三瀬ルベール牧場どんぐり村
自然派テーマパークを現地編集部が徹底ガイド

三瀬ルベール牧場どんぐり村は、佐賀県の三瀬高原にあるフランスの田舎町のようなテーマパーク。入場料金は、高校生以上は500円、4歳～中学生200円、3歳以下は無料で、園内には無料スポットも多く、リーズナブルに遊べる観光牧場。三瀬エリアで子供連れにおすすめ観光スポットです。

全国的に有名な鶏「みつせ鶏」はフランスの赤鶏に由来する鶏で、どんぐり村で誕生し、全国に広まったブランドです。

たくさんの動物たちとふれあえるため動物園と誤解されがちですが、どんぐり村にいるのはあくまで家畜。古くから人のすぐそばにいる動物たちだからこそ、ふれあいを大切にできます。

どんぐり村で飼育されている動物たちは、ヤギやウマ、ブタなどの家畜です。家畜が動物園動物と違うのは、古くから人とともに生きてきた動物であるということ。どんぐり村は、そんな昔から人とともに生きてきた動物とのふれあい体験を大切にしています。

特に見逃せないのが春先と秋。ヤギなどの動物の赤ちゃんがたくさん生まれる季節です。かわいい子ヤギや子ヒツジは必見です。

村内では、動物とふれあえるポイントがいくつかあります。ヤギやヒツジやミニホースのいる「ふれあい広場」に乗馬体験のできる乗馬場。雨の日でも動物たちとふれあえる小動物館。山頂にある、山の上のヤギの小屋周辺では、ヤギの放牧もされています。以前はウシも飼育されていましたが、衛生管理上の理由で現在では飼育されていません。

入場無料ふれあい広場は見晴らしのよい丘の上にある敷地で、えさやり体験も可能。ヤギはザーネン種という白ヤギと、トカラ山羊という鹿児島県トカラ列島原産の品種も飼育されています。トカラ山羊は、茶色と白と黒が混ざった毛色をしています。ヒツジはサフォーク種という顔の黒い羊です。

北海道の農耕馬である道産子は、乗馬体験もできます。乗馬体験は、3歳くらいの子どもから体重55キロぐらいまでの人が対象となっています。ミニホースはポニーよりも小さく、愛玩用の品種ですので、乗馬体験はできません。

小動物館ではヤギのほか、さまざまな小動物が飼育されています。ハムスターやモルモットは、幼児も触れやすい小さな動物。ウサギはカイウサギやネザーランドドワーフ、ホーランドロップの3種類が飼育されています。ラットという大きめのネズミも。ポットベリードピッグという世界で最も小さい種類のミニブタは、おすわりなどの芸もできるとか。小動物館ではスタッフのつきそいのもとで手にふれたり、えさやり体験ができたりも。小動物館では、14時から小動物のおひろめ会を無料で実施しています（雨天変更や中止の場合あり）。

山の上のヤギの小屋にいるのは、少し成長して大きくなったヤギたち。こちらでもエサやりが可能。ロードトレインを使って登ると、すぐにヤギたちに会うことができます。仔ヤギたちのかわいさはもちろんですが、成長してもやんちゃなヤギたちもまたかわいさがあります。

■乗馬体験
【料金】500円
【対象】3歳ぐらいからの子ども～体重55キロまでの人
【受付】11時～14時（平日）、10時～16時半（土・日・祝日）
※雨天時や雨後など、馬場の状況により中止になることがあります

人気の観光スポットどんぐり村には動物以外にも気になる観光資源がたくさんあります。グルメでは、フランス・ボルドー地区のクサック村からのオリジナルワインを入荷しているワイン館、三瀬高原の水など三瀬の自然の恵みを活かしたベーカリーショップ・アンシャンテ、森のカフェ、そしてみつせ鶏を使った料理を提供するレストラン・シェボーヌ、バーベキューランド三瀬館、どんぐり亭。さらには、入園しない人でも利用できるおみやげ館もあります。

遊べる施設にはこと欠きません。動物とのふれあいや乗馬はもちろんのこと、夏場に水遊びのできるじゃぶじゃぶ池、ちびっこカート、ハンモックの森、アーチェリー場、ちびっこでも安心の遊具を備えた公園まであります。森のコンサートホールという文化施設もあり、一流の音楽家を招いてさまざまな音楽イベントも開かれています。

体験工房で開かれる食の手作り体験も盛りだくさんです。生キャラメル作り体験や、ウインナー作り体験、バター作り体験、期間限定のアイスクリーム作り体験などのお客様に好評の充実した手作り体験プログラムも見逃せません。春には春限定の桜生キャラメル作りが開かれるなど、時期によって少しずつアレンジされた体験があるのも魅力です。

毎日いろいろな体験イベントが行われているどんぐり村ですが、季節ごとのイベントもさまざま。春には、音楽と大道芸人によるパフォーマンスのある「春の音楽祭」、動物の誕生祭が、夏には夏の高原祭りや真夏の納涼祭、秋にはハロウィン仮装コンテストに、秋の収穫祭や収穫体験、さらには感謝祭イベントや、どんぐりを拾い集めて景品と交換できる「どんぐり銀行」というイベントもあります。12月にはお楽しみのクリスマスパーティーも。

どんぐり村には貸農園もあります。料金1000円で、約5キロのさつまいもが収穫可能。農園の開園は5月頃。毎年4月末頃まで受け付けているので、電話で問い合わせてみてください。募集区画がなくなり次第終了してしまうので、早めがおすすめ。

どんぐりむらの仕事や暮らしについて描いたなかやみわ作の「どんぐりむらのおまわりさん」や「どんぐりむらのぱんやさん」など、子供たちに人気の絵本「どんぐりむら」シリーズも金柿氏が代表を務める「絵本ナビ」などで好評販売中。表示された商品詳細ページで試し読みしたり、写真や口コミを確認したり、カートから商品を購入したりすることもできます。

広島県の北広島町にある道の駅「豊平どんぐり村」では、毎年秋に新蕎麦も味わえる「豊平そば祭り」が開催されています。

どんぐり村のイベントは、自然や動物の状況によっても変化しますので、事前にどんぐり村ホームページで確認しましょう。

■みつせ鶏のバーベキュー食べ放題
【期間】3月中旬～11月中旬までの土・日曜、祝日
【場所】三瀬館
【内容】どんぐり村で30年前に開発された「みつせ鶏」を食べ放題で提供 。みつせ鶏（ムネ肉・モモ肉・せせり・レバー・砂肝・ハツ）。三瀬コシヒカリ、地元の焼き野菜、カレーとフリードリンク付き。
【料金】大人1800円、小学生1200円、幼児（4歳～）600円、3歳以下無料

■みつせ鶏のジャンボブロシェット
【期日】土・日曜、祝日
【場所】どんぐり亭
【内容】みつせ鶏のモモ肉とムネ肉を交互に刺した長さ30センチのジャンボ焼き鳥を炭火焼きで。
【料金】650円

三瀬ルベール牧場どんぐり村には福祉施設としての一面もあります。2005年から障害者も健常者もともに働ける場所を作ろうと、どんぐり村に「就労支援施設　どんぐり村」が開設されました。現在はどんぐり村のスタッフのおよそ半数が、障害のあるトレーニングスタッフです。

ベーカリーショップ・アンシャンテや、レストラン・シェボーヌ、おみやげ屋さんなどの施設のスタッフや、動物の飼育、環境整備、農園管理など、どんぐり村の各所で活躍しています。

どんぐり村はヤフオク!ドーム24個分と言われる広大な敷地があります。原っぱや森、池や歩道など、植物が生い茂り過ぎてしまったり、枯れてしまったりしないよう、多くのトレーニングスタッフが働いているとのこと。どんぐり村の農園では、さつまいもや玉ねぎなどの野菜を無農薬で育て、どんぐり村のレストランに提供。季節のイベントにも役立てています。そこでもトレーニングスタッフが大きな役割を果たしています。

長崎自動車道の佐賀大和ICから車で25分ほど、福岡方面の三瀬トンネル有料道路料金所から車で10分ほどの場所に位置するどんぐり村。三瀬ドライブで、秋の三瀬を訪れる際には、何といっても“りんご狩り”がおすすめ。標高400～500メートルに位置する三瀬は、寒暖差のある気候が“りんご王国”とも呼ばれる信州によく似ており、りんご栽培に適しているそう。「まるじゅんリンゴ園」では収穫期が異なる約15品種のりんごが栽培されており、8月下旬から11月下旬ごろにかけて、りんご狩りを楽しむことができます。

どんぐり村やまるじゅんりんご園を午前中に満喫すれば、昼過ぎには「やさい直売所 マッちゃん」へ。名物の「ザル寄せ豆腐」や新鮮野菜は、売り切れる前に押さえましょう。

三瀬エリアのランチといえば、三瀬そば。三瀬そばも旅や観光に欠かせないここならではの味です。三瀬は“そば街道”として知られ、脊振山系の地下から湧き出る天然水が、そば打ち職人たちをこの地に惹き付けています。そば屋「木漏れ陽」では、ソバの実から自家農園で栽培。手打ちそばのほか、ソバの芽を使ったサラダやガレットなどの料理をコースで楽しめますよ。

多彩な三瀬グルメは、週末だけキッチンカーで出店するカレー店「旅するクーネル」、三瀬ならではの“肉”が味わえる「GABAI いのしし食彩」なども。

三瀬は都市部からのアクセスが良い温泉地でもあります。帰り掛けに、「三瀬温泉 やまびこの湯」や紅葉の名所として有名な鳥栖市の大山祇（おおやまずみ）神社に立ち寄ったり、佐賀方面に下り古湯・熊の川温泉郷や川上峡温泉に宿泊したりの楽しみもあります。福岡にも近いため、博多でホテルの予約をする人も多いです。

熊本県の山鹿にも、犬専用の風呂を備えていたり、可愛いうさぎと触れ合ったりができる温泉施設「温泉の郷 山鹿どんぐり村」がありますので、立ち寄るのもおすすめです。

さらに上級者向は、“農家民宿”で宿泊を。『農家民宿 具座（ぐざ）』は、築90年の納屋を改築した建物です。

国道263号を脇道へ入って山の奥へと登っていくと、森の中にひっそりといくつかのカフェが点在しています。子ども連れがゆっくりできる店が「cafe のっち」と「クロモジ」の2軒。どちらの店も奥まった山中にあり、小さな看板を頼りにしながら探し当てる楽しみがあります。

駐車場や交通情報、観光情報などについては、事前にチェックしておくと安心です。