1. 北海道の紅葉名所ガイド 錦秋の景の巡り方

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

北海道の紅葉名所ガイド 錦秋の景の巡り方

  北海道では、ほかの地域とは異なるコントラスト豊かな紅葉が満喫できる。道内各地のベストスポットを紹介しよう。

日高管内日高町の紅葉

  「読書の秋」、そして「食欲の秋」。もうひとつ忘れたくないのが「紅葉の秋」である。四季折々の自然が豊かな北海道の秋は、他の地域とひと味違った独特の紅葉が楽しめるため、道外の人にもおすすめしたい。紅葉の時期には道産食材の収穫を迎えるので、目で見て楽しく、舌で味わっておいしい時期でもある。秋の味覚を味わいながら紅葉見物に、一度は家族や友人と足を運んでみませんか?


北海道ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集


[たびらいセレクション]

達人
(かとう けいこ)
かとう けいこ

北海道の花と緑の達人
  まちづくり観光デザインセンター代表。まちづくりや人材のコーディネーター。足寄町生まれ。日本初のガーデニング新聞「花新聞ほっかいどう」の創刊編集長や、シーニックバイウェイ支援センターで広報や観光人材育成を担当した。
 着地型旅行企画やコーディネーター、ライターとして北海道の179の自治体のうち170に公共交通機関を使い移動し滞在(宿泊)するなど“北海道の端っこ”にも詳しい。食と農、観光をつなぐことをテーマに大学院で研究中。

道外とは異なる“北海道ならではの紅葉”とは?

日高町黄金橋から見た紅葉

  北海道の紅葉を満喫できる場所は、ニセコ・大雪山・洞爺湖定山渓・十勝・函館など多様なエリアに広がっています。本州の紅葉と様相が異なる点とは何か。実は、北海道では一部の地域を除き、広葉樹と針葉樹とが混生する“針広混交林帯”のため、道外とは異なった紅葉が楽しめるのがカギなのです。ハウチワカエデ・ニセアカシア・エゾマツ・トドマツ等の赤、黄、緑と3色が織りなす独特のコントラストは北海道ならでは。ただし、道北地方や沿岸部では海風の影響を受けるため、紅葉を見られない、という点には注意してください。

一番の見所は、湖やダムなどの水辺。木々の葉の色付きを楽しむだけでなく、紅葉の色合いがひと味もふた味も違った景色に見えるでしょう。水辺であっても、特に地形に変化があり対岸が見えるほどの小さい場所の方がより美しく見えます。

また、道南の函館付近は東亜温帯のため、道外の紅葉と同じ雰囲気があることに注目。北海道では大きく分けて二種類の異なった紅葉が楽しめるのです。紅葉はその年の気温、気象などに大きく左右されるので、毎年同じ場所を訪れても違った風景が楽しめることもありますね。

水辺の紅葉は必見! 市街地型紅葉スポットも

オンネトー

  水辺の紅葉でイチオシなのが北海道三大秘湖でもあるオンネトー。足寄町の阿寒国立公園内にあり、バックにそびえ立つ雄大な雌阿寒岳と神秘的なブルーの湖面で紅葉の黄や緑色がより際立ち絶景です。他にはニセコ地方の鏡沼や上士幌町の糠平湖などもおすすめです。

次に“山間”や“市街地”の紅葉をガイド。穂別町から日高方面を通る石勝樹海ロードは、ドライブの際に立ち止まってみたいスポットのひとつであり、山間の色とりどりの紅葉を満喫できます。さらに、道南で1番おすすめしたい場所が函館の見晴公園(香雪園)。イロハモミジやハウチカワデなど木々の数と種類が多く、見所がたくさんあります。函館から少し足を延ばしてでも見ていただきたいのが松前の紅葉です。松前城の裏にある神社、仏閣が並ぶ地域は京都の寺町に似たような雰囲気の道内の他の地域とは違った紅葉が楽しめます。

札幌・千歳から日帰りで行く紅葉めぐりの楽しみ方

定山渓の紅葉

  新千歳空港や札幌駅からも日帰りで行けるお紅葉スポットがたくさんあります。札幌周辺ではヤマモミジ、ノムラモミジなどの紅葉が楽しめ日本庭園、刈り込み物広場もある平岡樹芸センター。落ち葉で燃えるような赤じゅうたんや他の植物の緑と相まった紅葉は圧巻です。ほかにも道なりの黄色のヤマモミジが見事な円山公園や紅葉を見ながら温泉でリフレッシュもできる定山渓(豊平峡ダム他)もおすすめです。

千歳周辺では市内の広々とした青葉公園や水辺の紅葉が見事な支笏湖がおすすめ。その年の気温の変化にもよりますが、毎年10月頃にかけて各地で紅葉が見所をむかえます。観光や出張のちょっとした空き時間に足を少し延ばして立ち寄ってみてはいかがでしょうか。


観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!




[たびらいセレクション]

北海道【レンタカー】スマートトラベルレンタカー

雄大なで、針葉樹と広葉樹のバランスが魅力な北海道の紅葉

水辺の紅葉が美しいベストスポット3選

  水辺の紅葉は水のブルーと紅葉の赤・黄・緑のコントラストが豊かで他の場所と一味違った風景が見所の3箇所を推薦します。

おすすめポイント
  温帯から亜寒帯に属する北海道は針葉樹と広葉樹が混じった針広混合林が広がる。赤、黄色、オレンジと緑が見事なバランスで混じることによってそれぞれを引き立てるのが北海道の紅葉の特徴といえるだろう。ただし、昨今は北海道らしからぬ猛暑が続き、広葉樹が乾燥してしまい、秋になってもきれいな赤、黄色、オレンジにならず茶色でカサカサな状態の木が多くなり見事な紅葉を楽しめない年があり、残念だ。
 それでも北海道における都会の札幌を例にとっても、中心部から車で20分も走らずに円山公園や藻岩山の紅葉を楽しめるし、一時間弱で江別の森林公園や定山渓、その手前の豊平峡ダム、恵庭ダム、支笏湖の見事な水と紅葉に出会える。峠越えはドライバーには緊張する時間だが、助手席や後ろの席に座る人、都市間バスで移動する際には紅葉を大いに楽しめるはずだ。

札幌市内で気軽に立ち寄れる紅葉スポット3選

  札幌周辺には紅葉スポットがたくさんあるが、観光の途中でも気軽に足を運べるおすすめしたい場所をチョイス!

おすすめポイント
  円山公園の紅葉の見ごろは例年10月中旬。冬が早い北海道民の七五三のシーズンと重なる。円山公園内の北海道神宮に参拝する親子連れや三世代の方たちの和装と紅葉との組み合わせに、この場所を訪れる外国人観光客がシャッターを押す姿をよく見る。平岡樹芸センターは、春には北海道一の梅の名所として有名だ。秋は、一転してヨーロッパのようなモミジの紅葉が見られる。西岡水源地は住宅街の奥に位置し、きれいな水のおかげで夏には珍しいトンボやホタルが見られ、原生林の迫力も楽しめる自然愛好家に人気の場所。水と紅葉を一度に楽しめるので、スケッチをする人が多いことでも知られている。

紅葉と秋の味覚を同時に味わえるイベント3選

  紅葉の季節は秋の味覚が収穫時期をむかえる地域も多い。目で見て楽しい、舌で味わえる北海道ならではのおすすめイベント。

おすすめポイント
  早いところでは9月から紅葉が楽しめるのが、北海道と他県との違い。紅葉と豊かな大地からの宝物畑の収穫物をメインにしたイベントを同時に味わうために、少し足を延ばすのが北海道の紅葉狩りだ。秋の北海道はジャガイモ、ニンジン、カボチャといった越冬野菜を箱で買うことが多い。そして、そうした野菜に山の幸のきのこや季節の魚サケを味噌仕立てにした石狩鍋や、北海道民にいちばんなじみのある豚肉のバラの部位を使った「豚汁」などが、各イベントでふるまわれたり、格安で販売される。最近では、シカ肉をハンバーガー、肉まんなどジビエといったフランス料理よりも、身近なおやつの形で提供されることも多くなってきた。

どこまでも広がるラベンダー畑…。

青葉公園へのアクセス

  千歳市環境整備事業協同組合 0123-24-1366
北海道千歳市真町176-1

駅から徒歩

  千歳線千歳駅から40分程度(2.5キロ)

バス

  千歳駅から千歳相互バス青葉線(青葉公園・青葉中学校行き)乗車8分、青葉公園下車徒歩5分程度(土休日日中の発車本数は1時間に1~2本程度)

タクシー

  千歳線千歳駅から10分程度(2.5キロ)(1000円程度)

函館の見晴公園へのアクセス

  函館市見晴町56番地
管理事務所:0138-57-7210
駐車場:一般/155台  障がい者駐車場/6台 大型駐車場/4台

函館バス

  函館駅前より14系統で約40分 香雪園下車 徒歩1分

達人が答える 紅葉に関するQ&A

Q 北海道の紅葉はいつが見頃になりますか?
A その年の気温の変化にもよりますが早ければ9月初旬から見られ、10月下旬までが見頃です。最初に大雪山から色付きはじめ、その後南下が始まります。目安としては、本州に比べると1カ月半ほど早く各地に紅葉が広がっていきます。
Q 紅葉を上手に写真に収めるためのアドバイスはありますか?
A 時間帯としては夕方より朝の方が赤、黄、緑の3色が日の光できれいに写ります。また空が入らないようにした方がより紅葉を際立たせて撮影できます。水辺の紅葉は構図も美しいので、池、川、湖などに枝が垂れているような場所を探すのもひとつの方法ですね。
Q 北海道で紅葉のライトアップが楽しめる場所はありますか
A 函館の見晴公園や登別温泉などでは、紅葉時期に期間限定でライトアップをしている場所もあり、日中とは違った雰囲気が楽しめます。ただし、北海道は夕暮れが早く気温も下がるので、本州のような薄着で紅葉のライトアップ見物に出かけるのは、避けてください。
北海道のおすすめドライブコースを厳選!

花

  レンタカーで北海道観光スポット巡り!北海道のグルメや体験メニューやホテル、おすすめのドライブコースをご案内します。

ドライブコースを見る

いざないの一枚

その他の達人指南を見る

JRタワー外観

JR札幌駅エリア・JRタワーの楽しみ方を徹底ガイド!
札幌市の中心部に位置し、道内の交通の拠点でもあるJR札幌駅。平成15年(2003)に駅周辺の再開発事業によって駅ビル「JRタワー」が誕生し、今や一大ショッピング・・・

雄大な石狩平野と樽前山から手稲山まで連なる山々

札幌近郊半日ドライブ 地元のお楽しみルート、ガイドします!
北海道の爽やかな春~初秋はドライブに絶好のシーズン。気ままに車を走らせ、束の間の住人となって北海道を地元目線で楽しもう。例えば北海道旅行の最終日、半日しかない貴・・・

定山渓温泉街

定山渓観光 札幌の奥座敷の楽しみ方
江戸末期の開湯で、古くから温泉地として親しまれている定山渓。実は温泉以外にも、自然を生かしたアクティビティや絶景、グルメなど魅力的なスポットが多数ある。知れば知・・・

露天風呂

札幌・豊平峡温泉で源泉100%の美肌の湯と絶品カレー
札幌市の郊外にある豊平峡温泉は、自然に囲まれたロケーションと泉質のよさが好評の日帰り温泉施設。併設する食堂のインドカリーも、街中の専門店のような本格的な味わいが・・・

千歳秋の風物詩

千歳を観光 おすすめスポットを案内
千歳市は新千歳空港があるだけではなく、見る・食べる・遊ぶを満喫できる場所がたくさんある観光エリアでもある。特に「支笏湖」や「千歳川」、「牧場」など、大自然を満喫・・・

観光ガーデンのお花畑

北海道ガーデン街道で花と緑に癒される
北海道ガーデン街道とは、旭川から富良野を経て十勝に至る全長約200キロほどの観光コース。北海道を代表する7つのガーデンがこの街道で結ばれているため、人気も急上昇・・・

見る度に色が変わる五色のオンネトー

オンネトー 五色沼と呼ばれる足寄の秘境湖を楽しむなら?
「五色沼」と呼ばれる足寄(あしょろ)町の神秘の湖「オンネトー」。せっかく出かけるなら、湖をちょっと見るだけでは、もったいない。 大自然に触れる湖岸のプチトリップ・・・

知床半島

知床観光 北の果てに残された世界遺産
2005年、日本で三番目の世界遺産として登録された知床。北の果てに残されたこの美しい秘境は、流氷がもたらす大いなる生命循環の舞台として、多様な動植物の楽園となっ・・・

屈斜路湖

屈斜路湖観光 雲海と日帰り入浴の楽しみ方
日本最大のカルデラ湖「屈斜路湖」は近年、“雲海”の湖として評判が高まっている。奥屈斜路温泉に宿泊すれば、早朝の雲海と壮大な展望を一挙に楽しめる。風景だけでなく野・・・
×