北海道発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
アイヌ語でリー・シリ(高い島)とよばれる利尻。利尻山(りしりざん)を主体としたこの島は、火山活動の起こる20万年前に始まった。夏季は札幌や千歳からの空のアクセスもあり、アクティビティも盛んだ。
島の象徴は、利尻富士とも呼ばれ、日本百名山にも選定された標高1721メートルの利尻山(りしりざん)。利尻山登山にはふたつのルートがある。エゾマツ・トドマツの大木の森を抜け自然を満喫する中級者向けの鴛泊(おしどまり)ルートと、五合目から登るが難所が多く上級者向けの沓形(くつがた)ルート。どちらも9合目半ばで合流した先には、広大なパノラマが広がる山頂が待ち構えている。利尻山神社の奥宮もあり、眺めは格別だ。 初心者は沓形コースのはじまり、五合目にある見返台園地を目指すのがおすすめ。園地までは車で上ることができ、そこから歩いて登れる展望台もある。利尻山の中腹とはいえ深い原生林が広がり、眼下には利尻の町と広大な海が広がる絶景スポットだ。⇒最安値で利尻・礼文のアクティビティを探す===============■利尻に宿泊するパッケージツアーをお得に予約⇒格安ツアーをチェックする北海道ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(わたなべ としや) 渡辺 敏哉 さん
利尻を訪れた際、目を惹くのがゴツゴツとした黒い岩の向こうに広がる、美しいエメラルドグリーンの海だ。初心者でもガイドと一緒に安心して楽しめるアクティビティ・シーカヤックをぜひ体験してほしい。達人のおすすめはポンモシリ海岸エリア。ゆっくり、滑るように海へと漕ぎ出すと、そこはもう、澄んだ水の中に広がる海中の生き物と海鳥たちの生息域である。私たち人間が「おじゃまします」というような気持ちで、海と空が混じり合うような、不思議な感覚を感じながら漕ぎ進む。 ゆらゆらと揺らめく利尻昆布、そしてウニも間近に感じられる。利尻島に生息する野生のアザラシやトドなどの野生動物と出合うなか、心が震えるように喜んでいるのが分かる。実際にカヤックを漕ぐ時間は一時間ほど。サンダル・カメラ用防水バックは無料で貸し出ししてくれるので、動きやすく濡れても良い服装を持参であれば気軽に楽しめる。まずは海から、利尻島の素晴らしさを体感してほしい。
鴛泊(おしどまり)フェリーターミナル付近で行われる夏の一大イベントが「北海島まつり」だ。鬼脇(おにわき)地区ではボートレースが開催される。このイベント中、鴛泊地区のメインストリートが歩行者天国になり、新鮮な海の幸を存分に堪能できる屋台、また特産物販売、アトラクションも盛りだくさん。 もうひとつ人気のお祭りがある。それは「うにうにフェスティバル」。その名のとおり、利尻島特産のウニをメインにしたお祭りであり、ウニの早食いや小学生のウニ剥き大会などが行われ、人気を集めている。ほかにも「飲むべや喰うべやフェスティバル」なども。どちらも飲食ブースが充実した賑やかな“食のお祭り”だ。 初夏の利尻と人とのふれあいを満喫するなら、一周55キロの利尻島を楽しみながら自分の足で走る「利尻島一周悠遊覧人 G」や、自転車道と道道を通り約60キロにわたって自転車で走る大会「利尻島一周ふれあいサイクリング」がおすすめ。島のイベントに参加したならば、ぐぐっと利尻が身近になる。
利尻島近郊の海は、日本海を北上する暖流と間宮海峡から南下する寒流が交わるポイントだ。また、島の中央にある利尻山に降り注いだ雨や雪解け水が時間をかけてたっぷりとミネラルを含み、地上に出ることのないまま伏流水(ふくりゅうすい)として海底で湧き出ている。そのため、淡水が清らかな海水と混ざり合い、おいしいウニや利尻昆布を育てていると言われている。名産の利尻昆布は真昆布・羅臼昆布と並ぶ日本の三大だし昆布のひとつ。長期熟成に耐える品質で昆布本来のうま味を出せるため、濃厚な出汁がとれるとして、無形文化遺産にも認定された和食の優秀な脇役でもある。 利尻の水は、日本最北端の名水百選に選ばれた「甘露泉水」として、現在も島内で飲料水として利用されている。いくつかの水汲み場では湧き出る水を飲むことも可能だ。また、登山や旅の疲れを癒す「利尻富士温泉」や「利尻富士温泉プール」で、その美しい水を身体で楽しんでほしい。
有名菓子のモデルにもなった利尻礼文サロベツ国立公園、沼浦湿原のオタトマリ沼。小腹をすかせて小さな土産屋に入ると、威勢の良い声と笑顔。よく見ると、そこにはなんと鮨のカウンターが! 「海峡鮨」の山田さん夫妻の笑顔を見ると、思わず鮨を頼みたくなる。まさしく、地元産食材にこだわった絶品である。店主の山田さんは、以前は利尻島に二軒の寿司店を持っていたという。島の海産物の話にも花が咲く。 おすすめが売り切れたら店じまい。利尻島の味の一線を守る心意気と、誇りを感じる人と出会うのは旅の醍醐味だ。後ろ髪を引かれながら店を出た後も、とてもすがすがしい。人の顔は年輪のようにその“人となり”を表し、いい顔がある店には必ずと言っていいほどおいしい食がある。その味と人を求めて、旅人はこの島を訪れる。それだけの魅力がある。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
登山やカヤッキングなどのアクティビティが盛んな利尻だが、景色の楽しみ方もたくさん。ここではドライブで気軽に回ることのできる、絶景ポイントを紹介しよう。
利尻島のおすすめといえば豊かなミネラルを含んだ「名水」も挙げられる。島でおすすめの、おいしい、清らかな水の味わい方を知ろう!
島一周をぐるりとめぐれる利尻島。ドライブ時は景色だけでなくおすすめスポットも楽しもう。利尻島だけの楽しみを紹介しよう。
離島観光とともに、最北の名所をめぐってみては? そこには、新しい発見が待っている。
利尻島へは、海の玄関口からは稚内または礼文島からのフェリーでの移動になる。島も自分の好きなポイントで停められるレンタカーが便利。稚内から、または利尻島での手配が可能だ。
羽田空港より約2時間関西空港より約2時間30分中部国際空港より約2時間新千歳空港より利尻空港まで、約50分
島に入るにはフェリーが必須。稚内から利尻島まで 約1時間40分礼文島から利尻島まで 所要時間は約40分
寒さの厳しい気候のため、標高1000メートル以上の山に育つ高山植物が、平地にも生育している珍しい場所だ。また「利尻昆布」や「エゾバフンウニ」など、厳しい自然によって育まれた絶品の海産物が豊富に取れる場所としても有名。⇒稚内のツアー特集を見る
今、この瞬間を切り取る、自然の色と溶け合う宵の刻。
利尻島の美しい海と空。夕日が落ちてゆく時間。さまざまな境界線が消えてゆく時間を味わえる、この瞬間が旅だ。別々だったものがひとつになる時、それを感じている自分自身にもハッとする。ふと足を止めることで見える景色もまたあるのだ。日々に追われていた自分、無理をしていた自分に気づく。決めようと思っていたこれからのことが、ふっ、とおりてきたりして。自分は自分。それでいいのだと。 少し暖かい格好を用意して、夕方以降の島を味わおう。昼間の観光スポットも、夜にはまた別の顔を見せてくれる。そこは、天然のプラネタリウム。手に届くほど近くに星や月を感じてほしい。
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