現代

熊本県の歴史

夕暮れの熊本市街
 

近代化を遂げた熊本県は、県庁所在地を県北西部の熊本市に置き、九州全体や南九州を管轄する各官庁や多くの会社の出先機関が進出し、福岡市と並ぶ九州の中枢都市に。熊本市の人口も年々増加し、平成24年(2012)には政令指定都市に移行した。また、平成23年(2011)の九州新幹線鹿児島ルート開業をきっかけに、ゆるキャラ「くまモン」が生まれた。近年は県の情報をくまモンがアピールし、ゆるキャラとしての人気が高い。世界遺産登録が決定した「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」は造船や製鉄・製鋼、石炭産業などの遺構群で、県内に残る「万田坑」も含まれている。

 

天草五橋開通

天草五橋開通

九州本土と天草上島を結ぶ五つの橋を総称し、「天草五橋」と呼ぶ。完成は昭和41年(1966)。橋は宇城市三角(みすみ)と天草上島の上天草市松島の間に浮かぶ大矢野島と永浦島、大池島、前島の4島を利用して架けられている。各橋は連続トラス、ランガートラス、パイプアーチなどと型式が異なり、天門橋と前島橋がもっとも長い511メートル。車窓からは天草松島の箱庭的な海岸美や橋の造形美が望める。このコースは“天草パールライン”と呼ばれ、前島からは天草五橋を巡る遊覧船も出ている。

熊本市が政令指定都市に移行

熊本城と市電

熊本市は平成3年(1991)に4町と合併し、平成20年(2008)に富合町と、平成22年(2010)に植木町とそれぞれ合併。同24年4月1日に、中央区と東区、西区、南区、北区の5区をもって全国で20番目(九州で3番目)の政令指定都市に移行した。平成27年(2015)2月1日時点の人口は74万253人で、政令指定都市としては静岡市、岡山市、相模原市に次いで少ない。ちなみに、最も人口が多い政令指定都市は横浜市で、370万9467人。次いで大阪市の268万7456人、名古屋市の227万7077人の順となっている。

イルカウォッチング

イルカウォッチング

天草の海域には、約200頭のバンドウイルカが棲息し、通年98%の確率でイルカウォッチングが楽しめる。通常イルカは3~15頭で群れをつくるが、天草では50~100頭以上の大きな群れをつくっており、これは世界的にも珍しいといわれる。イルカは人に懐きやすいため、クルーザーと並行して泳いだり、ジャンプしたりするなど、さまざまなパフォーマンスを披露してくれる。船上では、ガイドがイルカの生態や行動などを解説してくれるほか、天草五橋や天草の島々も巡れる。

 

SL人吉が運行

SL人吉

平成21年(2009)から熊本・人吉駅間を走る臨時快速列車、「SL人吉」。3両の客車を牽引するのは8620形で、通称“ハチロク”と呼ばれる大正生まれの蒸気機関車。各客車には座席のほか、1号車には白木やメープルウッドを使った12席の展望ラウンジがある。2号車にはビュッフェが備えられ、3号車には高級感あふれるローズウッドを使用したサロン展望室や、ミニSLライブラリーがある。車内には木の香りが漂い、天井やボックスシートはクラシカルにまとめられている。全車指定席。

 

あそぼーい!が運行

あそボーイ

熊本‐宮地駅間を1日に2往復する臨時の観光特急、「あそぼーい!」の運行は平成23年(2011)に開始された。全車指定席の4両編成で、1号車と4号車には「パノラマシート」が付いており、雄大な阿蘇山の風景をワイドに眺められる。3号車の「白いくろちゃんシート」は、回転可能な親子シート。絵本がそろう図書室や、子ども用の低いカウンターのあるカフェ、木製のボールをたっぷりと入れた木のプール、寝転がって遊べる和室など、子どもが退屈しないつくりとなっている。

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