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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
「道南いさりび鉄道」は、2016年3月26日に、北海道新幹線と同時に開業を迎える鉄道。木古内駅~五稜郭駅(五稜郭駅~函館駅間はJR線乗り入れ)間の約38キロを結ぶ路線だ。「道南いさりび鉄道」を使った鉄道旅の楽しみ方を紹介する。※この記事は、2015年12月時点での情報をもとに執筆しています。
北海道新幹線の開業に合わせて、2016年3月26日に開業する「道南いさりび鉄道」。JR江差線として運行されている木古内駅~五稜郭駅間の約38キロの運営を引き継ぐ路線だ。沿線エリアには、「トラピスト修道院」や「咸臨丸」など、立ち寄るべき観光スポットがたくさんある。また、車窓から見える津軽海峡の景色も風情がある。「道南いさりび鉄道」は単なる移動手段ではなく、途中下車をして、景色を眺めて、充実した鉄道旅を堪能できる路線なのだ。投稿日/2015年 12月26日、文・構成/たびらい編集部北海道ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
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(かつまた やすお) 勝又 康郎さん
北海道新幹線の開業に合わせて2016年3月26日に運行を開始する「道南いさりび鉄道」。車両は「JR江差線」で使用しているワンマン仕様のディーゼル車両(キハ40形9両)を譲り受ける。駅舎も同様に、JR北海道から譲り受ける。路線は、木古内駅と五稜郭駅間の約38キロ、計12駅。五稜郭駅からはJR線に乗り入れる形でそのまま「JR函館駅」まで行ける。運行ルートは、津軽海峡を望む海岸線をうねるように進む。 列車の運行本数に関しては現行の本数を維持・確保するよう検討が進められており、運賃に関しては木古内駅~五稜郭駅までの乗車料金が片道大人960円と発表された。「JR函館駅」への乗継運賃については検討中の段階だが、利用者の負担軽減を目的に、乗継割引運賃が設定される予定。2015年12月25日現在の予定料金としては、木古内駅~JR函館駅までの乗車ならば1110円(割引前料金は1170円)としている。乗継運賃も含め、運行に関する詳細は決定次第、「道南いさりび鉄道」のホームページ等で発表される。
「道南いさりび鉄道」が運営を引き継ぐ「JR江差線」は、100年以上にわたって運行を続けてきた路線。1913年に五稜郭駅~上磯駅間を結ぶ上磯軽便線として開業し、1936年には江差駅まで開通。その際、路線名をJR江差線と改めた。1988年に青函トンネルが開通してからは、本州と北海道の貨物・旅客輸送を支える重要な交通網として活躍。沿線の生活や産業を支える路線として愛されてきた。 しかし北海道新幹線の開業と共に、木古内駅~五稜郭駅間を走るJR江差線は並行在来線となり、JR北海道から経営分離されることに。そこで木古内駅~五稜郭駅間の運営を引き継ぐために「道南いさりび鉄道」が設立された。新幹線停車駅・JR木古内駅から乗り継いでくる旅行者の輸送はもちろん、本州と北海道を結ぶ貨物輸送の役割も引き続き担っていく。 「道南いさりび鉄道」は設立当初、社名を「北海道道南地域並行在来線準備株式会社」としていたが、開業に向けて一般公募での社名変更を実施。新社名のアイデアは、なんと全国から6700件もの数が集まった。名称の選考には有識者に加えて、地元沿線の人々も参加。沿線のイメージにマッチした「いさりび」というワードが選ばれた。ロゴマークも地元デザイナー達の協力で考案。車窓から見える「青い海」と、シンボルである「漁火(いさりび)」、そして「ひと」をつなぐ鉄道が地域と共に未来へ伸びていく…そんな想いが込めらた。
「ゆっくりと道南エリアを旅したい人には、特におすすめの路線です」と勝又さん。沿線には「みそぎ浜」や、江戸時代の軍艦「咸臨丸(かんりんまる)」が眠る「サラキ岬」、北斗市の「トラピスト修道院」、菅原道真がまつられている「矢不来天満宮(やふらいてんまんぐう)」など、途中下車をして楽しむべき観光地が点在。新幹線が開業する春の時期なら、5月ごろに満開を迎える「薬師山の芝桜」や「戸切地陣屋跡(へきりちじんやあと)の桜」が人気だ。その一方で勝又さんは、沿線の「甘味処」めぐりもおすすめする。「漁業などの体力を使う職業の人々に、リラックスの目的で甘味が求められきた地域だったのかもしれません」。古くからお菓子作りに必要な食材が集まる地域だったこともあり、沿線には多くの人気和菓子店・洋菓子店もある。お店に足を運んで、甘味を味わいながら鉄道旅を楽しむのも良い。 そして「車窓から見える景色も楽しんでほしいです」と勝又さん。路線は津軽海峡沿いを走り、車窓からは水平線が眺められる。勝又さんが特におすすめするのが「夕方の海」。多くの漁船が海にでる時間とちょうど合えば、社名にもなっている、漁火(いさりび)を見られるのだ。
道南いさりび鉄道には、観光列車の導入が予定されている。観光列車の車体にはオリジナルのラッピングが施され、内装にもひと工夫。座席に大型テーブルを着脱できるようにし、車窓から津軽海峡を眺めながら、ゆっくり食事も楽しめる設計を検討中だ。もちろんこれらは2015年12月時点で予定している内容だが、「地元自治体と協力して、乗車された皆さんに、沿線地域の魅力を楽しんでもらえる工夫をしていきたい」と勝又さんは語る。歴史深い観光スポットが点在し、自然にも恵まれ、食材も豊富な沿線エリア。道南いさりび鉄道の開業と共にどんな取り組みが行われていくのか、公式ホームページ等から発表される続報にも注目を。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
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函館湾に浮かぶ函館山の景色
車窓からの景色を楽しむのも鉄道旅の醍醐味。木古内駅から出発した列車が五稜郭駅方面に近づいていくと、函館山の姿も近くなってくる。そんな風景を写真に残せば、アルバムを見返したときに、鉄道旅の時間を過ごした記憶が呼び起こせる。車窓から見える風景にもカメラを向けてみて。
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