北海道発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
「北見」というと、知名度的に道内客限定という感覚が強い観光エリアだ。ところが最近は、山の水族館の人気やユニークなイベントでホットな話題がたくさん。その風土から、グルメまで幅広い北見の楽しみ方を紹介する。
「北見って、オホーツク海から大雪山の裾野まで110キロもの長さがあるんだよ」というと、道民でさえ驚く人が多いだろう。2006年、市町村合併により、北見は全国一「長い」市になった。最近は話題になることが多いまちだ。中でも、リニューアルで大成功をおさめた「山の水族館」は、新聞・テレビなどでも取り上げられ全国的な話題のスポットに。またオホーツクの海鮮から焼肉まで、隠れたグルメの宝庫である点も見逃せない。 そして意外なのは、北見と世界の近さである。歴史をひも解けばハッカの生産量で世界一を記録。ソルトレイク、トリノの冬期オリンピックで“カー娘”と呼ばれ、話題になった女子カーリング選手も北見の常呂町(ところちょう)で育っている。帯広・十勝や知床の存在に隠れているが、知れば知るほど魅力いっぱいの地方。それがオホーツクブルーの青空が広がる北見なのだ。北海道ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(おおにし もとい) 大西 基さん
北見には面白いデータがいろいろとあります。地図で見るとよく分かりますが、東はオホーツク海から始まって、大雪山の麓まで実に110キロほどもの距離がある日本一長い自治体。この広いエリアの中に、海があり、山あり、盆地ありですから、必然的に味のバラエティが豊富なんです。 北海道というと、まず海産物とイメージする人が多いかもしれませんが、北見の注目は焼肉です。多数の牧場があり、古くから食肉処理場がある北見は、北海道を代表する焼肉どころ。人口ひとり当たりの焼肉店の数が北海道一ともいわれています。またタマネギの生産量も日本一。日本で初めて地ビール製造免許を申請し受理された「オホーツクビール」もあります。もちろんオホーツクの味覚もばっちり。とくに常呂(ところ)のホタテは身がしまって旨いと定評があり、日本有数の漁獲量を誇ります。 この北見のおいしい素材の集大成である「オホーツク北見塩やきそば」はB級ご当地グルメの祭典、B-1グランプリ厚木大会(平成22年開催)で10位にランクインした実力派。道東・北見の食い倒れツアー! おいしい味に出会いにぜひお越しください。
北見の歴史をひも解くと、古くはアイヌの言葉で「ヌップケシ」(野の果て)が転じて、野付牛と呼ばれていた時代にさかのぼります。1897年、坂本龍馬の甥である坂本直寛らが率いた移民団が北光社農園を開き、同時期に北の守りを固めるため屯田兵が入植し開拓した土地です。そんな開拓の流れをひいたのか北見では畑作農業が盛んです。 歴史トリビアに、大正時代から昭和初期に至るまでのハッカ生産が挙げられます。一時期、北見のハッカ生産量は世界の7割を占め、ダントツの世界一だったのです。その当時を伝えるのが「ハッカ記念館」です。また、北見の発展に尽くしてくれた宣教師のピアソン夫妻が暮らした洋館が「ピアソン記念館」として公開保存されています。ここは、当時の西洋建築の第一人者ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計したもので歴史的にも価値ある建物として、北海道遺産にも指定されています。北見を代表する観光名所のひとつです。
本州に住む若い人の中には、学生時代の北海道合宿で北見を知ったという人も多いかもしれません。北見は晴れの日が多く、湿度が低いため、夏のスポーツ合宿のメッカとなっています。市では昭和の時代から積極的に誘致を進め、今ではラグビーを中心に陸上競技、野球など多くのアスリートが集まっています。 そんな、北見のイチオシはカーリングですね。なんと今までのオリンピックに11人もの選手を送り込んでいるのです。そのほとんどは人口5000人ほどの常呂(ところ)地区の出身。“カー娘”から“カーママ”になって話題を集めた小野寺歩選手や船山弓枝選手、マリリンの愛称で人気の本橋麻里選手もみんな常呂の出身です。2013年には常呂町に「ところカーリングホール」もオープンしました。道具のレンタルもあり、インストラクターも常駐していますから、旅行の合間にカーリングにトライしてみるのもいいかもしれません。
今まで北海道の中では地味な存在だった北見が、最近よくマスコミで取り上げられるようになりました。一番はなんといっても全国的に知られるようになった「山の水族館」。ここは北海道の河川の自然を再現した展示が特徴なんですが、それよりも予算も少ない小さな水族館が、日本一の水族館プロデューサーの助けを借りて再生したというストーリーが、皆さんの共感を得ているようです。 また、道内メディアの取材が殺到しているのが「北見厳寒の焼き肉まつり」です。これは、北海道の冬の間でも最も寒い時期の2月の夜に、屋外で焼き肉パーティをするお祭り。毎年1500人ほどの人が詰めかける人気イベントです。またドイツの収穫祭をモデルにした「北見オクトーバーフェスト」も、毎回盛り上がっていますね。このイベントでは4日間で日本と世界のビールを約50銘柄も楽しむことができ、地元・北見やドイツのおいしい味覚も大集合。グルメの話題をきっかけに、もっと北見の魅力を発信できればと考えています。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
観光スポットの一番人気はリニューアルから1年半で40万人が訪れたという「山の水族館」。また、オホーツク地方の中心地として歴史ある北見は、開拓の物語を今に伝えるスポットも多い。
北見のイベントはグルメ関連のものが充実している。オホーツクから大雪の山裾まで変化に富んだ土地を有するゆえに、北見には美味が多いのだ。グルメ旅の目的地にはぴったりかもしれない。
派手さこそないものの、北見は北海道でも有数のグルメの町。とくに、焼肉店は人口一人あたりの店舗数が北海道で最多といわれる。おいしい北見の味は、この店で。
最寄りの女満別空港から北見まではクルマで約40分ほど。女満別空港へは東京、名古屋、関西(季節運行)、札幌の各空港から定期便が就航している。女満別空港からはレンタカーの利用がおすすめだ。
車で約40分 道道64号線から美幌バイパス経由国道39号線リムジンバスで約43分 女満別空港線利用で
JR利用で 約4時間36分(特急利用)
北見のカクテルは伊達じゃない。
北見にはカクテルバーが多い。「焼き肉のまち」「ハッカのまち」として知られるが、実は北見は「カクテルのまち」でもある。いずれのバーにも腕のいい本格的なバーテンダーがおり、東京なら店によっては2000円近くもするであろうカクテルが、北見では1000円を切るリーズナブルな価格。写真は道産食材で作る新鮮カクテルでグランプリを受賞したグランベールという小松菜のカクテル(900円、WEST BAR)。つい、夜更かししてしまいたくなる誘惑のまちなのだ。
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