熊本発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
更新:2019年05月09日
阿蘇五岳からくじゅう連山までが一望できる大観峰。阿蘇北外輪山の最高峰に位置する天然の展望台で、360度の大パノラマが楽しめる阿蘇随一のビュースポットです。実は展望台までの脇道こそ、爽快感を演出してくれる場所ってことを湖存じですか?絶景散歩を楽しむなら、脇道がおすすめです。グルメやパワースポットなど立ち寄り先も豊富な阿蘇エリア。大観峰を拠点に遊びつくしましょう。
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ローカル案内役 藤田 秀樹(たびらい編集部)
福岡県出身。九州内の食べ歩きスポットを探し続ける編集スタッフ。カメラ片手に友人・知人を巻き込んで観光スポットにも出没。
「大パノラマの絶景を観られる峰」と書いて「大観峰(だいかんぼう)」。阿蘇外輪山の最高峰に位置する「大観峰」は、熊本出身の評論家である「徳富蘇峰(とくとみそほう)」によって名付けられたもの。 東京で活躍していた「徳富蘇峰」が大正11年 (1922)に郷土に帰省した際、地元の方々に「遠見ヶ鼻」に素敵な名前を付けて欲しいとお願いされ、名付けたとの逸話が伝わっています。周囲に草原が広がる展望所からは、阿蘇五岳やくじゅう連山、カルデラの西壁から東壁、田園風景などが一望できます。 中でも、阿蘇山の中心である高岳や中岳、根子岳、烏帽子岳、杵島岳から成る阿蘇五岳の眺めが圧巻。お釈迦様が横たわっている姿に似ており、根子岳が顔、高岳が胸、中岳が腹に見えることから、「涅槃像」として親しまれています。 また、「大観峰」は刻一刻と変化する風景を眺めるための特等席でもあります。阿蘇五岳から神々しい太陽が昇る朝や陽光が穏やかに山や草原を照らし出す日中、空のキャンパスに黄からオレンジ、赤へのグラデーションを描く夕方など、いつ訪れても感動的な風景が広がっています。 爽やかな自然を望む昼間も良いですが、満天の星や月が輝く夜空の美しさもまた格別です。天気が良い日には天の川が見えることもあるとか。周囲に街の明かりなどがほとんどなく、標高936メートルの「大観峰」ならではの幻想的な風景を愛でられますので、カメラをお忘れなく。 雲海を見られるスポットとしても有名です。雲海が発生するためには、風がなく霧が留まりやすい天候であること、朝晩の急激な温度変化があることなどの条件が必要とされています。おすすめは10月下旬~11月にかけての早朝で、特に雨の日の翌日に発生することが多いそう。市街地を覆いつくすように辺り一面に広がる雲海。モノクロの世界に太陽が姿を現し、次第に色をもった風景へと変わっていく印象的な光景を眺められます。 朝日や夕日、星空、雲海などさまざまな自然美を紡ぐ「大観峰」で、自分だけのお気に入りの光景を見つけてください。
阿蘇のグルメと言えば、何を思い浮かべますか。阿蘇周辺には、メインの食事からデザート、お土産に至るまで、熊本ならではの逸品を生かしたグルメスポットがそろっています。 大観峰の展望所すぐ近くに建つ「大観峰茶店」の人気メニューは、「ジャージー牛乳ソフト」。ジャージー牛乳とは、イギリスの王室御用達の牛乳で、タンパク質や乳脂肪分などの栄養素を多く含んでおり、コクがあるのが特徴です。実は、阿蘇周辺は良質なジャージー牛乳にいち早く着目し、飼育に励んできたエリアで、今でも飼育が活発に行われているそう。「大観峰」での食べ歩きにも最適な「ジャージー牛乳ソフト」は、ジャージー牛乳の濃厚な味わいやコクが際立つスイーツです。 また、阿蘇を代表するお土産のたかな漬けやジャージー牛乳を使ったクッキー、愛嬌のある熊本県のご当地キャラのくまもんグッズなども「大観峰茶店」で手軽に購入することができます。 ランチにおすすめなのが、あか牛や田楽など昔から地元で愛されてきたメニューです。阿蘇のあか牛は、赤身が多く脂身が少ないという希少価値が高い肉で、田楽は、串に刺した豆腐や里芋、こんにゃくなどの食材を囲炉裏で焼いていただくのが特徴です。 大観峰から車で約15分の距離にある「阿蘇乃やまぼうし」の古民家のような懐かしい雰囲気の店内でいただけるのは、ヘルシーなあか牛炭火焼きや味噌のおいしさを味わえる田楽料理。自家製の無農薬合鴨米やあか牛など使用する食材は、阿蘇産や自家製ばかりというこだわりよう。囲炉裏を囲みながらの美味なる時間を過ごせます。 大観峰から車で15分ほどの内牧温泉にある「いまきん食堂」も阿蘇グルメを堪能できるスポットのひとつ。創業から百余年を経た老舗「いまきん食堂」でも、あか牛丼やあか牛ハンバーグ定食、あか牛味噌にぎりめしなどの阿蘇らしさ溢れるメニューが人気です。ランチにデザートに、阿蘇ならではの滋味あふれる食材が口福をもたらしてくれます。
環境省の「阿蘇くじゅう国立公園」に指定されるほどの麗しい自然をたたえた阿蘇では、大自然が作り出したスポットや大地の強いエネルギーを感じられるスポットなど、大観峰周辺の魅力的な自然スポットを巡るのも楽しみのひとつ。 「大観峰」の麓にある内牧温泉には共同浴場や旅館が点在し、阿蘇有数の規模を誇る温泉地。また、昔から文人墨客や阿蘇山の登山客、湯治客、観光客など、幅広い人々に愛される温泉地としても有名です。共同浴場や立ち寄りが可能な温泉施設での日帰りの湯めぐりを楽しむもよし、宿に宿泊して旅館内での湯めぐりを楽しむもよし、阿蘇観光の拠点にも相応しい内牧温泉は、大観峰を訪れたなら外せないスポットです。 「大観峰」からも望める中岳の火口の噴煙。活火山である阿蘇は、火口を間近から見学できる世界でも珍しいスポットでもあります。阿蘇の山頂に行くには、ロープウェーもしくは阿蘇山の山上広場から中岳火口付近の駐車場までを結ぶ有料道路の「阿蘇山公園道路」を利用するのが便利。 中岳の火口では、むき出しになった岩肌やゴツゴツとした溶岩、絶え間なく立ち昇る噴煙、エメラルドグリーンの湯だまりなどが、独自の光景を作り出しています。火口周辺には展望台や遊歩道が完備されていますので、雄々しい火口の風景を眺めたり、火口に向かって拝殿が建てられている「阿蘇山上神社」を参拝したりの楽しみもあります。 「大観峰」から国道212号線を小国方面へ向かった場所にある「押戸石の丘」は、パワースポットとして人気を集める観光地。標高845メートルの押戸石山には、ピラミッドのような形をした巨石「押戸石」や、磁石をかざすと針が動くという「磁石石」、古代のシュメール文字とされるペトログラフが刻まれた石など、大小さまざまな岩が点在しています。 大観峰から黒川温泉方面に向かった場所にある「鍋ケ滝(なべがたき)公園」も阿蘇観光に欠かせないスポットです。「水のカーテン」とも称えられる「鍋ケ滝」は、CMにも使われたほどの美しさ。滝の裏側を見ることもでき、「裏見(うらみ)の滝」とも呼ばれています。
大観峰 【住所】熊本県阿蘇市端辺山田2090-8 【電話番号】0967-32-3856 【大観峰茶屋営業時間】月~金曜は8時~17時、土・日曜は8時~18時 【定休日】なし
車(レンタカー)で
熊本空港から国道57号経由で約38キロ、約1時間。 熊本駅から国道57号経由で約50キロ、約1時間20分。 ※大観峰茶店に駐車場140台あり(無料)
バスで
豊肥本線阿蘇駅から、阿蘇周遊観光バス「だいかんボーイ 」運行中
大観峰茶店では食事もできるの?
大観峰茶店には、阿蘇ならではの食材を使った料理を味わえる食事処もあります。おすすめは、たかな飯やだご汁がセットになった大観峰定食1300円。そのほか、あか牛肉がたっぷりの、あか牛牛丼600円は、ツーリングで訪れるライダーたちに人気。
大観峰は入場料が必要?
展望台に入るのも、駐車場に車やバイクを停めるのも無料になっているのでご安心を。
雲海を見に行く時に気をつけることは?
阿蘇の雲海がハイシーズンを迎える頃は、大観峰付近の気温はとても低くなる。11月の最低気温は0度前後に。そのため、大観峰に訪れる際は必ず、防寒着を忘れないようにしましょう。
大観峰付近で見られる山野草は?
周囲に大草原が広がる大観峰では、年間を通じてさまざまな山野草を見られます。特に夏場は、鮮やかな黄色の花が咲くユウスゲや、幻の花といわれるヒゴタイのほか、ツリガネソウやアソノコギリソウなど、可憐で美しい花々と出合えます。ススキが黄金色に輝く秋に訪れるのもおすすめです。
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