大分発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
豊後高田市の海岸線を走る国道213号沿いには、縁結びの神様として知られる「粟嶋神社」をはじめ、「夕陽の絶景スポット·真玉海岸」や「花とアートの岬·長崎鼻」など、ロマンティックなスポットがそろう。これらのスポットを結ぶ約20キロのルートが、「恋叶(こいかな)ロード」。“恋が叶う道”として、新たな名所となっている。
豊後高田は、「真玉の夕陽」をはじめとする自然スポットのほか、国東半島独自の「六郷満山文化」が創り出した古い町並みや、伝統行事などにも触れられる町。国宝に指定されている「富貴寺」など、六郷満山文化の寺院も多い。中心にある商店街は、江戸時代から明治、大正、そして昭和30年代にかけて、国東半島で一番栄えた町といわれている。そんな豊後高田は近年、“昭和の町”として生まれ変わり、人気の観光地になっている。取材/おおいたインフォメーションハウス、2016年 8月九州ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(さとう かぶ) 佐藤 花舞さん
大分県の北部に位置する豊後高田市(ぶんごたかだし)。その市内でも南西部にある「昭和の町」から北部にある長崎鼻までをつなぐ国道213号が、新たな名所「恋叶(こいかな)ロード」だ。この恋叶ロード随一のパワースポットといえば、この「粟嶋神社(あわしまじんじゃ)」。恋愛成就や縁結び、婦人病、安産などの女性の願いなら、その一つは必ず叶えてくれるといわれる“女性の守り神”で、真玉と香々地の境に位置し、断崖の海岸沿いにたたずんでいる。朱色の鳥居は遠くからでもよく見える。この鳥居をくぐって参道を下ると、広い海が見える境内へ。海に突き出した岩窟に設けられた神社は全国的にも珍しいのだが、さらに海岸に面して大きな岩山に穴が開いた不思議な光景に出会える。ここから遥か北にある島まで一直線の道があり、大潮の折に海面から出たその道を、神が馬に乗って渡ってきたという伝説が残る。「珍しい場所に立っていて、ひっそりとした雰囲気。趣きがあるので、ご利益がありそう、行くだけでパワーを貰えそうな場所」と達人・佐藤さんは言う。粟嶋神社を訪れるのに特におすすめの季節は、アジサイの花が見ごろを迎える梅雨の時期だ。
近年、粟嶋神社を中心に広がる「粟嶋公園」が整備されている。ここは花の名所であり、4月に公園内の畑に一面の菜の花が咲くほか、4月の第1日曜に行われる粟島神社の神事「粟嶋神社大祭」では、公園内で満開の桜を見ることができる。海を眺めることができる公園内の半島の先には、愛を象徴するモニュメント「結(ゆい)」がある。赤と白の曲線が交差する形は“愛が結ばれてゆく姿”を、また∞(無限の記号)の形にも見えるため“永遠の愛”を表しているという。このモニュメント結の白い曲線の上には、二つの銀色の球体が並んでいる。ここにアクセサリーやコインを置いたり、鍵をかけたりして、願いや想いを込めることができる。「グアムの『恋人岬』のような雰囲気が味わえ、この場所から目の前に広がる美しい景色を眺めているだけで、穏やかな気持ちになれますよ」と佐藤さん。恋人と訪れて、ゆっくりと話がしたいなら、眺望が楽しめる木製の展望台などがあるモニュメントの周辺が最適だ。
粟嶋公園から恋叶ロードを少し南西に下ると、「チームラボギャラリー真玉海岸」にたどり着く。「チームラボ」とは、プログラマーやエンジニア、編集者など各業界のスペシャリストたちで構成されている“ウルトラテクノロジスト集団”だ。彼らが作り上げる「デジタルアート」を、このギャラリーで体感することができる。「カップルなら、ここは本当におすすめ」と佐藤さんが言うのは、シンプルな建物の中に入っていくと真っ暗な廊下が続くので、手をつなぐチャンスもあるからだとか。国東半島に生息している花をモチーフにした作品では、1時間の間に1年間の花々が移り変わっていく。見る人の距離に反応して変化し、ある一定の距離に近づくと花が芽吹き、近づき過ぎると花が散って枯れてしまう。作品はコンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けているため、二度と同じ風景を見ることはできない。デジタルアートの空間の中で、ぜひ一緒に写真を撮って、相手との距離を縮めて欲しい。
豊後高田観光の一日の締めくくりにおすすめなのは、何といっても真玉海岸(またまかいがん)の夕陽だ。干潮時に現れる遠浅の干潟に空模様が映り込むのが特徴で、その干潟と夕日を一緒に楽しめる場所は国内でも珍しい。観光地としても撮影スポットとしても、そしてデートスポットとしても人気がある。夕陽が落ちてくると干潟の色が少しずつ変わり、時間の経過と共に干潟のグラデーションが楽しめる。真玉海岸は広く、他の人と場所の取り合いにならないので、誰にも邪魔されずに夕陽を見ることができる。駐車場は真玉海岸のすぐそばにあるので、夕陽を見るまでに疲れてしまうということもない。また、海岸に下りる石段の途中に座って見ることもできる。また、絶好のロケーションが約束されたカフェや食堂もあるので、ぜひ利用を。テラス席でゆったりとドリンクを飲みながら夕日を見るという、とても贅沢な時間を過ごすことも可能だ。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
豊後高田は海に面しているため、海の景色を眺めながら食事ができる店が多くある。イタリアンや名産のそばなどを、潮風を感じながら味わおう。
豊後高田市といえば、“昭和の町”の町並みが特徴。全国的に有名になっており、最近では外国人観光客も増えているという。年間約40万人が訪れるこの商店街には、懐かしい時代にタイムスリップしたかのような素朴な景色がたくさんある。
豊かな自然に加えて、歴史的文化も豊富にある豊後高田市。海やデートスポット、昭和の町だけではなく、その先にも足を延ばしてほしい。
・大分方面より国道10号を北九州方面へ、宇佐市岩崎交差点を右折、国道213号に入り車で約10分・北九州方面より国道10号を大分方面へ、宇佐市岩崎交差点を左折、国道213号に入り車で約10分・院内インターチェンジ・安心院方面より国道387号を宇佐方面へ、宇佐市法鏡寺交差点を右折、国道10号を大分方面へ、宇佐市岩崎交差点を左折、国道213号に入り車で約10分(北九州・中津方面からの場合は、院内インターチェンジで降りることはできない)
・博多駅より鹿児島本線・日豊本線で宇佐駅まで、約1時間40分(特急利用)・小倉駅より日豊本線で宇佐駅まで特急利用で約50分・大分駅より日豊本線で宇佐駅まで特急利用で約40分【宇佐駅から昭和ロマン蔵までの交通アクセス】タクシーで約10分(料金は1500円程度)バスで約10分(料金は250円程度、毎時1~2本程度運行)※「豊後高田行き」または「伊美行き」に乗車(詳細は大分交通のHPを確認のこと)
大分交通 エアライナー大分空港から豊後高田バスターミナル(昭和の町)まで約45分片道運賃は大人1400円、子ども700円
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昭和の町中に迷い込む
明治から昭和にかけて大分県きっての大金持ちといわれた“野村財閥”が、昭和10年(1935)前後に米蔵として建てた旧高田農業倉庫。これを改修したのが、「昭和ロマン蔵」だ。昭和30~40年代の民家や商店、学校の教室を再現した体感施設で、訪れると懐かしい雰囲気の空間へと誘われる。
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