旬のもの かぼちゃ しっとりとした食感の品種を中心に、全国2位の生産量を誇る鹿児島県の「かぼちゃ」。完熟を追求した「加世田のかぼちゃ」は県のブランド指定を受けている。ホクホクとした味わいが全国的に人気を呼んでいる逸品。畑で完熟させてから収穫されるため、ベータカロテンが豊富に含まれる。5~7月に出荷される春作の半数はビニールハウス栽培されており、一部地域ではつるを頭上に這わせる「吊り下げ栽培」が行われる。 トコブシ アワビに似た巻貝「トコブシ」。種子島を中心に採捕され、その生産量は全国一を誇る。種子島では「ナガラメ」とも呼ばれる。5月1日に漁が解禁され、8月中旬まで続く(一般の漁獲は禁止)。漁は素潜りで行われる。肉質がやわらかいのが特徴で、塩をふり、水洗いでぬめりを取り、殻から外した身を薄切りにして、わたやひもと共に刺身で食べるのが一般的。また、みそ焼きや内蔵部分の塩辛などの加工品も人気がある。 まだこ 錦江湾や長島周辺に多く生存しており、「地だこ」とも呼ばれる。タコツボ、かご網、一本釣りなどの漁法で捕獲。鮮度がよく弾力のある食感を持ち、栄養価も高い。特に大きめのタコがおいしく、ゆでて食べると本当のおいしさを味わえると言われている。輸入もののタコは、ゆでると薄いあずき色になるのに対し、鹿児島産のタコは鮮度が高いため、濃い褐色に似た色味になる。