武家屋敷などの文化施設が数多く残り、広大な敷地や格式高い様子から、当時の暮らしぶりを知ることができる。見どころは屋敷内の随所に施された、日本人ならではの幾つもの工夫。玄関に飾られた松の木は、客人の訪問や一家の主の帰りを“待つ”という意味を持つ。柱の下部に施された「背ずり」と呼ばれるへこみは、もたれても痛くないようにというもの。もてなしの精神や、江戸の粋な文化、物を大切に扱っていた先人の知恵などがうかがえる。「この家は何年前に建てられたもので、誰が使っていた」といった歴史を勉強するのもいいが、学校では教えてくれないような物事の数々は、現代の我々にとっても大切なことが多い。ただ言葉だけを知っていても、それだけでは本質的な意味がどんどん損なわれていってしまう。ここはそういった歴史を見つめ直すことができる街なのだ。
“日本一小さいお城”とも呼ばれる「杵築城」は、杵築市の観光名所の中でも文化施設としての入場者数が多い。大分県内で現存している城は数少なく、外国人観光客からも注目されているスポットだ。杵築城は室町時代初期に築かれたもので、海と断崖に囲まれた台地は天然の要塞となっている。現在の天守閣は1970年に再建されたものだが、石垣と堀、庭園の一部が現存。また、城跡が公園として整備されているため、花見を楽しめたり、貴重な石造物が野外展示されていたりする。杵築城の天守閣からは、別府湾が一望できる。夕方の日の入りの時間帯には、白い外壁に夕日が映え、城全体が真っ赤な夕日に染まる。地元の人たちも、自然の光を反映する杵築城の美しさを、見どころの一つにあげる。小さいながらも、さまざまな魅力を持つ、杵築の歴史を象徴する場所なのだ。
杵築では季節によって、さまざまな祭事が催される。春、5月のゴールデンウィーク中に開催されるのは、杵築市最大の祭りである「きつきお城まつり」。お殿様やお姫様、侍などの衣装に身を包んだ人々が城下町を練り歩く「江戸行列」のほか、夜の「花魁道中(おいらんどうちゅう)」などが各所で行われ、杵築の町全体が江戸時代のような景色になる。夏に行われる「天神祭り」は300年の歴史を誇る祭りで、山車を担いだ町衆が熱気を上げる。そのほかにも、約4000発の花火が城下町にうち上がる「納涼花火大会」や、中秋の名月と行燈の灯りの下で茶会を楽しむ秋の「観月祭」、城下町に数多くのひな人形が飾られる冬の「ひいなまつり」などがある。中でもひいなまつりでは、杵築城下の商家や武家屋敷などに、歴史的に貴重なおひなさまが展示される。ぜひ着物を着て巡ってほしい。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
歴史的な建物が残る商店街には、古くから地元の人に愛されてきた店が数多く残っている。連綿と受け継がれてきた技術や味は、土産物や贈答品としても喜ばれている。
せっかく足を運ぶのであれば、その地ならではの体験を。杵築の景色の中で、日本ならではの文化を再発見しよう。
豊かな海と山に恵まれた杵築には、種類豊富な地元の幸がそろっている。それらの食材を贅沢に丼で楽しめるのが、「杵築ど~んと丼」だ。いろいろな食材で、杵築を味わい尽くそう。
杵築市街地〒873-0001大分県杵築市杵築
JR博多駅より日豊本線で約2時間、JR杵築駅から国東観光バスで「杵築バスターミナル」バス停下車
博多から……大分自動車道利用で約2時間大分空港から……大分空港道路利用で約30分大分市内から……大分自動車道利用で約1時間
杵築の秋を彩る祭り、「観月祭」
中秋の名月の時季に、杵築の秋を彩る「観月祭」。杵築の街には古くから茶の湯の文化が根付き、現代にも続いている。期間中はお茶会の会場まで、行燈や竹灯りが来場者を誘う。観月祭の名は、月見に訪れた人たちの足元も照らしたことからついたという。はるか先まで伸びていく幻想的な橙色の光に導かれるようにして街を歩いてほしい。
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