北海道発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
エリア
キーワード
達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
札幌でケーキやカフェを楽しみたいけど、どこに行けばいいのか分からない。そんな人のために、札幌スイーツ選びを徹底指南。「ケーキを食べる」「デザイン性の高いカフェを訪れる」「コーヒーの名店を楽しむ」。旅の合間の貴重なスイーツタイムを充実したものにするなら、“目的”をしっかりもつのがポイント。北海道のスイーツ事情に明るいフードコーディネーターに、そのコツを聞いた。
札幌にスイーツが登場したのは1921年のこと。駅前通りと 狸小路商店街の交差点に開店した「千秋庵」がその始まりだ。また、1971年には円山地区に「パールモンドール」がオープン。生地に洋酒を染み込ませ、生クリームを絞り込んだ“大人”な洋菓子「サバラン」を発売、工房・ショーケースをガラス張りにするといった画期的な陳列手法などで人気を獲得し、長く札幌の洋菓子界を引っ張ってきたのが、この店だった。しかし、今や「札幌スイーツ」は種類も、また店舗も非常に数が多い。北海道全域から新鮮な乳製品が届き、函館・十勝地方など各地からスイーツショップも参入しているので、どこへ行けばいいのか迷ってしまう人も多いはず。この記事ではカフェコンシェルジュであり札幌スイーツ&カフェ専門学校講師を務める達人にインタビュー! 「食べる」「空間を楽しむ」「コーヒーを飲む」 といった目的別にスイーツを楽しんで、という達人に、迷わない札幌スイーツ旅の極意を教えてもらった。取材・文/たびらい編集部 投稿/2016年 6月北海道ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(かねこ ゆみ) 金子 由美さん
目的、その1。純粋にケーキやチョコレートなどを買う、食べることを目的とするなら? 「おすすめしたいのが、札幌中心部にある『SATURDAYS』や 『べんべや』。『べんべや』は小樽寄りの手稲エリアが本店ですが、中央区の百貨店・丸井今井にも入っています」。ほかには、円山エリアの超有名店「パティスリーシイヤ」と 中島公園直近にある「ボン・ヴィバン」が達人・金子さんのおすすめするスイーツショップ。「また、札幌から少し足を延ばしてでも行ってほしいのが、北広島にある『パティスリー・モンタンベール』。ここは伝統的なつくり方をしていて、焼き菓子がとってもおいしいです」。モンタンベールは札幌洋菓子協会などが推進する「スイーツ王国さっぽろ」に加盟する名店だ。札幌では毎年、札幌と近郊都市のパティシエが集う「さっぽろスイーツコンペティション」が開かれており、そのグランプリ作品は市内の菓子店で味わえる。“その年だけの札幌の味”をぜひ試してみてほしい。また、達人が紹介してくれたショップのほか、 チ・カ・ホ(札幌駅前地下歩行空間)の 大通公園直下には道内の人気スイーツ6店舗が入る ビッセスイーツが、その向かいには「白い恋人」で有名な石屋製菓が提供する「イシヤカフェ」もあり、雨の日でも利用しやすい。
札幌中心部の大通エリアには女性向きのカフェが多い。丸井今井に入る「カフェノーブル」や札幌池内の「カフェ森の間」などは、初めて札幌を訪れる人にも入りやすく、パンケーキを使ったスイーツも人気。「最近、南円山エリアにできた『inZONE TABLE(インゾーネテーブル)』というスポットも人気です」。ここはインテリアブランドが展開したカフェで、家具のひとつ一つがとてもおしゃれ。こういった“自分の理想の部屋”のような空間でお茶を楽しむ女子が多い、と金子さん。「また、個人的に“デザイナーズカフェ”と分類しているカフェがあります」。札幌の代表格が 「アトリエモリヒコ」と 「カフェ ブラン」で、どちらもデザイン性の高い空間が魅力だ。モリヒコは種類豊富な自家製ケーキの人気が高く、円山・西11丁目、苗穂エリアと札幌各所にそれぞれ雰囲気の異なるカフェを開いている。カフェブランの人気スイーツはパンケーキ。イチゴとクランベリー、クリームチーズを使った「ベリーベリー」が評判だ。カフェブランは 藻岩山のすぐ近くにあり、近隣には 「カフェ ブルー」がある。こちらは、カントリー調の温かい雰囲気の店舗で、人が途切れることのない人気の店舗だ。藻岩山で夜景鑑賞をする前に、これらのカフェで時間を過ごすのもおすすめ。
目的1はスイーツ自体を楽しむ、目的2は空間を重視して、そこでスイーツを味わう。達人・金子さんの迷わない札幌スイーツ旅のコツが目的3。それはコーヒー専門店でスイーツを味わうこと。もちろん、これまで紹介してきたカフェのなかにもコーヒーにこだわりをもつところはたくさん。それでは、今、金子さんがイチオシするスポットとは?「札幌南区の『スタンダードコーヒーラボ』がイチオシです。オーナーはラテアートの世界チャンピオン。“本物のラテアート”ってすごいんだ、と驚くはずですよ。でも、地元のママさんやおばあちゃんなどがたくさん訪れる世代を超えて愛されているお店で、とても入りやすい雰囲気も魅力です。」スタンダードコーヒーラボの人気の理由はコーヒーだけでなく、ワッフルにもある。「自家製ラムレーズン」「抹茶クリームと大納言小豆」など多彩な種類のワッフルを“サンド”形式で提供しており、どれもボリューム満点。藤野という 定山渓温泉寄りのエリアにあり、市街地からの主なアクセスは車となるが、定山渓・ ニセコ方面へドライブする際はぜひ立ち寄ってみて。
札幌では昼だけではなく、最近は夜にお酒を飲んだ後に〆パフェ(シメパフェ)を食べるスイーツスタイルが流行中。「 『ペンギン堂』が札幌の〆パフェの走りですね。25時くらいまでやっているお店もあり、大人な雰囲気のなかで楽しめます」。金子さんがおすすめするのは 札幌市電の西4丁目駅近くにある「HASSO」、 狸小路1丁目の「パフェ、珈琲、酒、佐藤」。そして、同じく狸小路5丁目にある「イニシャル」。「どの店も素材にこだわっています。『HASSO』はイタリアンシェフが経営するイタリアンバーですが、パフェだけ頼むのもOK」。これらの店で食べられるパフェ&スイーツは、一般的なスイーツ価格よりは高めで1000円~ほどが目安。また、店舗規模が小さく、大勢は入れないので2~3人で訪れるならば予約するのがベターだ。
「札幌はとても洗練された街なので、中心部は東京に近い感覚です。でも、せっかくなら北海道ならではのスイーツタイムを楽しんでほしい」と金子さん。郊外型のカフェ&スイーツが今、地元女子に、また北海道のヘビーリピーターに人気だ。そこで、最後は札幌近隣の達人イチオシカフェを紹介。北海道らしい風景を見られるカフェには「海系」と「森系」のふたつのタイプがあると達人は教えてくれた。「海系なら小樽・張碓(はりうす)地区にある『ビューカフェ』。札幌~小樽間の中間にあるので、小樽ドライブの途中によるのもおすすめです」。2015年に出来たばかりだが、石狩湾を見渡せる“絶景カフェ”として早くも道央では話題のスポット。ワッフル・パフェ、自家製のベイクドチーズケーキなどスイーツも豊富にそろえている。「また、スイーツではなくピザが有名な場所ですが、石狩市の『リップル』もイチオシです。ちょっと遠いけど、新冠町(にいかっぷちょう)の『椿サロン』はぜひ行ってみてほしい」。森系カフェ、達人のおすすめは長沼町の「緑の丘」と千歳市の「MEON農苑」。「どちらも、新千歳空港からそれほど離れていないので、帰り際に立ち寄るのもいいですね」。そして、札幌にも森系カフェがある。それが定山渓エリアに建つ 「カフェ 崖の上」。テラス席の直下には豊平川(とよひらがわ)支流が流れている。ここは、発酵バターを使った手づくりの「崖の上ケーキ」が評判だ。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
札幌市電で行ける、“札幌らしい”ナチュラルなカフェを紹介。
北海道ならではの景色のなかでスイーツを楽しみたい。そんな人におすすめなのが郊外型のカフェだ。
ジェラート&ソフトクリームは“ドライブスイーツ”の定番
ジェラートやソフトクリームは、ドライブ休憩のついでに短時間で味わえる、北海道の定番スイーツ。もし支笏湖へドライブする予定があるなら、ぜひ札幌南区の「果林樹」に立ち寄ってみてほしい。札幌市の焙煎珈琲「いわいコーヒー」とコラボレーションした「カフェ・ディ・ラッテ」や、岩見沢の農家「ビオファームなかむら」がつくる有機栽培トマトを使った夏季限定の「トマトのシャーベット」など、“コラボジェラート”もつくっている。北海道で一番初めに店名に“ジェラート”をつけたとされる老舗だ。
関連タグ
”ローカル旅行”の楽しみ方を見つけて、比べて、予約できる旅行サイトです。
たびらいの予約サービスが人気の理由⇒
北海道の旬な観光情報を現地からお届け
たびらい北海道
この記事を読む