- 坂に彩られた情緒ある城下町
大分の「杵築(きつき)」
- 南北の高台に挟まれた谷あいにある杵築(きつき)の城下町は、“サンドイッチ型城下町”と呼ばれています。商店街のある通りを武家屋敷が挟むような形状になっており、町中には20本近くの坂道が。城下町の外で車を降りて一歩路地に入れば、江戸時代にタイムスリップしたかのような景色が広がっています。
街歩きの際には、ぜひ「着物」でおしゃれをして。着物は持っていなくても、市内のレンタル着物店で気軽に借りることができます。作られていない昔のままの街並みを着物姿で歩く体験は、通常とはひと味違った思い出になるはずですよ。
基本データ
【場所】大分県杵築市杵築
【交通アクセス】
・JR博多駅より日豊本線で約2時間、JR杵築駅から国東観光バスで「杵築バスターミナル」バス停下車
・博多から大分自動車道利用で約2時間
・大分市内から大分自動車道利用で約1時間
- 山間の盆地にある“筑前の小京都”
福岡の「秋月」
- 朝倉市の中心地から、北へ7キロほど。のどかな山間の盆地に、秋月の城下町はあります。鎌倉時代からこの領地を支配した秋月氏と、江戸時代から藩主を務めた黒田氏の栄華を感じさせる町並みが広がります。国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定され、城址や武家屋敷などが大切に残されています。
秋月の町を歩くと、いたるところに苔むした石垣が見られます。秋月の石垣は江戸初期のものともいわれ、目鏡橋などの建造物よりもずっと古いものです。町を歩くときには、ぜひ注目してくださいね。
基本データ
【場所】福岡県朝倉市秋月
【交通アクセス】
・大分自動車道・甘木インターチェンジより、国道322号線を車で約15分
・西鉄福岡(天神駅)から小郡駅まで約30分、甘木鉄道小郡駅から甘木駅まで約20分、甘木観光バス(秋月線・秋月野鳥行き)で「目鏡橋」まで約15分
- 地下水による湧水に恵まれた“水の都”
長崎の「島原」
- 有明海にひらく、湧水あふれる火山と歴史の田園都市、島原。美しい自然や歴史的な街並みなどが魅力の島原には、観光名所がコンパクトに集まっており、散歩がてら貴重な建物や施設を見学したり、少し足を延ばして火山について知ったりと、自分のペースでの楽しみ方が可能です。
島原を訪れるなら、郷土料理を味わうことも忘れてはいけません。山海の恵みを生かした素朴な味の郷土料理を味わいながら、日常から離れてゆっくりする場所としておすすめです。
基本データ
【場所】長崎県島原市片町
【交通アクセス】
・博多から特急かもめ(約1時間)で諫早まで、島原鉄道で約1時間
・太宰府インターチェンジから約1時間40分で諫早インターチェンジ、約1時間10分
・長崎空港から島鉄バスで約1時間45分
- 伝統工芸や食を息づく城下町
熊本の「新町と古町」
- 熊本駅と熊本城の間に広がる新町と古町は、今から約400年前に熊本城が築城された際に造られた城下町。 熊本城の正面にあたる新町地区は、五つの城門に囲まれ、武家屋敷と町人町が混在していた珍しいエリアです。一方、古町地区は碁盤の目状に整備された“一町一寺”の町割が特徴で、物流の拠点として発展した地区でした。
新町・古町は徒歩で巡ると◎。この街の史跡は、全てが目立つところにあるわけではないのです。道から少し入った場所や、車では入れない狭い路地にも、多くの史跡が残っていますよ。
基本データ
【場所】熊本県熊本市中央区
【交通アクセス】
・熊本空港から県道36号・28号経由で約18キロ、車で約40分
・熊本駅から国道3号・県道28号経由で約3キロ、車で約10分
・熊本駅から路面電車で健軍方面行き約15分、辛島公園電停で乗り換え、「新町」電停下車すぐ
- 臼杵石仏で知られる石畳の町
大分の「臼杵(うすき)」
- 臼杵(うすき)の城下町には、江戸時代の風情を残す細い道が残っています。そんな曲がりくねった道やカギ型通りなどを、ぶらぶらと歩くのが臼杵の楽しみ方です。歴史深き街の中でも、「二王座歴史の道」は特に雰囲気のある場所で、二王座は徳川3代目将軍・家光の乳母である春日局(かすがのつぼね)が、一時住居にしたといわれます。石畳の路地に、白壁の武家屋敷や古い蔵、寺院などが軒を連ねています。
二王座にある「旧真光寺」は無料休憩所兼ギャラリーとして開放されており、2階から二王座歴史の道が一望できます。特に雨の日は、濡れた石畳が黒く光り、より風情を感じられる景色が広がります。
基本データ
【場所】大分県臼杵市臼杵
【交通アクセス】
・福岡市より車で約2時間(大分自動車道~臼杵インターチェンジ)
・大分駅よりJR日豊本線経由、臼杵駅下車。特急利用で約30分
・博多駅より小倉駅経由、臼杵駅下車。特急利用で約2時間40分
- 球磨川を望む名湯とグルメの城下町
熊本の「人吉」
- 熊本県の最南端に位置する人吉へは、阿蘇くまもと空港から車で約1時間、鹿児島空港からは約50分で行くことができます。周囲を険しい山々に囲まれた盆地にある城下町で、城跡一帯は公園として整備されています。また、春には相良神社境内と球磨川沿いの石垣に咲く桜が見事で、花見スポットとしても人気です。
そんな人吉は温泉地としても知られ、市内には老舗の旅館をはじめ20軒以上の温泉施設が点在する。“町湯(まちゆ)”と呼ばれる共同浴場が多く、特にJR人吉駅からの徒歩圏内に多く集まっています。
基本データ
【場所】熊本県人吉市麓町
【交通アクセス】
・熊本市内から九州自動車道経由で人吉インターチェンジで下車、約1時間10分
・鹿児島空港から九州自動車道経由で人吉インターチェンジ下車、約50分
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- 歴史と文学の城下町
大分の「佐伯(さいき)」
- バスターミナルのある大手前(大手門跡)から山際通りを通って養賢寺へと至る700メートルほどの道のりは、「歴史と文学の道」として整備されています。落ち着いた雰囲気のこの通りは、城下町としての街並みを残し、道沿いには豊後佐伯城で現存する唯一の遺構である「櫓門(やぐらもん)」などの歴史スポットに加えて、「国木田独歩館」や明治期のジャーナリスト・矢野龍渓の生家跡など、文学的な施設も並びます。
時間と体力に余裕がある人は、歴史と文学の道を少し外れて、豊後佐伯城の跡地である「城山」に足を運んで。ひっそりとした照葉樹林の中に残された石垣と、頂上から遠く四国の山々までを望む眺望は、散策の目的としてもおすすめできますよ。
基本データ
【場所】大分県佐伯市大手町
【交通アクセス】
・JR博多駅から日豊本線で約3時間30分
・博多から大分自動車道利用で車で約2時間40分
・大分市内から東九州自動車道利用で車で約1時間