北海道発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
全道各地から新鮮な海産物や旬の農産物が一堂に集まる「札幌市中央卸売市場 場外市場」。土産選びから食事まで、市場の上手な楽しみ方を紹介しよう。
北海道旅行の楽しみといえば、なんといってもグルメ。「新鮮な魚介や農産物を買いたい」「安くておいしい海鮮丼を味わいたい」「朝から魚が食べたい!」。そんな願望をすべて叶えてくれるのが「札幌市中央卸売市場 場外市場」だ。すぐ隣は札幌市民の食を支える拠点市場であり、北海道最大の規模を誇る「札幌市中央卸売市場」。そこから毎朝食材が入荷するのだから、素材のよさと鮮度は間違いない。メイン通りを挟むようにして物販店と飲食店が約60店舗も軒を連ねており、各店からは威勢のいい掛け声が飛び交い、賑わっている。JR札幌駅や大通公園から車で10分少々、またJR桑園駅(そうえん)や地下鉄東西線の二十四軒駅から徒歩で約10分と、まちの中心部から近いので、気軽に足を運んでみよう。構成/たびらい編集部 更新/2016年 6月
[たびらいセレクション]
(さわだ きはちろう) 澤田 喜八郎さん
札幌を周遊する観光バスの主要ルートになるほど、人気スポットのひとつが「札幌市中央卸売市場 場外市場」。早朝から活気あふれる声が響き、茹で立てのカニや生簀の中を泳ぐ新鮮な魚、おいしそうな野菜や果物を前に思わずテンションが上がるだろう。場外市場の物販の7~8割は鮮魚店で、次に多いのが青果店。ほかにも生ラムやジンギスカンを扱う精肉店、北海道の銘菓や限定酒を多数揃える商店などがあるので、土産選びがここだけで完結するほど充実している。物販店は朝6時から17時までの営業だが、入荷状況などによっては昼頃で閉めてしまう店も。もちろん店頭に並んだ品も早い者勝ち。そこで、いろいろ見て吟味したいなら、午前中なるべく早めに行くのがおすすめだ。「品物が一番揃っているのは8時頃だね」と達人の澤田さん。場外市場はそれほど大きくはなく、道路の両サイドに約100メートルの長さに広がっている。15~20分ほどで一周できるので、まずは各店舗をざっと見てまわり、改めてじっくりと品定めをしながら値段交渉に移るのが上手な買い物のコツ。
場外市場には旬の味覚が集まるため、カニやメロンなど、同じ食材がズラリと並ぶ光景を見て、どの店で買ったらいいか迷ってしまう人も多いだろう。そんな時は、店員さんとどれだけコミュニケーションを取れるかが重要になってくる。対面販売ならではの値段交渉も市場の楽しみのひとつ。調理法やおいしい食べ方などを聞いてみるのもいい。「例えば、カニは年中扱っているんだけど、同じ毛ガニでも産地で味覚が違ったり、タラバとひと口に呼ばれるカニであっても『タラバガニ』『アブラタラバ』という種類の違いがあったりといろいろ。味や値段の違いはどこからくるのかを店員さんにぜひ聞いてみて。魚介の勉強になるし、高い=自分好みの味というわけじゃない、そんなことも徐々に分かってくるよ」。
札幌中央卸売市場は道央圏に暮らす人々の台所。もちろん隣の場外市場にも北海道各地の旬の海産が、絶えることなく入ってくる。道央の食材に絞っても実にバリエーション豊かで、2月~5月には襟裳(えりも)産の真つぶが、6月には積丹(しゃこたん)半島で捕れたウニが入荷。9月からの2カ月は小樽の秋しゃこのシーズンだ。どの店もほとんどの商品が試食できるので、遠慮なく食べ比べることも大事。特に場外市場が力を入れているのがイクラだ。醤油漬けだけでなく、塩のみを加えたもの、昆布だしを使ったものなど、店ごとに味付けのこだわりがある。「つくりたてのイクラを買うなら、秋サケが入る9月、10月がチャンス」と澤田さんは教えてくれた。購入した商品を自宅などへ送りたい場合は、配送センターを利用するのもいいが、最後に買った店に頼むと場外市場内で購入した商品ならまとめて配送してくれるのでラク。ダンボールや発砲スチールなども各店で用意しているので、気軽に相談してみよう。
せっかく市場に来たなら、買うだけでなく、食事も楽しみたいもの。場外市場内には、新鮮な海産物を味わえる食事処が15店舗ほど点在しており、タイプはさまざまだ。バスツアーなど大勢で利用される店は「若駒」「北のグルメ亭」「北の漁場」などの大型店が中心。少人数で海鮮丼を味わうなら「菊水」「味の二幸」「北の旬」といった店もおすすめだ。「卸売センターのなかの『カキ小屋』では『浜焼き』という漁師の食べ方で魚介類を食べられて、ここも人気」と達人は言う。飲食店に限っては行き当たりばったりで入るよりも、メニュー構成や値段を事前にインターネットで調べてから決めた方が、効率よく楽しめる。市場全体が10のブロック(建物)に分かれて形成され、小さな店などは建物の奥まで入らないと見つけにくい場合があるので、店の場所は現地で入手できる場外市場マップを片手に探してみよう。早朝(飲食店は早くて7時オープン)から開いている店が多いので、少し早起きして、ホテルではなくここで朝食を取ってから観光に出かけるのもいい。ほとんどが15時くらいで閉店してしまうが、中には夜まで営業している店も。店舗によって定休日や営業時間が異なるので、前もって確認しておくのがベターだ。
「海産物以外の北海道名物も食べたい!」という人におすすめなのが、場外市場の東側入口(JR桑園駅側)から入ってすぐ左手にある「食堂長屋」。市場にいながら、本格的なスープカレーやラーメンが楽しめるグルメスポットだ。「札幌スープカレー 曼荼羅」では、30種類以上の香辛料を使用したスパイシーなスープカレーを提供。スープカレーの定番といえるチキンレッグが丸ごと入ったチキンカレーや、魚介が盛りだくさんのシーフードカレーなど、多彩なメニューが揃っている。「元祖さっぽろラーメン横丁」にも店を構える「ラーメンひぐま」の市場店も人気で、王道の味噌ラーメンはもちろん、ジンギスカンや帯広名物の豚丼まで、ここ一軒で味わえる。ひと味違った進化系ラーメンが好みなら「あら焚き豚骨 あらとん」へ。豚骨と魚のあらを使ったうま味たっぷりのスープが評判で、札幌市内に支店もある有名店だ。この「食堂長屋」は、目の前が無料の駐車場になっているので、買い物のついでだけでなく、食事目的で訪れる人も多い。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
駅直近、好アクセス型の人気市場を紹介。ホテルを朝早く出て、ここで海鮮朝食を楽しむのもおすすめだ。
札幌駅、大通公園、すすきのから車で10~15分と都心部から近く、タクシーでも気軽に行ける距離。公共交通機関を利用するなら、札幌駅からJRに乗るか、大通駅から地下鉄を利用しよう。
【住所】札幌市中央区北11条西21丁目2-3【営業時間】6時~17時(飲食店は7時~)※営業時間は店舗により異なる【問い合わせ(電話番号)】011-621-7044(場外市場中心街商業組合)
新千歳空港から道央自動車道で約60分(札幌ジャンクションから札幌道に入り、新川ICから約10分)、JR札幌駅から約10分
JR「桑園」駅下車(札幌駅から約3分)、徒歩約10分
地下鉄東西線「二十四軒」駅下車(大通駅から約9分)、徒歩約10分
札幌の観光名所の楽しみ方や、夜景・グルメ・温泉・観光イベント情報などをひとまとめ!札幌エリアで旅行を楽しむツアープランやホテル・宿の予約プラン、レンタカープランなども紹介。札幌旅行を考えている方は下記のURLから「札幌エリア特集」をチェック。【札幌エリア特集】はコチラ
【美味しい北海道が集まる場所】
JR桑園駅から歩くこと約10分。「場外市場」と書かれた駐車場の案内板と、水産加工品で有名な「佐藤水産」の看板が視界に入ってきたら、そこが入口。遠くからは「いらっしゃ~い」「カニ食べていかないかい?」という声も聞こえてくる。元気はいいけど、押し売りはしない。場外市場の呼び込みは、札幌人気質が表れた優しく、ちょっぴりシャイなものに思われた。
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