1. 道の駅をめぐり、ドライブを楽しむ道東観光

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

道の駅をめぐり、ドライブを楽しむ道東観光

  見所いっぱいの北海道のドライブは、道の駅めぐりを上手に組み入れると面白い。スタンプラリーをしながら札幌から2泊3日で、ゆっくりと道東を回るドライブ観光を紹介!

日勝峠5合目で十勝を一望できる

  広大な北海道をドライブするのはなかなか難しいと思っている方もいるのではないだろうか?そんな方におすすめしたいのが「道の駅スタンプラリー」である。ルートを事前に自分で決めてから行うので日程も立てやすく、様々な道を通るので雄大な自然にふれたり、エゾシカやキツネなどの動物に遭遇したりと、他では味わえない驚きと感動が体験できる。高速道路は使わないスロードライブで各地の温泉に浸かったり、おいしいグルメも堪能できたりと心身のリフレッシュにもうってつけだ。まだ知られていない各地の魅力も発見しに出かけてほしい。


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鳥海章さん・幸さん夫妻
(ちょうかい あきら・ゆき)
鳥海章さん・幸さん夫妻

北海道ドライブの達人
  ドライブ好きなことがきっかけで夫婦ともに道の駅スタンプラリーを初めて約10年。北海道の自然に魅了され年に(冬季を除く)6~7回、道の駅を中心に北は稚内から南は松前(函館)まで各地をドライブする。もちろん、毎年スタンプラリーは制覇している。

ご当地グルメや温泉を存分に楽しめる北海道の道の駅

道の駅を回った10年分のスタンプ帳

  道の駅は2015年現在、114カ所に増加し、スタンプラリーへの参加者も毎年上昇傾向にある。産地直送の野菜の購入、ご当地グルメの堪能、温泉で汗を流しリフレッシュといった楽しみ方ができる場所が多くあり、スタンプを集めるだけでなく各駅に立ち寄って一休みしたくなる。またドライブ中には雄大な自然を満喫する以外にも北海道ならではの見所も。各自治体の境界線に建ち、きれいな図柄が描かれている標識「カントリーサイン」や、都市部では見かけない絵つきの「鹿や牛に注意」の看板も立っているので探してみると面白い。
 スタンプラリーで札幌から各地を回るコースは複数あるが、どのコースも事前にどの道の駅を通るか予定を立てておくことが好ましい。レンタカーを借り、家族や友人を誘ってドライブしてみてほしい。

一面に広がる白糠の赤シソ畑を見逃すべからず

白糠町鍛高地区のシソ畑

  おすすめしたいのは約15箇所の道の駅を札幌から釧路、阿寒湖等をゆったりと観光しながら、無理をせずに2泊3日で回るコースである。
 まず、札幌から国道274号線を通り、約1時間40分ほど時間をかけて「夕張メロード」までドライブ。ここには夕張メロン関係のお菓子やグッズがたくさんあるので、メロン好きにはたまらないスポットだろう。次は、274号線に戻って車を走らせ「樹海ロード日高」で一休み。ここから日勝峠を越えるには約2時間かかるので、その前に手打ちそばで腹ごしらえするのがおすすめプランだ。「手打ちそば太郎」の名物は沙流川(さるがわ)で育ったヤマメと春菊を使った“やまべ天そば”である。太めの手打ち麺でこしがあり、とてもおいしい。
 日勝峠を越え、走り続けると屋根と壁面にブルーのパイプを組み交わした一風変わった外装の「おとふけ」に到着する。峠の途中に十勝平野を一望できる展望台がある。ここで、足を止めてぜひ新鮮な空気を味わってほしい。さらに音更町(おとふけ)から「ステラ★ほんべつ」を通り、約2時間半で「しらぬか恋問」へ。本州以南ではあまり知られていないが、北海道ではとても有名な焼酎に「鍛高譚」(たんたかたん)がある。白糠町(しらぬかちょう)では、この原料となるシソが栽培されている。車の窓を開けると赤シソの香りが芳しいスポットが並んでいるので一息。もう少しだけ車を走らせ、釧路で宿を取って1泊。次の日に備えよう。

双湖台から見るペンケトーは、どこかで見たことがある形?

一定の方角から見ると北海道と同じ形に見える

  二日目は釧路から「厚岸グルメパーク」、「おだいとう」という道の駅を通りながらドライブしたい。厚岸(あっけし)では特産の牡蠣を味わうこともできる。またルートから少し外れるが途中で神の子池に立ち寄ってほしい。行き方は、清里町市街より道道摩周湖斜里線を中標津方面へ25キロほど進み、林道を走るルート。エメラルドグリーン色の澄んだ池が目の前に現れ、思わず息を飲んでしまうことだろう。
 次に摩周温泉から国道241線(阿寒横断道路)を走り、双湖台で一休み。双湖台はパンケトー・ペンケトーという二つの湖を望むことのできるビュースポットである。ここの一定の方角からペンケトーを眺めてみると、北海道と同じ形に見えるのが面白い。ベストスポットを探してみよう。ここで記念撮影をするのもいいかもしれない。さらに双湖台から国道248号線を走ると「阿寒丹頂の里」へ到着。この道の駅は阿寒観光の拠点となっているので、二日目の最終目的地とするのがおすすめだ。特別天然記念物であるツル・タンチョウについて併設する阿寒国際ツルセンター「グルス」で学び、その後、阿寒湖温泉に移動して1泊するのもいいし、道の駅向かいにある宿泊施設やキャンプ場で1泊するのもいい。

幻の橋・タウシュベツ川橋梁から感じる歴史

早朝のタウシュベツ川橋梁

  最終日・三日目。まず訪れてほしいのは阿寒国立公園内にあるオンネトーである。道の駅ではないが、北海道三大秘湖の一つに数えられており、水の色が5色~7色にも変わると言われている。秋の紅葉も美しく四季を通した変化が楽しめる場所だ。
 さて、オンネトーを後にしたら「あしょろ銀河ホール21」、「足寄湖」(あしょろこ)という二つの道の駅を通りタウシュベツ川橋梁へ。昔は橋梁上を電車が走っていたコンクリートアーチ橋。タウシュベツ川橋梁は秋から冬にかけてにダム湖の湖底に沈み、初春に再び姿を現すため、幻の橋と言われている。以前は近くまで自由に行き来できたのだが、現在は営林署の許可をもらうか、ガイドツアーに参加する必要がある。しかし、国道の離れた場所からもその歴史を感じられ、十分な雰囲気を持つエリアであることは間違いない。
 ここからスタート地点である札幌に帰ろう。層雲峡を北上する北寄りルートと十勝地方を横断するルートの二つがあるので、プランによって使い分けてもらいたい。その一つは三国峠を通って層雲峡、上川から道の駅「とうま」まで進む。その後「あさひかわ」、「ライスランドふかがわ」、「たきかわ」、「ハウスヤルビ奈井江」、「三笠」といった道の駅をめぐって戻る北寄りのルート。もう一つのおすすめルートが足寄湖から南下し「ピア21しほろ」、「しかおい直売所」、「うりまく」、「南ふらの」等の道の駅を通って札幌に戻るコースだ。こちらのルートでは「なんぷ~香房 森のパン屋」(道の駅・南ふらの)でパンを買って味わってほしい。ここのパンはお手ごろ価格かつ、ふわふわサクサクでとてもおいしい。車の中で食べるのもいいし、お土産にするのもよしだ。


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道の駅をめぐる際に立ち寄ってほしいベストスポット

道の駅でぜひ食べてほしいグルメ3選

  各道の駅には美味しいものがたくさんあるが、中でも達人は特におすすめするものをセレクト。

おすすめポイント
  「森のパン屋」の惣菜パンはボリュームもあって生地がふわふわしており値段も手頃です。缶に入ったサバイバルパンも人気があります。白糠の「この豚丼」は炭火で焼いた肉に甘めの醤油たれがかかっており、一口食べると口の中で旨みが広がっていく絶品の味。「炙屋」では厚岸産の新鮮な牡蠣や魚介類をその場で炭火で焼いて食べることができます。どれもおすすめしたい一品です。

コース沿いの立ち寄ってほしい絶景スポット

  道の駅をめぐるルートから少し逸れてでも足を運んでほしい場所をピックアップ。

おすすめポイント
  タウシュベツ川橋梁は時期によってダムの水かさが増減するので見え方が異なりますが、近くから見ても遠くから見ても昔懐かしい独特な美しさがあります。神の子池、オンネトーは共に水が透明で辺りの空気も澄んでおり、心身をリフレッシュするには最高の場所と言えるでしょう。

コース外の立ち寄ってほしい絶景スポット

  今回紹介したルート沿い以外にも目にしてほしい場所はたくさん。道北、道央、道東の各エリアで達人が足を運んでほしい場所を紹介。

おすすめポイント
  道北のオロロンライン沿いにある「オトンルイ風力発電所」は、風力発電機が海沿いに何十個も一列に並んでおり、その光景は圧巻です。道央の「島武意海岸」は知る人は知る積丹岬にあり、海中がはっきりと見えるほど青く水が澄んだ場所。道東の「野付半島」は海水に浸水されてできたトドワラや砂嘴も見所で、3カ所とも北海道ならではの風景が展望できます。

大迫力!動物の行動展示

北海道ドライブのアクセス情報

  札幌から道東をドライブをする上で各道の駅以外にも立ち寄ってほしい場所のアクセス情報です

鍛高譚のシソ畑

  【住所】白糠郡白糠町鍛高地区
【アクセス】国道392号線沿い他
【問い合わせ先】白糠町役場 (電話)01547-2-2171
※白糠町内の鍛高地区を中心に栽培されている

双湖台

  【住所】釧路市阿寒町阿寒湖温泉双湖台
【駐車場】あり(無料)
【アクセス】阿寒湖と弟子屈を結ぶ国道241号線(阿寒横断道路)沿い。阿寒湖畔から約30分

天然温泉宿泊施設 サークルハウス赤いベレー

  【住所】釧路市阿寒町上阿寒23線36番地1
【電話番号】0154-66-2330

北海道地区「道の駅」連絡会事務局

  ●道の駅・スタンプラリーについてのお問い合わせ先
【電話番号】011-736-8577(土日祝除く9時~17時)

北海道「道の駅」ドライブQ&A

Q スタンプ帳はどこで手に入りますか?
A 各道の駅で参加料150円を払うともらえます。
Q 道の駅でスタンプが押せる時間や時期は決まっていますか?
A 道の駅によって異なりますが一番早い場所で午前7時から、夜は一番遅い場所で24時まで押すことができます。稚内の一カ所だけ24時間押すことができます。また時期なのですが、通年押せる道の駅もあれば数カ月しか押せない場所もあるので注意が必要です。その代わり、道の駅に行ったことが分かる場所でスタンプ帳を持ち撮影した写真でも1つのスタンプに換算できるように救済措置ができています(現在5駅まで)。
Q 服装で気をつけることはありますか?
A 春先でも峠では雪が残っていることがあり長袖は必需品です。また夏は道央で半袖で過ごせても、道東へ行くと最高気温が20度ほどにしかならないことも。ウインドブレーカーなど上に羽織るものを一枚は用意してほしいですね。
札幌!北海道の街の中心、各地へのアクセスにも便利

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