北海道発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
江戸末期の開湯で、古くから温泉地として親しまれている定山渓。実は温泉以外にも、自然を生かしたアクティビティや絶景、グルメなど魅力的なスポットが多数ある。知れば知るほど奥深い、定山渓の楽しみ方とは?
札幌中心部から車で約50分。そびえたつ渓谷と深い森に囲まれた「定山渓」は、札幌の奥座敷として知られる人気温泉郷だ。その歴史は古く、幕末の1866年、備前(岡山県)出身の修験僧・美泉定山が、土地のアイヌの案内で湧き出でる泉源と出合ったのが始まり。定山渓観光といえばその名湯を楽しむのが定番だが、自然を舞台に遊ぶアクティビティや果物狩り、そして湯の町グルメなど、実は温泉以外の魅力もたっぷりとある。さらには、季節ごとにさまざまなイベントが開催され、秋には渓谷を彩る錦秋絵巻を楽しむことも。定山渓へ行くなら、温泉だけじゃもったいない。自然の懐に抱かれて、アクティブな時間を過ごそう。文・構成/北海道の出版社「亜璃西社」 投稿/2015年 7月北海道ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(たちばな しんや) 橘 真哉さん
支笏洞爺国立公園内にある定山渓温泉には、自然を間近に感じられる景勝スポットがいっぱい。なかでも人気が高いのが、「定山湖」と「さっぽろ湖」のふたつのダム湖だ。定山湖のある豊平峡ダム展望台では、渓谷と湖の広々とした絶景が眼下に。さっぽろ湖の湖岸には4つの展望台が設けられ、さまざまな角度から山々を映す静かな湖が眺められる。ゆっくり歩いて自然と触れあうなら、温泉街の「定山渓散策路」がおすすめ。豊平川沿いの森の中を巡るように、渓流コース(2.5キロ)とふるさとコース(1.5キロ)の2コースが設定されている。コース上にある二見吊橋は、名所のかっぱ淵が眺められる人気の記念撮影スポット。近くの二見公園内には定山渓温泉のシンボル「かっぱ大王像」があるので、ぜひ立ち寄ってほしい。また、温泉街から少し外れた静かな場所には「白糸の滝」もある。絹糸のような滝を眺め、マイナスイオンをたっぷり浴びよう。
定山渓での休日をよりアクティブに楽しむなら、体験モノは外せないところ。定山渓とその周辺には、果物狩りが楽しめる観光果樹園が充実。初夏のサクランボに始まり、秋のリンゴ、ブドウなど、季節ごとのもぎたてフルーツが味わえる。自然を舞台に遊ぶなら、豊平川やさっぽろ湖でのカヌー体験がイチオシだ。水面から望む渓谷や山々は、美しさも迫力もケタ違い。スタッフが丁寧に指導してくれるので、初心者でも安心して楽しめる。さまざまなアウトドア会社が体験を実施しているので、好みのプランを探してほしい。また豊滝地区には、ワラビーやラマなどの珍しい動物と触れあえる体験型動物園「ノースサファリサッポロ」があり、ファミリーやカップルに人気。さらに八剣山のふもとには、ウエスタンスタイルの乗馬が楽しめる「ワイルドムスタングス」もある。森と果樹園が広がる緑豊かなロケーションの中を、馬の背に揺られてのんびり散策できるのが魅力だ。温泉の前に、アクティビティで気持ちのいい汗を流してみては。
定山渓には「遊ぶ」スポットだけじゃなく、行楽に必須の「グルメ」も、さまざまな味覚がそろっている。まず、温泉街で味わいたいのが、ふっくらモチモチの生地で餡を包んだ「温泉まんじゅう」。専門店やみやげ店などでは、それぞれのこだわりが光る温泉まんじゅうを販売しており、食べ比べてみるのも楽しい。また温泉街には、散策途中に立ち寄れる老舗ラーメン店やそば店などもあるので、ランチ候補に覚えておこう。定山渓のある札幌南区は果樹園がたくさん。これらの果樹園や北海道各地で採れる季節のフルーツを農家から直接仕入れ、その果実味を大事に生かしたスイーツづくりをしているJ・glacee(ジェイ・グラッセ)は、ぜひチェックしてほしいカフェ。アップルパイやフルーツグラタン、また温泉たまごを使った濃厚なプリンのような味わいの「温たま塩ソフト」が、訪れる人に人気だ。温泉街から少し離れた場所にも、見逃せないグルメがある。日帰り温泉「豊平峡温泉」のインドカレーは、定山渓グルメを代表する逸品だ。もっちりふわふわのナンとスパイシーなカレーを求めて、休日には行列ができるほど。温泉と一緒に楽しみたい。
春のサクラに初夏の新緑、冬の雪景色と、四季の表情が豊かな定山渓では、その季節に寄り添ったイベントも楽しめる。春の催事の代表格は、豊平川の上に無数の鯉のぼりがはためく「渓流鯉のぼり」。使われる鯉のぼりは一般家庭などから提供されたもので、400匹近くがずらりと並び、川風に吹かれる様は圧巻だ。夏には、定山渓神社を会場にした音楽イベント「Jozankei JAZZ TOWN」や、クイズラリーの「かっぽんラリー」などを開催。スポーツの秋には、真駒内から定山渓までの約20キロを歩く「定山渓かっぱウォーク」、年に一度の秋祭り「定山渓神社祭り」などが楽しめる。厳寒の冬は、さっぽろ雪まつり期間に合わせて、雪化粧の温泉街をスノーキャンドルで彩る「定山渓温泉 雪灯路」を実施。また2015年から、チューブすべりや犬ぞりなど、冬ならではの体験が楽しめる「定山渓 雪三舞」も行っている。イベントのタイミングと合わせて出かければ、より充実した時間が過ごせるはずだ。
道内でも屈指の紅葉名所として知られる定山渓。その美しさの秘密は、自然が作り上げたロケーションにある。川の流れが長い年月をかけて生み出した渓谷、そして温泉街を囲むようにそびえる山々――。それらの木々が赤や黄色に色づくことで、素晴らしい紅葉風景を生み出している。そんな絶景を手軽に楽しむなら、温泉街周辺を散策してみよう。いたるところで紅葉が望めるが、なかでもおすすめなのは「定山渓散策路」。コース上の吊り橋から、渓谷の「かっぱ淵」を染める絵画のような景勝が楽しめる。北海道らしい大パノラマの紅葉を眺めるなら、「豊平峡ダム」や札幌国際スキー場の「紅葉ゴンドラ」へ。人混みを避けたい穴場派なら、温泉街からさらに山奥へ入った「豊羽鉱山周辺」もおすすめだ。川沿いの木々や山々が燃えるように色づく、見事な風景が広がる。定山渓の紅葉は例年10月上旬ごろに色づき始め、ピークは10月中旬ごろ。シーズン中は道路が大混雑するので、余裕を持ったスケジュールで出かけたい。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
定山渓温泉街には、豊富に湧く温泉を生かした足湯施設が点在。源泉使用の無料足湯や大人のムードの有料施設で、定山渓の名湯をじっくり&手軽に楽しもう!
定山渓でぜひ味わいたい、定番&話題のグルメはコチラ! 観光途中の休憩にぴったりの、シチュエーションが素晴らしい隠れ家カフェも見逃せないぞ。
定山渓に数ある紅葉名所のなかでも、特におすすめの3スポットをピックアップ。湖、山、渓谷と異なるシチュエーションで、風情たっぷりの紅葉風景を楽しもう!
札幌中心部から、国道230号を定山渓方面へ。街中を抜けるまでは多少混雑するが、石山-藤野を過ぎたあたりからは車が減り、快適なドライブが楽しめる。また、札幌~定山渓間は直行バスや路線バスがあるので、公共交通機関でのアクセスも難しくはない。
札幌中心部から/≪国道230号約27キロ≫で定山渓温泉へ。所要約50分新千歳空港から/千歳インターチェンジ経由≪道央道約23キロ≫で北広島インターチェンジへ。北広島インターチェンジから≪羊ヶ丘通・道道82号・国道230号など約40キロ≫で定山渓温泉へ。所要約1時間20分レンタカー予約⇒北海道のレンタカー比較といえば、たびらいレンタカー【早割で最大50%OFF】
札幌中心部から/じょうてつバス「かっぱライナー号」で約1時間地下鉄南北線真駒内駅から/じょうてつバス定山渓温泉行きで約40分新千歳空港から/北都交通「快適湯ったりライナー」で約1時間40分
札幌の観光名所の楽しみ方や、夜景・グルメ・温泉・観光イベント情報などをひとまとめ!札幌エリアで旅行を楽しむツアープランやホテル・宿の予約プラン、レンタカープランなども紹介。札幌旅行を考えている方は下記のURLから「札幌エリア特集」をチェック。【札幌エリア特集】はコチラ
圧倒的な自然の中で、体と心を解き放つ
定山渓の観光スポットのひとつ「さっぽろ湖」は、小樽内川をせき止めた広大なダム湖だ。小天狗山や四ッ峰などの山々に抱かれるように、静かな湖面が広がる。展望台からその風景を楽しむのもいいが、より五感で自然を感じるなら、カヌーで湖に漕ぎ出すのもいい。圧倒的な自然と静寂に包まれて、湖面をただ無心で進んでいく。日々の暮らしに押しつぶされそうな心と体が、知らず内にふっと軽くなる。 自然には、人を癒す不思議な力がある。札幌中心部から1時間足らずでたどり着ける別天地。定山渓には、まだまだ魅力がたっぷりと詰まっている。
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