九州の元気を、現地から紹介する

地震後の温泉地の状況を伝えるべく、黒川温泉からほど近い「阿蘇内牧温泉(あそうちのまきおんせん)」へと向かった。
黒川温泉からは国道212号線を使い、車で約30分。途中、外輪山の尾根から下る際に、阿蘇の雄大なカルデラが見える。緑のなだらかな斜面は、ところどころ崩れて茶色い山肌をのぞかせており、今回の地震の大きさを物語っている。
阿蘇内牧の温泉街には、わずかに観光客が訪れていたが、その大半は“あか牛丼”で有名な「いまきん食堂」が目当ての人々だ。それでも、観光客が訪れていることは非常に喜ばしい。
阿蘇温泉観光旅館共同組合の吉田さんは、「地震以降の観光客の減少は相当なもの。ゴールデンウィーク後の宿泊客は、ほぼゼロ。復興支援関係者の方が宿泊してくれているのみといった状況です……。余震はほとんどなくなり、道路の復旧も進んでいるので、一日も早くお客さんに戻ってきてほしい」と話す。