旬のもの がね さつまいもの千切りをかき揚げにしたもので、鹿児島県を代表する郷土料理。揚げた姿が鹿児島弁でいう「かに」=「がね」に似ていることから、この名がついたとされる。正月料理の定番であるほか、酒の肴やお茶請け、おやつでも食べられることも多い。かぼちゃやにんじん、玉ねぎ、ごぼう、山菜、豆腐などさまざまな食材と一緒に揚げたり、そば粉を使用したり、衣に黒砂糖を加えて甘みを出すなど、地域によって材料や味が異なる。(画像提供:鹿児島県) さつま雑煮 えび出汁を使った正月料理。えびは出水沖で豊富に獲れ、松の薪であぶり焼きにして干したえびは、高級食材として島津家に収められていた。「さつま雑煮」は、干しえびを一昼夜水につけて出汁を取り、椎茸、豆もやし、青菜、さといもなどを入れて食べる。えびには腰が曲がるまで長生きできるように、豆もやしはまめまめしく元気で働けるように、さといもには子孫繁栄という願いが込められている。(画像提供:鹿児島県) 桜島大根 火山灰土壌で育った「桜島大根」は、世界一の大きさを誇りギネス記録に登録されている。カブに似た球形で、その重さは通常で10キロ。大きなものになると20キロ~30キロにもなる。水分が多く、甘みとほどよい歯ごたえがあるのが特徴で、その甘みは大根おろし、切り干し大根などに最適。また、長時間煮込んでも煮崩れせず、味の染み込みも早いため、おでんやぶり大根、漬物などに使われる。地元では「島でこん」と呼ばれている。