毎年9月22日に薩摩川内市で開かれる、長さ365メートル、重さ約7トンという日本一の綱引き。祭りは慶長5年(1600)、島津義弘が関ヶ原の戦いに出征する兵士たちの士気を高めるために行ったのが起源とされる。綱引きは攻撃を指揮する「太鼓隊」と綱を引く「引き隊」、相手陣営の大勢を崩す「押し隊」、形勢が不利になった場合に綱の最後尾にある輪差(わさ)をダン木に掛ける「ワサ係」の4部隊で構成される。太鼓合戦で祭りの幕が開き、最大の盛り上がりは、引き隊とその動きを阻止する押し隊の激しいぶつかり合い。その迫力ある光景から“喧嘩綱”とも呼ばれる。綱は両陣営合わせて3000人以上の男たちによって引かれ、1時間30分ほどの攻防で勝ち負けが決まる。