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  1. 「神の子池」 清里町の神秘の水辺を観光

達人指南

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「神の子池」 清里町の神秘の水辺を観光

  道東・斜里郡清里町にある「神の子池」は季節によって“青色”の種類を変える不思議な美しさをもち、近年観光客が急増している小さな水辺だ。周辺には旅行口コミサイトで道内1位にランクインした「さくらの滝」や日帰り入浴施設など、観光スポットも充実。神の子池を含め、魅力的な清里町を思いきり楽しんでみよう。

神の子池

  毎年全国各地から6万人を超える人たちが「神の子池」を訪れている。この池は北海道の東部、世界遺産の知床がある斜里町の隣町、清里町の山中にある。底に倒木が腐らず沈んでいる様子がはっきり見えるほど、透き通った水をたたえるコバルトブルーが特徴だ。

神の子池といわれるようになった背景には、摩周湖(カムイトー=アイヌ語で神の湖の意味)の伏流水からできているという言い伝えがある。名は体を表すとの言葉通りの神秘的な雰囲気をもつ神の子池。この水辺の魅力と清里町の楽しみ方を、清里地方の知恵袋・奥山英明さんに聞いた。

取材・文/かとう けいこ 投稿/平成27年(2015)12月

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神の子池の達人
(おくやま ひであき)
奥山 英明さん

神の子池&清里町の達人
  NPO法人きよさと観光協会 専任事務局長。東オホーツクガイド協会、シーニックバイウェイ東オホーツクなどの事務局長を務める。地元清里町をはじめ、そのフィールドは広い。道東の美しい景観やアクティビティ、グルメなど広範囲に、しかも旬の情報を把握している地域の知恵袋だ。

摩周湖の湧水が生んだ小さな奇跡「神の子池」

神の子池

  神の子池には、1日に1万2000トンもの水がこんこんと湧き出ており、日差しの強弱によって池の色が変化する。春から秋にかけて陽射しが強い時はコバルトブルーに輝く。そして冬、また陽射しが弱い時には藍色に。神の子池は自然が造り出した天然の芸術品といってもよいだろう。周囲は220メートル、水深5メートルと小さいため、簡単に周囲をまわることが可能だ。また、水温が年間を通して約8℃と低いことから、倒木が水の中でも腐らずに化石のように沈んでおり、その光景もまた神秘性を高めている。

神の子池が最も青くなる季節は緑豊かな初夏。しかし、周囲の葉がすべて落ちた晩秋の池の風景も美しい。それは道北の人造湖・朱鞠内湖から感じるのにも似た、一種の畏怖の念を覚える美しさである。

この場所にたどり着くまでは、舗装されていない林道を2キロほど走るが、車のすれ違いにも十分注意しなくてはならないほどの道なので、どうか運転は慎重に。しかし、神の子池は裏摩周展望台からあまり離れていない距離(車で20分ほど)にあり、道東の距離感で測ればアクセスは比較的良好だ。平成27年(2015)11月に遊歩道が整備されたので、お年寄りや小さな子どもたちも安心して散策できる環境が整った。

渓流の宝石「オショロコマ」が神の子池の美しさを引き立てる

オショロコマ

  北海道の“神秘的な水辺”と言えば、足寄町の「オンネトー」や美瑛町の「青い池」が有名になっているが、神の子池は他のどことも異なる雰囲気を感じる。その理由は、生命感にあるのではないだろうか。オンネトーは強い酸性のため、魚は棲めず、かつて生息していたエゾサンショウウオと二ホンザリガニも姿が見られていない。また、美瑛川の上流域にある青い池には白金温泉の水が流入しており、魚が棲むことはできない。

神の子池の倒木周りをじっくりと見ていると、美しい魚が泳いでいることに気づくはず。これはオショロコマというサケ科の魚で、北海道のみに生息するイワナの一種。イワナは水温15℃以下の水を好む“冷水性”の魚であるため、約8℃と水温が低く保たれる湧水の池でも生き続けられる。青みがかった体の側面に朱・ピンク色の斑点をちりばめており、釣り人の間では“渓流の宝石”と呼ばれる魚だ。北海道に棲むイワナの仲間で、これほどのカラフルさをもつ魚はいない。オショロコマの存在もまた、神の子池の不思議な美しさを引き立てているのだ。

冬季おすすめの楽しみ方はスノーシューツアー

スノーシュー

  春~秋は駐車後すぐに歩いてアクセスできるが、雪が積もると車で行くことができない。そこで、冬の神の子池を楽しんでみたいという人には、スノーシュー(西洋かんじき)で歩くツアーへの参加がおすすめ。これは清里町の「ロッジ風景画」などが企画しており、自然観察と休息を含めた約3時間の行程となっている。

林道を歩いて池に向かい、帰りは池から流れる川沿いを通る。経験豊かなガイドが親切に案内をしてくれるので、スノーシューが初めての人でも安心だ。神の子池に到着すると、雪に覆われた白い森に輝く宝石のような青さに感動すること間違いなし! しんとした静けさの中、まるで大自然を貸し切ったような贅沢な気分になるはず。神の子池から流れる川には、氷の造形があちこちに見られる。年間を通して一定の水温を保ち、真冬でも凍らない神の子池ならではの光景だ。

神の子池からわずか15キロの「さくらの滝」にあるドラマ

さくらの滝

  神の子池を訪れたなら、ぜひ「さくらの滝」まで足を延ばしてもらいたい。両スポット間の距離は約15キロとそう遠くないので、クルマ旅なら苦にならないはず。さくらの滝は、昔この場所が海だった頃の砂岩が崩れてできた滝である。春には桜、6月から8月にかけてサクラマスが滝越えのジャンプを見せ、秋には見事な紅葉が楽しめる特別な場所だ。

サクラマスとは渓流の妖精といわれるヤマメ(北海道ではヤマベと呼ばれる)が海に下り大きく成長し、産卵のために再び川へと戻ってくるサケ科の魚。日本では主に日本海側と北日本の河川で遡上が見られるものの、これほど大きな滝に果敢にジャンプする場所は世界的にも珍しいといわれている。力強さとタイミングと場所、それと運を味方につけ滝越えに成功する魚はごくわずかだが、一生懸命ジャンプする姿に誰もが感動する。気が付けば何時間もチャレンジする様に見入り、声を出し応援したくなるほど。季節によってサクラマスの姿も変化する。6月は銀色、産卵が近づく8月には徐々に桜色に体の色を変え、9月には産卵を終える。

充実の日帰り入浴施設も清里町の魅力

温泉

  また、清里町にはドライブがてら気軽に立ち寄れる日帰り入浴施設も充実している。「緑清荘」は、かけ流しの天然温泉。ただし、源泉温度が高いので、加水して温度を調整している。日本百名山のひとつ「斜里岳」登山の拠点にも最適な宿泊施設のある温泉だ。高い効能で知られ、寝湯、低温サウナ、気泡湯、水風呂なども楽しめる。もうひとつは「緑の湯」。こちらは源泉100%・天然温泉100%の かけ流し天然温泉だ。JR 緑駅前にある温泉施設で、露天風呂は源泉をそのまま使っているため効能たっぷりで、人気が高い。内風呂は中温と高温の二種類があるが、緑の湯の一番の特徴は高齢者や身障者と介護者が一緒に入浴できるバリアフリーの温泉であるところだ。

さらに道の駅・パパスランドさっつるに併設されている「パパスランド温泉」もかけ流しの天然温泉で、手軽にゆっくり疲れをとることができるのでおすすめ。パークゴルフで汗を流した後や、滝などへの散策の後、一日のしめくくりに温泉でゆっくり疲れをとることも可能だ。天然の内風呂のほか、露天風呂、うたせ湯などが楽しめ、無料の足湯もある。

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神の子池とともに楽しみたい!清里町おすすめの立ち寄り処

清里町のグルメ3選

  清里町は日本有数のじゃがいもの産地であるとともに、地元小麦を使った麺類も特産品だ。ここでは“小麦グルメ”とそばの名店をご紹介。

おすすめポイント
  近年、北海道では「麦チェン」というキャンペーンが展開されている。清里町では「春よ恋」と「きたほなみ」という品種が多く栽培されている。「春よ恋」は強力粉でパンや中華麺に、また、「きたほなみ」はうどん用。町内の生産者、製造者などが手をつなぎ、清里ならではのうどんやパンを加工・販売している。
 手軽に“清里グルメ”を楽しむなら、道の駅・パパスランドさっつるに立ち寄ってみよう。ここでは「オホーツク清里虹色うどん」の飲食や「清里麦香房」のパンの購入も可能だ。また、秀峰庵は畑の中に現れる面白いそば屋さん。農家さんが営んでいるため不定期に休みがあるが、絶品そばを味わえる。

清里町でスイーツと軽食、お土産選び!

  平成25年(2013)にリニューアルした道の駅「パパスランドさっつる」は温泉入浴とお土産選びを楽しめる。人気の商品を紹介。

おすすめポイント
  「名物に旨い物なし」という言葉があるが、清里には当てはまらない。名所「神の子池」の名を付けた地元産小麦使用のラーメンなどご当地麺、同じく地元の小麦「春よ恋」の香りが残るクッキーや、かりんとう、名産の長芋を使ったドーナツ、じゃがいも焼酎を活かしたケーキなど、まさに盛りだくさんである。また、道の駅・パパスランドさっつるの土産コーナーは、地元率と新商品率が高いことで有名だ。

ここはハズせない!清里&斜里の名スポット

  神の子池、さくらの滝以外にも清里町、近隣の斜里町の見どころは多い。お土産選びに、工場見学にも立ち寄ってはいかが?

おすすめポイント
  人気の道の駅や、絶景ルートの「ストレートロード」……なかでも、ジャガイモ畑の中にたたずむ焼酎工場は、田園風景と産業風景が合いまった特別な風景。昭和61年(1986)に建ったこの工場は、全国で昭和60年代最初に始まった一村一品運動の象徴ともいえる。そして、“ご当地焼酎”の先がけともなった。品質管理に心を配る工程を見学し、サツマイモでも麦でもないジャガイモを原料とした焼酎が生まれる現場を知ってほしい。

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神の子池の交通アクセス

  神の子池は釧路から約100キロ、網走方面からも約60キロと都市部から距離がある。釧網本線の駅からもアクセスは悪いため、車(レンタカー)での観光がおすすめだ。

自動車(レンタカー)で

  釧路から約100キロ/約2時間10分(摩周国道/国道391号と道道150・1115線を経由)
※裏摩周展望台方面へ向かう道道摩周湖斜里線中標津方面へ25キロのところから右折。約2キロ林道を進んだ地点の林道の奥に位置する。
網走から約60キロ/約1時間30分(国道244・391号線を経由)

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清里町を満喫するためのQ&A

Q 神の子池は年配者・子どもは楽しめますか?
A 平成27年(2015)年の11月に駐車場から池を半周する木道コースが整備されました(全長約140メートル・幅2メートル前後)。カラマツを使ったこの木道には階段や展望台もあり、あらゆる世代が楽しめる場所となっています。ただ、駐車場からは近いものの完全なバリアフリーにはなっていないので、ご注意ください。
Q 清里町のアウトドアについて教えてください。
A 斜里岳登山が盛んで、東オホーツクガイド協会が夏山登山のガイドを実施しています。登山口は清里町市街から車で約40分のところ。平成17年度より、新しい山小屋で営業中。夏山は冬と違って軽装備だが、沢登りなので、水に浸けたくないもの(携帯電話・カメラなど)は、ビニール袋にしまってガードしてください。

■東オホーツクガイド協会
【問い合わせ(電話番号)】0152-25-4111
Q 清里町には「田舎の散歩道」という散策路があると聞きましたが?
A 美しい日本の歩きたくなるみち推進会議が主催する「全国歩きたくなるみち500選」のコースとして、「斜里岳を望む清里パノラマのみち」が選ばれました。全国2427件の応募があり、北海道内からは15件が選定されています。「清里パノラマのみち」は、斜里岳やオホーツク海の雄大な眺望が高い評価を受けています。ウォーキングトレイルとしては、「清里 パノラマの丘コース」、「札弦 牧場の丘コース」、「緑 清流の谷コース」があります。

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