北海道発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
北海道の大地の恵みと、絶えまない生産者の努力の結晶である「夕張メロン」。メロンの中でも芳醇な甘い香りと美しいオレンジ色の果肉が特徴だ。その果肉は非常に柔らかく、とってもジューシー。
夕張地方で、圧倒的な知名度を誇る「夕張メロン」。これを食さずに帰るのはあまりにもったいない! 北海道の夏を代表する特産物でもある夕張メロンは、その芳醇な香りとオレンジ色のジューシーな果肉が魅力。その味は一度食べたことがある人なら、きっと忘れられないはず。石炭なき後、観光の街として地域活性化を図る夕張市。ここでは夕張メロンの歴史や生産側の視点も交えながら魅力を伝えつつ、オススメの直売所やスイーツ、グッズに至るまでとことん夕張メロンについて紹介しよう!北海道ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(まつみや ふみえ) 松宮 文恵さん
1957年のある日のこと。地区を回っていた当時の夕張市の農業改良普及員がひとつの果物に出合った。それは、農家が自宅用に細々と作っていた「スパイシー」という名のメロン。スパイシーはどのメロンにも負けない、強く甘い香りを持っていた。「あとは果肉が甘くさえなれば、十分夕張の特産品になる。そうすれば農家も助かるのではないか」。彼はそう考えたのであった。1959年にメロンの交配試験が始まり、1960年6月には交配を行い、10個の実を収穫。翌年春から初の栽培に取り組む形となった。必死の思いで育てたメロンは夏に立派な実をつけ、ジューシーな赤い果肉と豊潤な香り、そして、とろけるような甘みを見事に生み出すことに成功! 「最高のメロンができた。苦労が報われた!」と、皆自信満々で夕張メロンを集荷場に持ち寄った。その後、出荷や保存などの問題に直面したが、厳しい検査や試行錯誤を繰り返し、改良を重ねるなどの絶えまない努力を経て、現在の私たちが食す「夕張メロン」となったのである。
石炭なき後の夕張の街を支え、「赤いダイヤ」とまで呼ばれるようになった夕張メロンこと、品種名「夕張キング」。その栽培方法は今も進化を続けている。その中で、「日本一厳しい」と評される品質検査の方法は、現在でも変わらずに機械ではなく検査員によって行われている。長年夕張メロンを吟味し続けてきた検査員の、全神経を集中させた検査に勝るものはなかったのである。そしてもうひとつ変わらないものがある。それは、食べる人の笑顔を求めて努力を続ける生産者の姿勢だ。夕張メロン組合の組成から50年を経て、農家の世代交代は進みつつあるのだが、あくまで生産農家の目標は「消費者が喜ぶ夕張メロンを作ること」。食べる人の顔を思いながら、ひと玉一玉に愛情を込め。創意工夫を重ねて夕張メロンを育てていくその姿は、創成期の農家の姿勢となんら変わるところがないのである。夕張の農家の熱い思いと高い技術が実らせる“極上のフルーツ”夕張メロン。その輝きは誕生から今日まで、そしてこれからもずっと、褪せることなく受け継がれ、続いていくのだ。
夕張メロン収穫時期になると忙しくなるのが、市内の直売所である。市内には数10店舗ほどあり、繁忙期には毎日新鮮な夕張メロンを求めてたくさんの観光客が訪れる。街の中を散策しているとメロンを販売している商店や直売所などを多数目にするだろう。なかでも、2011年にオープンした「道の駅メロード」では、夏の夕張メロンはもちろんのこと、長芋やアスパラガスのほか、新鮮な地場産の野菜や夕張の特産物も販売している。車・電車でもアクセスがしやすく、駐車場も広いので立ち寄るには最適のスポットだ。また夕張農協横にある「夕張メロンドーム」では、とれたての夕張メロンの試食もできるのでこちらもオススメ。その場で食べる“とれたて”の夕張メロンは一度食べたらやみつきだ。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
街を移動していると、夕張メロン直売所(商店)をいたるところで見かけるだろう。それほどまでに夕張メロンは街にとってかけがえのない存在なのだ。
空の玄関口「新千歳空港」から約40キロという非常に恵まれた場所に位置する夕張市。国道274号沿いに面しており、夕張ICから約1.5キロに位置する。JR新夕張駅とも隣接し、自動車だけでなく列車からもアクセスは両行。農産物直売所が併設され、夏の夕張メロンをはじめ、長いもなど、新鮮な地場産野菜や特産品を販売している。
【住所】北海道夕張市紅葉山526-19【営業時間】9時~19時(4/25~8/17)、10時~18時30分(8/18~4/24)【問い合わせ】0123-53-8111
新千歳空港から高速道路(新千歳ICから夕張IC)で約35分。道央自動車道夕張ICから道の駅メロードまで車で約5分⇒格安レンタカーの予約はこちら
【札幌から】約2時間10分~。「特急おおぞら」「特急とかち」を利用する場合は「新夕張」で、普通・快速エアポートの場合は「千歳」「南千歳」のいずれかで乗換えが必要。※特急の場合、「新夕張」に停車しない列車もあるので、注意を。【新千歳空港から】約2時間~。いずれの列車の場合も「南千歳」で乗換えが必要。
【夕鉄バスの場合】新さっぽろ駅前・大谷地バスターミナルから札幌急行線に乗り、夕張で下車【北海道中央バスの場合】札幌駅前バスターミナル16番乗り場から「高速ゆうばり号」に乗り、夕張で下車。※マウントレースイスキー場が営業する冬期間のみ、新千歳空港と夕張をつなぐ便が運行。中央バスに問い合わせを。
夕張農協に隣接しており夕張の農業の紹介や、夕張メロンなどの特産品を販売する丸い建物の交流パーク。最盛期の6~7月には夕張メロンの販売・発送や特産加工品の販売で道内外の観光客で賑わう。こちらは車でのアクセスがおすすめだ。⇒格安レンタカーの予約はこちら
【住所】夕張市沼ノ沢213番地27【営業時間】10時~16時30分(5月3日 ~ 8月31日/予定)【定休日】基本日曜日【問い合わせ】0123-57-2020
新千歳空港から高速道路(新千歳ICから夕張IC)で約35分。道央自動車道夕張ICから夕張メロンドームまで車で約10分⇒格安レンタカーの予約はこちら
とれたての夕張メロンを味わおう!
JR沼ノ沢駅近くの「夕張メロンドーム」は夕張市農業協同組合の夕張メロンやメロン加工製品のPRと販売・地方発送を行っている物産センター。メロンのシーズンには収穫されたばかりの「とれたて夕張メロン」の試食ができる。この美味しさを味わうと大切な人に届けたくなるだろう。夕張メロンは特に日持ちがしにくく、食べごろ期間は収穫後2~3日位なので、 購入したらなるべく早く食べるようにしよう。そしてメロンを扱う際にはへたを折らないように注意が必要。へたが折れると傷みが早くなってしまうのである。持ち帰って一晩冷蔵庫で充分冷やし、新鮮なうちに肉厚なオレンジ色の果肉とその甘味を存分に味わおう!
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